14歳の水平線

著者 :
  • 双葉社
3.87
  • (25)
  • (43)
  • (39)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 337
感想 : 57
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575239102

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 神様の島「天徳島」
    名前は違いますけど沖縄に実在するんですね。
    本には島の全体図、作品中に出てくる場所が載ってました(^ ^)わかりやすい♪

    神様の島で生まれ中学生まで暮らしていた父親・征人と反抗期真っ只中の14歳の加奈太。

    離婚して家事と仕事、小説家の父親は一応頑張ってるんですけどね…
    思春期真っ盛りの息子とはあまり上手くいってない。

    そんな二人が神様の島へ帰省したひと夏の素敵な物語です♪

    30年前14歳だった父親の物語と14歳の息子の物語が交互に語られ、恋、友情、ケンカ…
    甘酸っぱい…いやキラキラ眩しすぎます(°_°)

    よく中二病とか思春期真っ盛りの反抗期とかいいますが…実はわたしはあまり自覚がないと言うか、なかったような気がするんですよね(*_*)
    なのでイラついて壁に穴を開けた息子を思い出して
    みるけど、その繊細な感情や何かがわからない…
    わからないけど作品は面白く読みました笑

    沖縄の海、空、ガジュマル、神様、初恋、友情…
    興味がある方は読んでみてくださいね(^-^)

    • こっとんさん
      みんみんさん、こんばんは♪
      私、この作品ずーっと前に読んだことある! 
      と、みんみんさんのレビューを読んで思い出しました。
      すごーく良かった...
      みんみんさん、こんばんは♪
      私、この作品ずーっと前に読んだことある! 
      と、みんみんさんのレビューを読んで思い出しました。
      すごーく良かったのを覚えています。
      自分の本棚見てみたら、感想は書いてないけど★5でした。椰月美智子さんは爽やかでいいですよね。
      それにしてもみんみんさん、壁穴の気持ちが分からないとは羨ましい。穏やかな思春期だったんですね。
      私はいつも親のこと睨んでましたよ〜w
      2023/03/20
    • みんみんさん
      わたしボーっと妄想する子供だったから( ̄▽ ̄)笑
      でも反抗期はないとダメだと思ってますよ♪
      わたしボーっと妄想する子供だったから( ̄▽ ̄)笑
      でも反抗期はないとダメだと思ってますよ♪
      2023/03/20
  • 数々の言い伝えや、伝統行事を大切にし
    禁忌を破ることなく、
    大切に守り続けている『神様の島』と呼ばれる島がある。
    (おそらくモデルは沖縄の久高島)
    生きている人間も、死んだ者も揚句は妖怪までもが
    仲良く共存しているようなこの島で
    夏を過ごすことになった14歳の少年たち。
    読み進めるうちに、
    14歳をもう3回以上繰り返してしまった私でさえも
    自分に自信がないくせに人のことは許せなくて
    イライラと怒りを覚えるばかりだったあの頃の気持ちが
    リアルに甦ってきました。
    生も死も紙一重、何をどうしたって太刀打ちできない大自然は、人を謙虚にそして優しくしてくれるのでしょう。
    私も今すぐこの島に飛んで行って、
    この欲に塗れた心の中をザブザブと洗い流してしまいたくなりました。
    読み終わると心が夏の空の様にスカッとしますよ。
    おすすめ♪

  • THE 僕の夏休み!という感じ。

    当たり前だけど、お父さんにも、おばあちゃんにも多感な14歳の夏休みがあったんだなーってしみじみ思う。
    14歳にしては少し子供ぽい印象だったけど、読後感はスッキリ。

  • 神様や妖怪が住んでいる大自然の島の中でのミステリーツアーに参加した少年六人。目標などが定まらず得体の知れないモヤモヤした気持ちを抱えている主人公の加奈太は、そこで「本当の友達」や「最高の仲間」と出会い、一夏の間の貴重な発見・体験をします。時々加奈太のお父さんの話も出てきて、血縁関係や個々のキャラクターの想い・行動などが鮮明に読み取れます。

