君の膵臓をたべたい

著者 :
  • 双葉社
3.86
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本棚登録 : 8516
レビュー : 1265
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575239058

感想・レビュー・書評

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  • このタイトルからは全くかけらも想像できないほどの豊かで瑞々しく温かく、そして哀しい思いを受け取りました。
    130Pあまりの物語の中にたくさんのキラキラと輝く言葉を見つけ、その一つ一つにこめられた思いの深さに涙した。
    10代の少女にとって余命宣告はどれほど残酷なものか。まだこれからたくさんの人と出会い恋をし悩み傷付きながら人生を楽しんでいくはずなのに。その全てを諦めろ、と言われるのだから。
    桜良が、どうやってその苦しみ悲しみを受け止め飲み込み笑顔の下に隠す覚悟をしたのか、それは彼女にしかわからないのだけど、最後の4か月がその苦しみを昇華してくれたことは間違いないだろう。いや、そうあって欲しいと心から願ってしまう。納得して逝ったわけじゃないけれど、その覚悟というか気持ちは大切な人に伝えることができたのだから。
    彼女が親と「クラスメイトくん」以外に決してその余命を知られないようにしたこと、それは彼女なりの最期の矜持だったのかもしれなけど、親友の恭子にとってみればかなり残酷。きっと知りたかった、知ってなおあえてその残りを一緒に過ごしたかっただろう。たとえそれが親友の最期の望みだったとしても。でも、それでもだからこそ思い出の中の桜良は最後まで笑顔だろうね。
    けど、運命って残酷だな、と。残り少ない人生をなぜあえて奪う事件が起こるんだ、と。怒りがふつふつと。誰でもよかった、という聞き飽きた動機で通りすがりの人を傷つけるやつを、心の底から憎む。お前の人生を桜良に譲れ!
    それと、桜良が最後まで求めていた「日常」を共に過ごした春樹が、なぜあんなに厭世的で他者とのかかわりを避けてきたのか、というところをもう少し知りたいと思った。
    2人の出会いは偶然のようだけど、きっと神さまの贈り物だったのだろうとそう思う。
    行き場のない思いと欠けた心を持つ2人が出会い、その心が一つの温かい世界になる。
    生きることって、本当に素晴らしい。そう教えられる一冊でした。

  • 好きな世界観です。
    「君の膵臓を食べたい」という言葉の意味するところが、非常に素敵でした。
    自分とは正反対の存在にたいする憧れ、とても共感できる。

    「言葉は往々にして、発信した方ではなく、受信した方の感受性に意味の全てはゆだねられている。」
    この一説がお気に入りだ。

  • 「本」データベースの紹介文:
    === 偶然、僕が拾った1冊の文庫本。それはクラスメイトである山内桜良が綴った、秘密の日記帳だった―圧倒的デビュー作! ===

    青春ラブの変形バンパイアモノ仕立てかね、くらいに思って、まったく興味をそそられずにいた。 
    本屋大賞も売りたい路線まっしぐらか くらいに思っていた。
    さらには、友人が是非に ! と貸してくれなかったら、先入観にとらわれて最後までたどり着かなかったかも。

    ごめんなさい。
    よかったよ、この作品!

    10代のある時期を振り返ると、そこだけ拡大鏡で引き伸ばしたような濃密が時間が存在する、こともある。
    たぶん、そんな感じの時間のこと。。

    恋愛小説ーーーかもしれないが、それよりも、個と依存(あるいは甘え)の話。
    自分で自分を育ててきた”僕”と、他人とのつながりの中で生き生きと育ってきた咲良。
    咲良は病で余命を宣告されているが、家族以外の誰にもそれを伝えてはいない。
    ”僕”がひょんなことから、咲良の病を知ったことで、2人は”仲良し”になる。

    ”仲良し”
    恋に落ちたのではない。
    互いを映す鏡と時を共有するようになったのだ。
    いささか心地悪く。

    個を確立している、悪く言えば自分の殻にこもっている”僕”の言葉はとても興味深い。
    兄弟が減り、安全確保のため子供の行動が管理されて、喧嘩したりムチャしたりしながら他人との距離を覚えていく機会が貧しくなってこういう感覚の子が増えているのかもしれない。

    その”僕”に、いかにも強く逞しい精神の持ち主に見える咲良がどっぷり甘えてくる。
    甘えるったってにゃーにゃー ってことじゃない。
    気を遣うことなく安心してお願い事を言える、とでも言えばいいのかな?

