君の膵臓をたべたい

著者 :
  • 双葉社
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レビュー : 1264
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575239058

感想・レビュー・書評

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  • カニバリズムの様な始まりで、軽妙な言葉のやり取りが綴られていくが、その主人公は余命幾ばくも無い明るい人気者の女子高生と、その秘密を偶然知ってしまった読書好きの【地味なクラスメート】くん。
    読書好きならではのウンチクぶりと、それにシレッと【すぐに死ぬ】ネタを被せてくる丁々発止の毒を含んだ軽妙なやり取りが、なんとも言えず笑いを誘う。

    言葉を往々にして、発信した方ではなく、受信した方の感受性に意味のすべての委ねられている。
    たしかに。今ぶち当たっている現実はそこ!

    君にとって生きるってどうゆう事?
    生きるっていうのはね。きっと誰かと心を通わせる事。誰かを認める、好きになる、嫌いになる、一緒にいて楽しい、鬱陶しい、手を繋ぐ、ハグをする、すれ違う。それが生きる。自分1人じゃ自分がいるって分からない。誰かを好きで嫌いな私、そういう人との関係が他の人じゃ無い、私が生きているって事。私の心があるのは皆がいるから、体があるのは、皆が触ってくれるから。そうして形成された私は、今、生きてる。

    何度もそうすることを選んだ。違う選択もできたはずなのに、僕はまぎれもない僕自身の意思で選び、ここにいる。以前とは違う僕としてここにいる。流されるのも流されないのも、僕らは選べる。

    桜良が死んでからの追い上げ…涙大放出。こんなに泣いて読んだのは久しぶりなんじゃない?前半2/3までは面白さが勝っていたのに…そこからの泣き落としはズルい!

  • 正直なところ、個人的には普段この雰囲気で話題になる作品は敬遠しがち。(生死が関わって「泣ける!」的な。)でも、この作品の大きなメッセージはそこじゃなくて。敬遠しないで読んでよかった。
    これは若い世代に是非勧めたい作品。文章のスタイルと全体のテーマが絶妙だから、あまり小説の類に馴染みがなくてもきっと入りやすいはず。

  • 携帯小説的な匂いがプンプンした。ただ、言葉選びがとても丁寧だったことや、会話が練り込まれている点(それでもやはり軽佻浮薄な感じはする)が一線を画している気がする。内容が良くないのかなー構成かなーと考えてみたが、やはりこの若さの設定で、病気で、最後死んじゃって…という展開の一人称小説っていうのが、もうジャンル的に携帯小説なんだろうなあ。ちょっとこれでは泣けないなあ。泣かせようとしているのが丸わかりで、興醒めしてしまう。中学生くらいにオススメかな?

  • 余命いくばくもないクラスメイトと、僕の物語。
    冗談やユーモアのある、ふたりの掛け合いが楽しい。
    ノリがラノベっぽい。
    地名やゲーム名をあえて書かなかったり、僕の名前を置き換えたり、固有名詞を避けることで、独特の雰囲気を作り上げている。
    桜良と僕の関係性が、甘酸っぱく、ほほえましい。

  • 本屋で自作パソコンの雑誌を探している時でした。
    その本屋の売れ筋ランキングが出ていて、その中で
    一番タイトルに惹かれました。初め、サイコパス系
    かと思ってしまいました。しかし、青春と書かれて
    いたので興味を持ち、購入致しました。
    家に帰宅し、早速読書を始めようとしていた自分が
    そこにいました。その時、私は気付きました。
    自作パソコンの雑誌を買っていない事に。
    多少残念な気持ちに苛まれていましたが、この小説
    を読み始めると、一ページ一ページ話がとても面白
    いです。まさに、飽きる事を知らない小説でした。
    この小説の筆者の人に興味を持った私は、ネットで
    検索してみました。すると、この作品しか無い事が
    分かりました。この小説以外の小説が読みたいです。

  • タイトルの印象が強くて本屋で手に取った本。
    泣けるというレビューが信じられなかったが自然と涙してしまった。最後のシーンはホッコリして読み応えがあるなぁという感想。1日で読むのはちょっと無理でした。内容はネタバレになるので言いませんが、さくら(女の子)のように生きていきたいと心の底から思った。自分におこること全てを愛し、全てに感謝する姿は眩しいくらいだった。こういう人間でありたいと思った。最後の方では『君の膵臓を食べたい』その意味が最初とは違って聞こえてくる。タイトルでこの本を避けている人がいるなら騙されたと思って読んで頂きたい。

  • 読み終わって、これがデビュー作と知ってびっくりです。
    もう死を目前としている高校生の女の子と、地味で目立たない男の子のお話、とだけ聞くと
    「あ、そう」
    ってもういいかなと思う人もいるでしょうが、
    それだけで終わらない、またお涙だけでも終わらない、
    何かが心の中に残りました。

  • ラノベ感満載だなぁと思ったけど、
    桜良の性格・彼女から出てくることばが好きで飽きずに読めた。
    前向きさってどうしてこんなに人を惹きつけるんだろう。

    「私達は、皆、自分で選んでここに来たの」

  • 何にも夢中になれず周囲との関わりも避けてきた「僕」は、病院で偶然「共病文庫」を拾った。そこには難病と向き合う少女の日記が綴られており、持ち主はクラスメイトの山内桜良だった。

    テーマは「青春」と「生と死」。友達には隠していた重い膵臓の病気が、偶然クラスメイトの「僕」に見つかってしまったことからお互いを意識し始める。タイプの違う2人が違うからこそお互いに無いものに惹かれていき、別れの日が訪れるまでをゆったりと描かれている。
    泣けると謳った話題作ですが、個人的にはもう少し捻りが欲しかった。話し言葉も多くラノベ的な感覚でさらっと読めてしまう(号泣シーンを言葉の通り文字にしてしまうことに唖然。これも時代…?)。

  • 二人の会話が良い、発せられる言葉が良い。悲壮感と裏腹の軽妙なテンポのやり取りが、主人公二人の魅力を引き出している。展開そのものに意外性はなかったが、理不尽さを強調することで、逆説的に、日常を生きている事の意味を問いかけてきていた。あらかじめ約束された結末を踏まえた上での、成長物語にして青春小説としては王道だが、設定の妙、というより本作の場合はタイトルの妙が、単なる王道に終わらせていない感がある。あえて類型を捜すなら「秒速5センチメートル」か。泣けるというより、いっそすがすがしい心持ちになれる読書だった。

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著者プロフィール

住野 よる(すみの よる)
高校時代より執筆活動を行っていた。2014年2月ごろ夜野やすみ名義で、様々な賞に落ちてしまった小説「君の膵臓をたべたい」を広く世で読まれてほしいという願いから小説投稿サイト「小説家になろう」に投稿。同作が話題となり、2015年6月双葉社から書籍化されデビュー。同作が「本屋大賞」2016第2位、「読書メーター読みたい本ランキング」1位、「埼玉県の高校図書館司書が選んだイチオシ本2015」1位と高く評価され、売上面でも「2016年年間ベストセラー」総合5位、文芸書1位(トーハン調べ)、「2016年 年間ベストセラー」総合4位・単行本フィクション1位(日販調べ)となり、累計発行部数200万部を突破した。実写版映画が2017年7月28日公開、アニメ映画が2018年公開。
その他作品に、『また、同じ夢を見ていた』『よるのばけもの』『か「」く「」し「」ご「」と「』『青くて痛くて脆い』がある。

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