    私のお気に入りの場面は加奈太のお父さんの征人(ゆきと)と島に移住してきた少年、タオが征人の父の命を取り返すため、この村に棲みつき死体を食べるというドゥヤーギーの体毛を取りに行く場面です。深夜にごうごうとなる風の中、二人の少年が勇気を出してドゥヤーギーを探すところは、神秘でもあり、期待でもあり、恐怖でもありの感情が入り混じっている少年たちの、訳のわからない気持ちが強く印象に残りました。主人公でもない人をメインに書かれているサブストーリーが印象に残ったのは今までで滅多になかったので驚きました。この本が気に入ったので、これからも椰月さんの作品は読んでみたいです。                           

  • 今回は父子家庭の少年と父親側の視点が交互に収録されています。
    ンン~~みんな反抗期?ってあんな感じだったんです???
    甘酸っぱ…いや、しょっぱ…苦い…。そんな1冊です。

  • 反抗期の娘の気持ちが分かるかな、と題名にひかれ図書館で手に取った。
    読み出したら、純粋にストーリーに引き込まれた。
    天徳島の自然と中学二年の男子のもやもや感とか親や友達への気持ちとか…
    多分上手く言葉に出来ない事に余計に苛立つ気持ち、昔の自分を思い出した。
    現実はもっと世知辛く、こんな素直な子ばかりじゃないだろう。
    けど、本当はみんな素直なんだと思いたい。

  • 「二人の少年が過ごしたのは、『神様の島』」という帯の言葉に迷いなく購入。

    数年前に訪れたK島を思い出す。K島もイラブ―の燻製が有名で、やっぱりその島の土地は個人所有ではなく地割制で。入っていい場所とダメな場所がある。ほんの数時間だったけれど、島の人に案内してもらって、本当にびっくりしたことを思い出す。入ってはいけない神様の領域(だったかな?)に近づいた途端、空気がさっと変わったあの感覚は忘れがたい。

    神の存在を信じ、敬う。見えないものを尊重できるそののびしろに憧れる。

    K島を想像しながら、そこでミステリーキャンプなんてうらやましいと純粋に思う。このミステリーキャンプ(このミステリーの意味もまた素敵!)に参加したのは6人の中学2年生男子。主人公の加奈太は思春期まっさかりの自分をもてあましていた。近しい人に対して素直になるのって、難しいよね。でも、ほどよい距離にいてくれる人には素直になれる。素直になれる誰かがいることが大事なのかもしれないなと思う。

    それぞれが5日間で「見つけたこと」。ミラクルが見つけたものが素敵だなと思う。子どもの世界の子ども同士の関係はひょんなことからくるくる変わる。どうしたらそれぞれの良いところを見つけて関係をつくっていけるのか、小さなきっかけをたくさん蒔けるといいのだけどなぁ。

  • 「中学2年生の加奈太は、夏休みに父の故郷の離島へやってくる。そこで中2男子限定のキャンプに参加することになるが・・。大自然の中で、30年前の父たちとクロスしながら、「今」をみつめる加奈太の姿が胸を打つ。」
    (『10代のためのYAブックガイド150!2』ポプラ社 より抜粋)

    ・父一人子一人の親子、すれ違いとモヤモヤ。
    ・親子の物語、そして離島で出会った子どもたちとの友情物語。
    ・14歳の、自立したいけれど、だれかそばにもいて欲しい、そんなもどかしさ。
    ・読んだら冒険に出たくなるような本。

  • お父さんと息子それぞれの島で過ごした14歳の日々。友達と家族と海と。なんてなんて眩しいんだろう。

  • 思春期に読んで欲しい

全57件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1970年神奈川県生まれ。2002年、第42回講談社児童文学新人賞を受賞した『十二歳』でデビュー。07年『しずかな日々』で第45回野間児童文芸賞、08年第23回坪田譲治文学賞、17年『明日の食卓』で第3回神奈川県本大賞、20年『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』で第69回小学館児童出版文化賞を受賞。『明日の食卓』は21年映画化。その他の著書に『消えてなくなっても』『純喫茶パオーン』『ぼくたちの答え』『さしすせその女たち』などがある。

「2021年 『つながりの蔵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

椰月美智子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×