生き直し

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 43
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575238341

作品紹介・あらすじ

同窓会出席のため、高校卒業以来およそ二十年ぶりに第二の故郷・火海町を訪れた、相原真帆。真帆は東京の小学校では、毎年学級委員を務める優等生だった。担任から頼まれてクラスのいじめもなくし、学校中で讃えられ、自信に輝く道を歩んでいた。あのメモとともに、自殺が起きるまでは…。一転、糾弾の的となってしまった真帆は、逃げるようにして母と東京を出、火海町に越してきたのだった。だが、転校先のクラスの"パワーバランス"を拒絶した真帆は、またも理不尽な仕打ちに苦しみ-利己主義者と傍観者の「罪」を抉り、人間関係の「痛み」を炙り出す傑作長編!

感想・レビュー・書評

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  • 子供の頃、いじめられた人は大人になってもずっと苦しむもんなんだと切なくなった。

  • 2015.1.21壮絶なイジメのはなし。なんとまあ〜としか言いようがない。

  • 相原真帆の第二の故郷は火海町。ムジナ伝説にまつわる民話小説が賞を取り20年ぶりに再訪する。
    封印していた過去がよみがえる。

  • なかなか、読みづらい本ではあったけど、それでもちょくちょくいいなあと思う感情や情景の描写があった。
    久々に小説を読んだ。やっぱり、静かな小説がいい。

  • 相原真帆は 高校卒業以来およそ20年ぶりに第二の故郷・火海町を訪れた。
    勤めていた会社が倒産し、婚約を破棄し、ハローワークと資格を取るために通っていた学校の往復していたころ、火海町で伝説民話小説を募集してる事を知り、作品を書き上げた。ムジナ伝説の残る火海町。中学のころ、部活でその研究もしていたのだ。
    そして、
    それをきっかけに、小学校6年生の時の事件、火海町に引っ越してからのさまざまな出来事が 真帆の中に蘇る・・・。

    東京の学校で優等生だった真帆。学級委員で、クラスのみんなをひっぱってゆく人気者だった。担任から頼まれて、クラスの中でのイジメをなくした功労者であった筈なのに、その救われた筈の生徒が自殺した。いつしか自殺した子の原因は真帆のように思われ、逃げるように火海町に引っ越してきた真帆。
    転校先のクラスでは女王のように君臨する子に しばらくは従っていた。その関係を絶ち、一時は孤独になった真帆だが、中学にあがって、人間関係は一変した。

    ムジナ伝説にまつわり、大人たちが隠そうとしてきた差別の歴史。
    クラスでおこる イジメの構図と、イジメられてきた子たちの現在・・・。

    ラストまで読んでも救われない。

  • ホラーですなこら。全員善人でない。
    ヘラヘラした同窓会の場面とかこえええ。

  • 読後感はちょっとジメジメもやもや。

    学校の中の階級。いじめる者といじめられる者と、それを横目に知らんぷりする者と。環境が変われば、気がついてみれば、いじめられる側になってしまう可能性もある。だから大半の人はむやみに目立たっちゃいけない、イケてなさすぎてもいけないと自分の立ち位置に気を遣う。何だか、せっかくの学校生活も気が抜けない。

    民話の中でも村人の階級があり、いじめがある。原因はねたみってことかな、やっぱり・・・。

    真帆は生き直しできたんだろうか?子供の頃のいじめが尾を引いているのか、その後の真帆の人生もあまり順調だったとは言えないみたいなんだけど・・・。何とも表現しにくい本でした。

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著者プロフィール

1964年大阪府生まれ、群馬県育ち。2008年に第3回『幽』怪談文学賞短編部門大賞を受賞。翌年、受賞作を表題とした短篇集『枯骨の恋』でデビュー。14年7月に刊行された『残花繚乱』がTBS木曜ドラマ劇場で「美しき罠〜残花繚乱」として連続ドラマ化される。17年公開の映画『嘘を愛する女』の小説版がベストセラーに。著書に『気がつけば地獄』『生き直し』『パパ』『フリー!』などがある。

「2024年 『母をさがす GIベビー、ベルさんの戦後』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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