    互いの個性に助けられながら、咲良は生き抜き、”僕”は一気に成長する。
    昭和の高校生の精神構造もこんなだったろうか ........ こんなに深く考えてみたことはないなぁ .....

    見守る親たちの有り様も良い。

    すすめてくれた友人への感謝と、先入観もっちゃったお詫びをこめて星5つで。

  • タイトルのインパクトと何やら評判だったので。
    「泣ける」という評判だったってことを読み終えてから知ったので、もしくは完全スルーで忘れてたので、それは良かったなと思う。
    本も映画も何事も事前情報に惑わされて構えてしまうことなく楽しむのが一番。
    情報過多の現代だからこそそう思います。なかなか難しいことではあるけど。

    それはさておき、高校生の男女が刹那と永遠の狭間で心を通わす、割とよくあるパターンのお話ですが、難病といえど闘病しない、そして余命を裏切る最期のあっけなさ、タイトルの本当の意味、意外なほどおもしろくてよかった。
    ひとりでも強いとかみんながいるから生きてるとか、今現代っぽい強さと明るさに満ちたリアリティの希薄さがこの話のいいところだと思う。
    17歳の男女が安易に恋愛にいかないところもいいと思う。そして今っぽい。
    「共病文庫」はすてきだった。

  • さる確実に信頼出来る筋からの推薦図書。
    帯の文言で印象的だったのは「泣ける」という表現だったのだが、
    果たして・・・。

    正直言うと、前段の段階ではかなりどうかと思った。
    (これより先・ちょっとネタバレ注意)

    僕は、「人が死ぬ」という事象を前提にした物語があまり好きでは
    無い。最初にソレを突きつける、という描き方はあまりに卑怯な気
    がするし、何がどうあっても悲しい話で終わることは間違い無い。
    そういう話に思い入れを持て、というのはちょっと無理がある。し
    かし、「死ぬはずだった誰かが結局生き残る」という安易すぎる
    手法はもっと好きじゃ無い。そういう展開も充分に考えられるが故
    に、コレは好きになれないタイプの作品だな、と高をくくっていた。
    ・・・中盤を過ぎるまでは。

    たかだか男女高校生の話の筈なのに、二人は凄い勢いで成長してい
    く。これはいろんな条件が折り重なった上でのことであり、普通な
    らあり得ない話なのだが、仮に自分がこのような立場に置かれた
    場合は、きっと成長せざるを得ない状況となる筈。そうやって読み
    進めて行くと、物語に一切の無理が無くなり、かなり上質な切なさ
    が残る。本を読んでこんな気持ちになったのは、本当に何年振りか
    解らない。

    結果だけをストレートに書くと、この作品ではやっぱり人は死ぬ。
    ただ、その死に方には完全に虚を突かれた。こういう展開の仕方が
    あるとは、夢にも思わなかった。

    そして、この作品の中には僕にとって理想の愛があった。
    それがどこの部分なのかは敢えて書かないが、おかげで自分より
    30歳近く年下な男女の物語のラストは、ただただ号泣するより他無
    かった。少し悔しいくらいに。

    住野よるはどうやらこの作品がデビュー作の模様。
    物語の作り込み方も、シニカルでキャッチーなキャラの付け方も、
    そしてタイトルの付け方さえもが並の新人のレベルを完全に凌駕し
    ている。だからこそ、次回作に期待。この作品が最高傑作にならな
    いことを、本当に願っている。良作です。掛け値無しに。

