家族の見える場所

著者 :
  • 双葉社
3.64
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本棚登録 : 104
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575238365

感想・レビュー・書評

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  • 図書館にて。

    どの話も、家族っていいなと思わせられる話だった。

    小さい頃は、素直に甘えたり、頼ったりしたのに、大きくなったら、些細な事で喧嘩に・・・。

    家族との距離感に悩む前に、家族を大切に。
    人間は、いつか死んでしまって、離れる日が来るのだからと言われたような気がした小説でした。

  • 家族に纏わる短編が8篇収められています。

    本作も期待を裏切られず、8作品、どれもとても良かったです。

    1話目の「最後のお便り」から泣かされました。

    「笑えよな」では、まるで我が家の事を書かれている様な錯覚に陥り又ホロっとさせられました。

    森さんの「家族シリーズ」はこれで七作目となりますが、いつも感心させられるのはその年の時代背景や言葉遣い等がきちんと丁寧に反映されている事です。

    このシリーズは大好きなのでこれからもずっと継続して欲しいと切に願います。

  • 家族にまつわる8つの短編。

    番組最後のラジオDJとして働き、母の臨終に間に合わなかった息子が知った亡き母の親心。

    闘病生活に行った思い出のディズニーランドで、弱気になった気持ちを奮い立たせてくれた妻と娘の存在。

    義母と行った海外旅行で、夫との関係に悩んでいたことを打ち明けて、義母に励ましてもらったこと。

    娘の失恋を目の当たりにして、不器用ながらもフォローしようとする父の姿。

    震災で被災した姪と一緒に暮らすようになって、家族になれたかなと思えた瞬間。

    一人暮らしを始める息子に寂しさを感じる母の気持ち。

    実家を二世帯住宅に改築する予定でいる義父と嫁さんのほんわか会話。

    逆境にも負けず仲良く成長した姉妹、結婚する妹を送り出す姉の深い愛情。

    しんみりする、ほんわか。
    家族の数だけ、物語があるということ。

  • 家族シリーズ第七段。短編8編。通勤電車内でも運動会の場所取り中の手持ち無沙汰な時間でもささっと読めるが、うるっとさせてくれる。ヒット曲を手掛けてきた作詞家だけにうまい。

  • 2時間ほどで読めて、ほろっと泣ける、とても良い本だった。
    初めの「最後のお便り」という母と息子の話が一番泣ける話だった。
    森さんの家族シリーズは、読後感がいいので、いつも安心して読める。

  • 2014/1/15 読了

  • みなさんのレポを読んで気になっていた
    作品です。家族短編小説シリーズ7作目をチョイス
    8編ともとてもシンプルなのにどれも味わい深かった


    ・母親の息子に対しての深い愛情。


    ・ 白血病になった夫が遊園地で妻と子供と交わした約束。


    ・姑に連れて行かれた香港旅行で初めて知る姑の想い。


    ・男親が娘に対する思い。


    ・妹夫婦の娘を引き取ることになった夫婦の家族のかたち。


    ・東京へ上京する息子への母の気持ち。


    ・息子夫婦の同居をきっかけに家を建て替える舅の思い出。


    ・嫁ぐ妹が母親代わりだった姉に伝える言葉。



    シチュエーションは違えど家庭の中で
    身近にありそうな物語に和んだり
    ハッとさせられたりしました。


    作中で姑が、家族はスゴロクみたいなものと言う
    まさにその通りだなっと
    少しずつ進んでは戻ったり、休んだり


    一緒に泣いて笑って、前へ進んでいく
    他人同士が家族になる
    今更もってスゴイことだ


    居てくれて当たり前、これからもずっと
    居てくれる存在だと信じて疑わない
    そんな家族に自分は守られて育って
    きたんだとしみじみです。


    どんな時でも味方でいてくれる家族はかけがえのない人達だ。
    今度会った時は柄にもない言葉を言ってしまいそうです。
    作品に感化され過ぎのような気もしますが


    それぐらい、じんわりと胸に染みる作品でした。

  • 「家族の言い訳」を、読んでから、フアンになりました。
    「こちらの事情」、、、等、本当にリアル家族の短編集。
    今回のこの本は8つの物語が、おさめられている。
    最初のページの
    穏やかでも、騒がしくても、しあわせそうでも、落ち込んでいても、健気でも、頑固であっても そんな家族の見える場所が好きです
    と、書かれてあるけど、まさにその通りだと、思うし、どれも、8つの話、心にほんわかした気持ちにさせる。
    少し、落ち込んだ時など、また、親として子の育て方について考えさせられた時、励まされるような気分になる。

    この森浩美氏は、ずっと、女性だと思っていたのに、男性だったのは、意外だった。
    女性的観念から来る繊細な感情の起伏が、これまで細やかに表現できるなんて、そんな男性もいるのだと、思いながら、もう一度、読みなおした本です。

  • 面白かったです。

  • 家族の、ちょっと照れた感じの中での、感謝の表しかたって、いいな。

    その時には何気無くやったことでも、後で心にジーンと来たりします。特に、今は亡き親に対してのは。

    ああ、
    ときは戻らないからね

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著者プロフィール

作詞家、小説家。放送作家を経て1983年より作詞家を始める。作家・脚本家としても活動。

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