校長、お電話です!

著者 : 佐川光晴
  • 双葉社 (2015年7月18日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575239096

校長、お電話です!の感想・レビュー・書評

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  • 母校の公立中学校に、校長として戻ってきたシバロク。
    彼の家は代々教員の一家で、父もその学校の校長として地域の教育に貢献した人だった。
    母校の百瀬中学校は前任の民間人校長と市長の暴走により荒れに荒れ、心身を病んで休職する先生も出る始末。
    新人校長シバロクの奮闘が始まる。

    ーーーー
    学校を舞台とした小説で、校長としての目線から語られる物語はあまり読んだことが無く、新鮮でした。
    柴山校長は生徒一人ひとりを大切にしているし、職員にも目を配ってくれているのが伝わってきて「いい管理職」なんだろう、とは想います。
    ただ、いささか暴走気味なところもあり、「理想論」にとらわれている部分もあるように感じました。柴山校長のもとで仕事をするのはやりやすいのか、やりにくいのか。

    どちらにせよ、学校現場として「問題が少なすぎる」ような気もしますし、過去のこと(前年度のことや、卒業生のその後)に縛られすぎている印象もあり、「どうなのよ、それは」という思いがぬぐい切れず、小説を楽しみきることができませんでした。

  • +++
    シバロクこと柴山緑郎は、問題が頻発していた中学の校長として赴任。
    母校でもある学校を建て直すべく奮起した矢先、休職中の教師が自殺未遂を起こす。
    校内からはタバコの吸い殻…。これらの問題を引き起こしたのは、元官僚の教育評論家である前校長の振舞いだった。
    学校現場を、一人の校長の目を通してリアルに描きだした物語。
    +++

    事務職員・福良さんの「校長、お電話です!」というひと言から展開する、新任校長・柴山緑郎(通称シバロク)の奮闘の日々の物語である。
    市長の肝煎りで民間から着任した前任校長の元教育評論家・野田欣也の対応に対する不満が爆発して荒れ放題だった百瀬中を立て直すために送り込まれたのがシバロクである。着任早々、たまりにたまった厄介事が押し寄せ、問題が次々に明るみに出るが、名校長の誉れ高かった亡父に言われた言葉が折々によみがえり、偶然の成り行きにも味方されて、ひとつひとつ着実に解決していくのである。私生活も絶妙に織り交ぜ、ついつい手に汗握って応援したくなってしまう。娘や友人の支えもあり、スーパーマンではないシバロクが奮闘する姿は、見ていて気持ちが好い。何事も人間関係と誠意が大切だと改めて感じさせてくれる一冊だった。

  • 威張るだけの管理職も多いですが、しっかり対話をして正対するのがいかに大事かを再認識しました。

  • 念願の校長となり、母校である中学校に赴任したシバロク。ところが、前任の元・教育評論家の民間人校長の改革の失敗で学校は問題が山積み。教師と生徒の心に大きな傷を作ったまま放置されていた。47歳の若き新米校長が学校を立て直していくお話。最初は大した熱血先生でもなく、特に特徴もないように感じたシバロクですが、読むごとに、正義感が強く柔軟でありながら頑固な面も出てきてこんな教師がいたら素敵だな〜と思うようになりました。普段、見えない存在の校長ですが、どんなに大変な仕事かがよく分かりました。

  • 校長として赴任した母校は、前年まで荒れていた学校で……。
    現代の学校教育の問題点を語らせつつも、重くなりすぎない。
    主人公も、家族も、みんないい人で、うまくいきすぎる感もあるが、安心して楽しめる。
    電話の取次ぎをする、福良さんとのコンビも楽しい。

  • 感動して、涙を流してしまいました。こんな素直で真直な人が教育指導者をしているのは、願いだろうか? 私もこんな経営者になりたい。

  • こんな先生が本当にいたらいいですね。

  • 「もともと管理職志望だったこともあって、教頭になって授業から解放された時は、本当にホッとした。また授業をしてみたいと思うことはあるけど、それは越権行為の最たるものだよな。民間人校長で、校長なのに授業をしてみせるってやついるだろ。本当に、バカも休み休みにしろって思うよ。一時間だけ授業をするのと、年間の指導計画に基づいて日々授業を重ねていくのはまるで別のことじゃないか。それを、自分が教壇に立った時は生徒たちの目の輝きが違うとかって自画自賛しやがって。その程度のわきまえもないやつに校長をやる資格はないってことが、どうしてわからねぇのかなぁ」

  • シバロクさん、かっこよすぎるけれど、学校の内情とか教師のあり方とか、妙に説得力がある。
    出来の良すぎる娘が、まぶしい。

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