  • 住野よるさんのデビュー作。
    「膵臓をたべたい」というホラーを連想させるようなタイトル。
    ブクログを始めていなければ、手にしなかったであろう本。

    前半はスローペースについていくのがちょっとしんどかったのだが、本の帯に「ラスト40ページに涙」と書かれていたので、がんばって読み進める。

    確かに!
    ラストはなかなかの展開。
    「きみの膵臓を食べたい」というタイトルに納得。

  • 登録者数におどろきだ。これはタイトルのインパクトで勝ったのではないかな? 若い人は感動するかもしれないけど、私はあまり感動はなかった。もちろん泣きましたよ。人が死ぬ話ですから。いつもそばにいる人を大切にしたいものです。別れは理不尽に突然やってくるから

  • 話題作ではあるが、そんなに長編でもないので、簡単に読めるだろうと思っていたら、作中に没入してしまった。「世界の中心で・・・」のように最後は恋人を失くして慟哭する予定調和的な物語かと思っていたら、あまりにもショッキングな終焉に唖然とした。癌は緩和治療が進歩して痛みもある程度抑えられようになり、ゆっくり死んでいけるので患者にも家族にとっても優しい病気だと思っていたら、この別れは酷い。作中に伏線としてあったが、これがまさか効いてくるとは思わなかった。しかし遺言があっただけ残された者にとっては救いなのかな。図書館で読んでいたのでいい歳をして泣けて困ったよ。

  • 語り手の少年は高校2年生。
    これまで友達と呼べる存在を作らず、本の世界に浸ってきましたが、いつも友人に囲まれている明るいクラスメイトの秘密を知ってしまったことから、彼の日常が変わり始めます。

    死は誰にでも平等に訪れる、という現実をガツンと思い知らされました。
    当然のことであるにもかかわらず、私たちはどこかで「明日も自分は生きている」と思い込んでいるのだなぁ。

    本音を言うと「きっと泣かせにかかるだろう」と少々穿った見方をしつつ読み始めた本書。
    絶対泣くまい!…と思いながら読み進めたのですが、終盤でやっぱり涙が滲んでしまったのでした。ちょっと悔しい。
    それでも爽やかな読後感を味わいながら、この本を読んでよかったと思いました。
    誰かと一緒に過ごす時間に、以前よりも素直な喜びを感じられる気がするからでしょうか。

  • きわどいタイトルだ。だけど中身はとってもピュアだった。

    天真爛漫な彼女と、それに付き合わされる僕。
    ほんの短い時間なんだけど、2人の何気ない日常すべてが輝いていた。
    そして余命短い彼女が、まさかあっけなく逝ってしまう。
    日記を読んで僕は号泣する。そして私も泣く。

  • また同じ夢を見ていた・よるのばけもの に続いてようやくデビュー作を読みました。

    『読後、きっとこのタイトルに涙する』という帯や、冒頭からヒロインが亡くなることも書かれているので人が死ぬ話というのはあらかじめ予想がついているのだけど、最後まで読んでみた結果、泣きのポイントがわからず。
    主人公が「うわああああえぐえぐっ」と次ページにわたり三行も泣き叫んでいたところでしょうか?あえて文章で表現せず台詞で号泣というのは私にはある意味新鮮でした。
    純愛、友達、病気、死、悲しみを乗り越えて成長する主人公の青春物語、というのに泣けないとなると非情な人間のように思われそうでなかなか書きにくいのですが・・・
    まず、ヒロインのさくらちゃん、自由奔放キャラはいいけどクラスの人気者というのがピンときません。主人公と正反対のタイプで人気者だ、という表記があるけれど、その魅力が伝わりませんでした。明るくて活発な女の子=人気者 という構図?
    意味のない喩えを繰り返す会話もおしゃれだと思っていそうでちょっと恥ずかしいです。電車で横に座った中高校生からこんな会話が聞こえてしてたら鳥肌が立っちゃいそう。読みながらも少しイラッとしました。
    膵臓の病気→医学の進歩によって普通の人と変わらない生活を送れる→リュックの中には注射器と大量の薬→暴飲暴食→アルコールまで接種→それが原因かはわからないが入院→入院長引く・・・
    もしかしてモルヒネでも打ってるの?普段の生活結構無理してるのでは?病人以前にそもそも未成年で飲酒はダメでしょ・・・と突っ込みどころ満載でした。
    病名は明かされていないので、そこにリアリティは求めちゃいけない作品なのかもしれません。
    そんなわけで、いくつもの要素が重なって、さくらちゃんが死んでも主人公が泣き叫んでも全く泣けませんでした…。

