14歳の水平線

著者 :
  • 双葉社
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レビュー : 47
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575239102

感想・レビュー・書評

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  • 数々の言い伝えや、伝統行事を大切にし
    禁忌を破ることなく、
    大切に守り続けている『神様の島』と呼ばれる島がある。
    (おそらくモデルは沖縄の久高島)
    生きている人間も、死んだ者も揚句は妖怪までもが
    仲良く共存しているようなこの島で
    夏を過ごすことになった14歳の少年たち。
    読み進めるうちに、
    14歳をもう3回以上繰り返してしまった私でさえも
    自分に自信がないくせに人のことは許せなくて
    イライラと怒りを覚えるばかりだったあの頃の気持ちが
    リアルに甦ってきました。
    生も死も紙一重、何をどうしたって太刀打ちできない大自然は、人を謙虚にそして優しくしてくれるのでしょう。
    私も今すぐこの島に飛んで行って、
    この欲に塗れた心の中をザブザブと洗い流してしまいたくなりました。
    読み終わると心が夏の空の様にスカッとしますよ。
    おすすめ♪

  • 今回は父子家庭の少年と父親側の視点が交互に収録されています。
    ンン~~みんな反抗期?ってあんな感じだったんです???
    甘酸っぱ…いや、しょっぱ…苦い…。そんな1冊です。

  • 14才というと丁度30年前で、主人公、加奈太の父、征人と丁度同じ年です。
    30年て昔のようでいて、結構リアルに当時の事思い出せたりします。14歳というと丁度転校して寂しい時でした。転校してから人間関係上手くいかなかったけれど一応仲の良い友達も居たので辛うじて青春してました。
    加奈太が原因不明のイライラ(反抗期由来)で父とギクシャクする所から始まりますが、故郷の離島で中学生キャンプに飛び入り参加する事によって自分を見つめ直していく話です。
    父、征人の14才の時の描写と交互に描かれる事によって、通過儀礼のような少年時代を通過する事によって失うもの、そして見つける大事なものが見えてきます。
    加奈太の目線で見ると、この後失われてしまうきらきらした時間への憧憬が湧きますが、父、征人の目線で読んで行くと積み上げた時間と、手に入れた大事なものの大きさを感じます。
    征人のような昔から自分の事を知っている友人がいるというのは羨ましいですが、その時々に出会った二度と会わないかもしれない人々との邂逅の清々しさを、加奈太の目線は感じさせてくれます。

  • 最高でした!夏晴れのように、スカッとする読み終わりの素晴らしいお話でした!登場人物たちも魅力的!語彙力がないことが悔しい!この小説の良さを多くの人に伝えたくて仕方がないのに!

    主人公にすんなりと感情移入をしてしまい、
    ああ、わかる。わかるよ、、!となり、
    最後には私も最高の友情を見つけた気持ちになりました。

    同時にリンクしている父の物語。
    折り重なって物語は続いていくんだな〜としみじみ。内省するいいきっかけにもなりました。

  • 個人的に思うことなんだけれど、14歳は人生の中でも最も輝かしい時間だと思う。大人にはなれない、でも子供じゃない。大人は中二病だなんだというけれど、二度と戻ってこないキラキラと眩しい時間だ。父と息子。二人の14歳のひと夏の成長譚。今、14歳を生きている中学生、そして、かつて14歳だった全ての大人へ。

  • 父の故郷でキャンプに参加し海への飛び込み等健康的に遊び過ごす加奈太の夏の日々のわくわく感。三十年前、遭難した漁師の父の帰還を島に伝わる妖怪に祈った小説家の父。南の島のくっきりした色彩や当初三対三に分かれていた少年達の変化後の自然さ。見つけたものの発表が言葉にすると勿体無い興醒め感…。素直じゃないか。

  • 連綿と続く島の伝統。翻弄されながら長い人生をかけて受け入れていく人間。それを親子で同じ体験をする。こんなに幸せなことはないね。失われていく地方の伝統と均一化されていく日本の文化。やはり、自然への畏敬の念は何としても残さないといけない。そんな気がする読後感でした。

  • 14歳の少年達が見る水平線。悩みなんかスカッと忘れさせてくれる、あまりにも美しい水平線。それを見る彼らのピュアな瞳に神様は宿るんだろうな。今回も椰月作品の清々しさを十二分に堪能できた。

  • 思春期の男の子達のキャンプ経験を通した心の成長と友情を描いた作品。

  • 反抗期の娘の気持ちが分かるかな、と題名にひかれ図書館で手に取った。
    読み出したら、純粋にストーリーに引き込まれた。
    天徳島の自然と中学二年の男子のもやもや感とか親や友達への気持ちとか…
    多分上手く言葉に出来ない事に余計に苛立つ気持ち、昔の自分を思い出した。
    現実はもっと世知辛く、こんな素直な子ばかりじゃないだろう。
    けど、本当はみんな素直なんだと思いたい。

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著者プロフィール

椰月美智子(やづきみちこ)
2002年『十二歳』で第42回講談社児童文学新人賞を受賞してデビュー。『しずかな日々』で第45回野間児童文芸賞、第23回坪田譲治文学賞をW受賞。『フリン』『るり姉』『消えてなくなっても』『伶也と』『14歳の水平線』『その青の、その先の、』などなど、家族小説、恋愛小説、短編集やエッセイと、数々の話題作を世に送り出した現在最も脂の乗った作家のひとり。
2018年9月、『緑のなかで』を刊行。

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