    3作そうだったのですが。読むタイミングが私には合わなかったのでしょうね。
    最新作もまた同じテイストで青春ファンタジーの内容ならもうお腹いっぱいなので読まないかも。

    • dakara.さん
      初めまして。 感想を読ませていただいて、共感する部分が多かったので思わずコメントしてしまいました。特に会話については、私も読みながらゾクゾク...
      初めまして。 感想を読ませていただいて、共感する部分が多かったので思わずコメントしてしまいました。特に会話については、私も読みながらゾクゾク鳥肌を立たせていました…。(良くない意味で)
      2017/06/13
    • チョビさん
      初めまして。
      文章の軽さに対して、私も全く同意見を持ったところでしたので、思わずコメントしてしまいました。
      私は、結局泣かされてしまったので...
      初めまして。
      文章の軽さに対して、私も全く同意見を持ったところでしたので、思わずコメントしてしまいました。
      私は、結局泣かされてしまったのですが、それは単に人の死を扱った、いわば「ずるいテーマ」だったからのでは…なんて思ってしまって。
      ただ、主人公が泣いているシーンで涙が引っ込んでしまって、その理由を探していたのですが、にゃん吉さんの指摘のように、泣く様を文章で表現していないからだとも思えました。
      何にせよ、泣くほどには私の心には響くものがあったんだな、そういう意味では、読んでよかった本だな、と思いました。にゃん吉さんが仰るように、読むタイミングもあるかもしれないですね。
      反応しづらい長文で、すみません。
      2017/07/23
  • 私もタイトルで気になって読み始めたけれど、まず第一にこれだけ話題に上るタイトルを発表できるという点ですごいと思う。本の第一印象は圧倒的にタイトル、そして表紙。爽やかなイラストに不釣り合いのタイトルが、見る人の興味を引く。

    開けてみると想像よりライトな文章と軽快なテンポの会話劇。展開はわかりやすいし王道路線で特に変なひっかかりがなく読める読みやすい現代小説の印象。
    名前が最後まで出てこないのがなんでだろうと思ってたけど、最後を読んで納得。人との関わりを持って、あの瞬間初めてちゃんと、彼は自分の「名前」と向き合ったのだと思う。
    草船に乗って流れていたと思ってたけど、全部自分の意思だったと自覚して動き出すあたりが少年少女の青春劇で良いなあ。
    丁度今の春先な季節にぴったりの作品でした。

  • 2017年4月6日読了。途中からノンストップで読み切ってしまいました。泣いた泣いた。二人の掛け合いがとても楽しくてリズムよかったのが好印象です。話の流れも青春って感じで甘酸っぱいのがたまりません。途中驚きの展開が待ってますが、ここからがこの作品の山場。主人公の心の成長が著しかったです。デビュー作でこれだけ書けたらすごいなと純粋に感心しました。

  • 主人公の女子高生が不治の病だったり、
    にもかかわらず、
    やたらと暴飲暴食気味だったりという
    ストーリーの是非は置いといて・・・
    私は主人公二人の関係がとても胸に響きました。
    お互いを『あちら側の人間』だとみなしていた二人が
    それぞれ自分に足りないものを相手の中に見つけ出す。
    いつの時代も教室の中にはゆるぎないカースト制度があって
    どういうわけか、明るい方が暗いより偉くて
    友だちの数か多い方が正義だという不文律がまかり通っているけれど
    こんな風に相手との違いを受け止められたら
    主人公たちの様にもっと刺激的で愉快な日々が送れるだろうに。
    『×××君』と書かれていた名前は
    映画ではどのように表現されていたんだろうか。
    それが知りたくて、映画も見てみようかなと
    思っているところです。

  • 何とも強烈なタイトル。にもかかわらず表紙はまったく別の雰囲気を醸し出していて、全く内容の予想がつかないまま、映画化の作品と言うことで読んでみた。
    高校生が主人公と言うことで、文章もサラッと読みやすいので中高生向け小説と思われる人も多いようだけれど、私は純粋にこの子達の世界に入り込んで一気に読んでしまった。
    余命わずかな病気を抱えてと言う設定もよくあるパターンかもしれないけれど、この子達の心の葛藤が初々しく感じたのは自分が歳を取ったから?
    原作にはない12年後が加えられていると言う映画の方も楽しみです。

  • ひとつひとつの文章がライトノベルのもののようでした。
    一文が長くないので、割とすぐに読み終えられた気がします。そういう意味ではすらすらと読みやすい本ではありますが、一方で、文章自体に読み応えを感じられなかったのが残念でした。
    帯やポップで絶賛されていて、読む前から期待をしすぎたかもしれません。それでも一応、投げ出さずに最後まで読んで面白かったと思える本でした。

    • にゃん吉さん
      コメントありがとうございます。共感していただけてうれしいです。会話の部分・・・他の作品でも思ったのですが、ちょっと合わなかったです。本当ゾク...
      コメントありがとうございます。共感していただけてうれしいです。会話の部分・・・他の作品でも思ったのですが、ちょっと合わなかったです。本当ゾクゾクしました(笑)多分観にはいきませんが、映画ではどうなるのか気になります。
      2017/06/14
  • 切ないのにどこか心が優しくなれる本でした。
    だれしもに当たり前に明日があるわけではないこと。
    「1日」の価値は同じでなければならないこと。
    人が死ぬこと。人が生きること。
    友達がいること。友達がいないこと。
    当たり前だと思っていたことが決して当たり前でないこと。
    人と関わることで形成された女の子と
    人と関わることなく自分を形成した男の子
    「共病文庫」に記された彼女の本当の気持ちは優しくて、暖かくて、ジーンとしました
    男の子の心にいつの間にか溜まっていた暖かい感情が一気に溢れ出す瞬間。私は涙が出ました。

    • ぱぴこさん
      レビューから失礼します。
      私もこの本を読んでから、生きていることが当たり前でもないし、今周りにいる人に感謝の気持ちを伝えていきたいと思いまし...
      レビューから失礼します。
      私もこの本を読んでから、生きていることが当たり前でもないし、今周りにいる人に感謝の気持ちを伝えていきたいと思いました。
      フォロー失礼します。
      2017/06/28
  • 二人の価値観の違いが、話を面白くしてなかな、と思います。
    主人公は現実的、控えめで深い優しさ、女の子の無邪気さ、儚さ、
    それぞれのキャラに愛着が湧きます。

    最後に辿り着くまでは、とても深くて、人間味があって、現実的かつ非現実、最後は意外にも、ありきたりな言葉で締めくくる。

    こんなところに、住野よるさんのユーモアが感じられるかな、と思います。

    凄く良い作品でした。

  • ちょっと前にメガネびいきで加藤浩次が読んで号泣し、おぎやはぎの矢作に薦め、矢作も号泣ぬて言っていたのを聞き「ほへー」と思った。

    妹から借りて読んだ。面白かったけど号泣はしなかった。

    キャラも話も会話も薄っぺらいと思うけど、それでもよく出来てるなって思う。
    主人公がキザな野郎だけど他人とは思えない程ひねくれてるし。女の子も可愛い!甘酸っぱい!
    だけど自分が小説に求めてるものとは違う、もし主人公がこの小説を読んだらくだらないって思うんじゃないかな。でも「だから何?」って感じ。売れてるし。
    ああ、自分は意地悪な視点で読書してるなあ…。本はもっと、まっすぐに読まなきゃ、それを思い知った。

  • 奇をてらったタイトルになかなか手を出さなかったことは置いといて。
    この手のもので、まだ涙が出る自分に驚きました。この本に、彼と彼女に、大切なものを教えてもらいました。。

  • この本が伝えたかったことは
    命の大切よりも、【日々の大切さ】だと思う。
    それが最後の通り魔に刺されて死ぬところで、自分の中でハッキリした。
    ひとはどうやって、いつ、死ぬかはわからない。どんな時でも、後悔の無い選択をして生きたい。それが日々を大切にしていくことであるとも思った。

    人に興味のない主人公は、わたしの生きてみたい生き方であり、羨ましい存在にあたる人。
    自分の中学の頃からの親友がまさにこんな感じの性格で、重ねて読むことがあった。
    でも人に呼ばれる時に相手が自分をどう思っているから想像することが癖な時点で、彼は誰かと関わりたかったのではないかと思った。

    主人公は人が周りにいることが、生きていることだと桜良に教わった。
    桜良は主人公が人がいなくても、輝いていると感じていた。
    2人ともお互いの良い点を自分なりに吸収していて素敵だった。

  • タイトルから猟奇的な何かかと思い、ホラーミステリーサスペンスが好きなので手に取ってみました。

    内容は全く予想外の純愛のお話。
    セカチューが好きな人は絶対に好きでしょう。

    悲しい中にもほっこり出来る部分もありました。

  • 高校生向けラノベ。インパクトのある題名とベタになりそうな設定。しかし、相反する設定の主人公と「共病」ノート。読者の予想をうまく裏切った結末。感動とまでは行かないけど、新しい取り組みに思った。
     不治の病だから、病と共に生きる{共病}というネーミングの切なさ。

  • ごめんなさい。感情移入できず、好きになれませんでした。「泣く」という感情を、文章で表すのではなく、ただ「わあー」と書かれていることに疑問を感じない世代ならいいのかも。

  • 泣いた。

    まさかの結末に、より一層、泣いた。

  • インパクトのあるタイトルで気にはなっていた本。映画化されるということで先にげんさくを読んでみた。
    よくある高校生の純愛物かと思って読んでたけど、好きだの愛だの恋だのをこえた人間関係を描いている。
    いつも人との関わりを避けて一人で生きている主人公は、彼女と会うことで人と人との繋がりに意味を見出していく。
    反対に人との繋がりで生きていると感じる彼女は、反対に人との関係性を持たずに自分を確立する主人公に憧れる。
    お互い知らない間に相手みたいになりたいと思い、最高の褒め言葉として贈るのが「きみの膵臓を食べたい」であった。この部分を読んだ時にジーンときた。良い本だ。

    ただ、このような地味な男の子が可愛くて明るい女の子と上手くいくという展開はあくまでフィクションにしか思えず、現実を見て寂しくなった。

    旅行先の描写は福岡で梅ヶ枝餅を久しぶりにたべたくなった。

    主役の女の子は頭の中で広瀬すずを当てはめて読んでた。ぴったりじゃないか。

  • 全体的に薄いというか、ラノベっぽい。
    桜良の笑い方とか主人公の泣き方とか、いかにもラノベというか漫画っぽくてあんまり得意ではなかった。
    話も特記するほど内容がないような…。
    主人公の名前もキーワードになるのかと思いきや、全然大したことなくて伏線にもなってなかった。勝手に二葉亭四迷かと思ってたよ。

  • 余命わずかの少女とクラスメイトの少年のちょっと変わった交流を描いた物語。女の子が明るくて元気で、男の子を振り回してるって感じだけど、男の子もそれを受け入れててすごくいい関係。面白くていっき読みした。病気ものだけど全然悲愴感なくて、でも生きることを考えさせられるいい作品だと思う。

  • タイトルだけでも印象的な、住野よるさんのデビュー作。現代小説というのか、評判通りすごくおもしろかった。

    とある病で余命を宣告されている高校生の女の子「山内桜良」と、読書が好きで、人との関わりを必要としない生き方をしている高校生の男子「地味なクラスメイト君」が主な登場人物。

    桜良は、余命を宣告されたあとも、日常の生活を壊さないため、家族以外には病のことを隠して生活していた。ある日、検査のために病院にいた桜良と盲腸の手術後の抜糸のために病院にいた地味なクラスメイト君は出会う。

    二人を引き合わせたのは、桜良が余命を宣告されてから書き始めた闘病日記ならぬ共病文庫。病院の椅子に置き忘れていたそれをたまたま手にとった「地味なクラスメイト君」が、桜良の秘密を知ることとなり、二人の関係が始まる。

    いずれ死ぬことは、この世に生を受けた生き物の宿命だけど、若くして余命を宣告された桜良が「死ぬまでにやりたいこと」を実行していく。
    桜良の葬儀から始まるストーリーは、せつなさの中にも、爽やかさやほろ苦さ、日々の自分の生き方を考えさせられるような内容も盛り込まれた、再読したくなる小説だった。

    若いから、平和だから、今健康だから、実感が沸かないから、みんなそうだから、今日が当たり前にやってきたから、多くの人は今生きていることを当たり前と感じ、明日も当然にやってくるものと思い込んでいる。それは、自分のことだけじゃなくて、大切な人のことも。
    『死』は、いつやってきてもおかしくない。
    こんなに平和な現在の日本でも、交通事故や犯罪によって人が亡くなったというニュースは、毎日のように流れている。
    大切な人をわかりやすく大切にし、大切に思っていることを言葉で伝え、自分の人生も大切に、やりたいことは行動にうつす、改めてそんな生き方を推進させられました。
    おもしろかった。

  •  このタイトルを見た時には想像もしなかった内容で、すごく切ない物語であったが、清々しい作品でした。
     膵臓がんの少女とたまたま病院で出会った僕。少女はクラスメイトでみんなの人気者。顔も可愛く、友達がいない僕とはまるで反対の女の子。病院で少女が置きっぱなしにしていた日記を手に取ったところから二人の出会い、そして二人の物語は始まります。
     家族以外誰にも打ち明けなかった病気のことを知っている僕は、彼女のペースに振り回され、徐々に性格も変わっていきます。少女はあと一年という寿命が約束されていたにも関わらず、思わぬ最期を遂げます。
     小説にこんなにも感情移入して心が苦しくなったのはいつ以来だろうか。当たり前のように生きていると思っていつでもできると思うことは良くない。大切なことはきちんと伝えなきゃ!と教えてくれた作品です。

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著者プロフィール

住野 よる(すみの よる)
高校時代より執筆活動を行っていた。2014年2月ごろ夜野やすみ名義で、様々な賞に落ちてしまった小説「君の膵臓をたべたい」を広く世で読まれてほしいという願いから小説投稿サイト「小説家になろう」に投稿。同作が話題となり、2015年6月双葉社から書籍化されデビュー。同作が「本屋大賞」2016第2位、「読書メーター読みたい本ランキング」1位、「埼玉県の高校図書館司書が選んだイチオシ本2015」1位と高く評価され、売上面でも「2016年年間ベストセラー」総合5位、文芸書1位(トーハン調べ)、「2016年 年間ベストセラー」総合4位・単行本フィクション1位(日販調べ)となり、累計発行部数200万部を突破した。実写版映画が2017年7月28日公開、アニメ映画が2018年公開。
その他作品に、『また、同じ夢を見ていた』『よるのばけもの』『か「」く「」し「」ご「」と「』『青くて痛くて脆い』がある。

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