聖母

著者 :
  • 双葉社
3.74
  • (65)
  • (163)
  • (104)
  • (23)
  • (3)
本棚登録 : 827
レビュー : 163
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575239195

作品紹介・あらすじ

幼稚園児が遺体で見つかった。猟奇的な手口に町は震撼する。そのとき、母は-。ラスト20ページ、世界は一変する。『暗黒女子』の著者が放つ驚愕の長編サスペンス・ミステリー!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • いやぁ~、タイトルと表紙からイメージしていたものとこれほど違う小説だとは。。。
    『聖母』ですか・・・

    これでもかといった、不妊治療に苦しむ様子や、
    幼児殺害の残酷な描写に耐えられず、
    何度もリタイヤしそうになりました。
    なのに、どうしてもページをめくってしまった。

    そして驚愕のラストに絶句。。。
    みごとに騙されました。
    まあ、微かな違和感はありましたけどね。

    秋吉理香子さん、はじめましてなんですが、
    凄い作家さんに出会ってしまった!
    といった感じです。

  • *幼稚園児が遺体で見つかった。猟奇的な手口に町は震撼する。そのとき、母は―。ラスト20ページ、世界は一変する。『暗黒女子』の著者が放つ驚愕の長編サスペンス・ミステリー! *

    これは…完全にやられました!それも、まんまと二つとも…!!
    おまけに、それぞれの心理描写がとても繊細かつ丁寧なので、その苦しみや悲しみにも自然と同化してしまい、ラストの20頁は驚愕と言うよりも喝采です。久しぶりに、構成と描写両面から心に響いた一冊。

  • 評価は★4にするか★5にするか悩んだけど…、とりあえず素直に面白かったので。

    ”ラスト20ページ、世界は一変する”

    この帯の一言で完全に心を掴まれてしまった。最近はハードカバーを購入することは殆ど無くなってしまったけど、どーしても読みたくて買っちゃいました。古本ですけどね。
    知らない作家さんだったし私にしてはかなり冒険だったけど、結果は当たり。良かったです。

    ラストで世界が一変…、確かに一変したけどこういう叙述トリックはよくあるのでそんなに大きな驚きは無かったです。
    ただ、ストーリーは良く出来ていると思います。

    そして読み返すとまた面白い。同じセリフ、文章が1度目に読んだ時と全く違うものになっています。
    あ、そういう事だったんだ!とその言葉の奥深さに驚きと感動を覚えました。

    文章も読みやすく、久しぶりにサクッと読めました。気持ちが乗るというか、こういう読書ができる作品に出逢えるとやっぱり嬉しいですね。

  • 最後のどんでん返しには驚いた。色々とミスリードが張り巡らされていて、素直に読み進むと「アレ?」が何度も出てくる。私は1つ目のトラップには引っかからなかったが、あとは全部引っかかってしまった。悔しい・・・。あぁそうだったのか・・・と歯ぎしりしたくなった。
    読み返してみると何気ない文面に裏の意味が込められていることが多く、「あぁそう言うことね」と発見する面白さもあった。お見事!

  • 3時間でイッキ読み。
    先が気になる展開で面白かった。
    帯の『ラスト25ページで世界は一変する』に釣られて購入したため、疑いながら読んでしまったところ、ラスト25ページに入る前にあらかた展開が読めてしまったところが残念。
    ただ、真琴は結構早々に気づいてしまったけど、世代のトリックは気づけなかったな。
    他の本でこのトリック読んだことあるから、評価低めだけど、このドキドキハラハラは好き!
    母は強い。この家族には幸せに暮らして欲しいと思う。

    遺体の遺棄に愛が見えるという刑事の発言も記憶に残った。
    例え自分で殺した相手でも、子供への無意識の優しさが女性の遺伝子に刷り込まれてるのかな。

    • e5532さん
      rumlyさんこんばんは。

      まだその作品読んでないけど、心に響く素敵なコメントですね。

      母性はエゴだ、なんてお話もありましたが、母性のみ...
      rumlyさんこんばんは。

      まだその作品読んでないけど、心に響く素敵なコメントですね。

      母性はエゴだ、なんてお話もありましたが、母性のみならずやはり女性には特別な感情があると思います。
      rumlyさんの優しい感情にいつも救われます!

      お忙しいかと思われますが素敵な読書ライフを~!!
      2018/09/18
  • 初めて読んだ作者の本だけど、読みやすくてあっという間に読んでしまった。
    最近よく名前を目にする作家で、話題作を書いてるようだから軽く読めるだけの本を書くのかなと予想していたら、文章もしっかりとしていて読ませてくれた。

    主人公は二人。
    一人は幼い女の子の母親。
    彼女はつらい不妊治療の末にやっと授かった我が子を溺愛している。
    そんな彼女の周辺で、幼い男の子が乱暴され、殺されるという事件が起きる。
    しかも殺された男の子の局部が切り取られていた。
    彼女は我が子を心配するあまり、神経過敏になっていく。
    そんな折、不審な男の姿を目撃し、警察に通報する。

    もう一人の主人公は事件の犯人である高校生、真琴。
    容姿端麗な真琴は異性にもてるが、恋愛には興味がない。
    真琴の興味をひくのは幼い子供。
    目につく乱暴な男の子を時間をかけた計画の元、殺害。
    さらに、もう一人、別の男の子を手をかけた後、真琴は自分が犯した犯罪にもう一人、別の人物が関わっていて、死体に手を加えている事を知り、愕然とする。

    読者が勘違いして読む伏線がいくつか張られた話になっていて、読み進める内に自然に無理なくそこが分かって来るようになってくる。
    私は読んでいる内に、「これってこういう事なのかな?」と登場人物のちょっとした言動から読めて、その通りだった部分もあったけど、最も大きな部分で勘違いしていた。
    「ああ、そうだったのか・・・」と、気持ちよく騙された。

    この本はタイトル通り、「母性」をテーマにしたミステリーになっていて、自然に「母性」について考えさせられる。
    特に印象的だったのは、むつこいほど丁寧に描かれた不妊治療の様子。
    見ていると、精神的、肉体的、経済的にキツいという事が分かり、特に不妊治療の痛さが伝わってきて、読んでいてつらくなった。
    そのつらさが描かれているからこそ、我が子に対する愛情が理解できる。
    そして、そんな風に産まれた幼い子供が殺される様子はむごいと対比して思う。
    刑事の言った「殺人に母性を感じる」という言葉は印象的だった。

    死体に対してまでも母性を感じさせる扱いをするのに、その母性こそがエゴになり、他人を攻撃させるとは・・・。
    皮肉な話だけど、人は自分が守るべきもののためにはどこまでも残酷で攻撃的になれるものなのかもしれない。
    そんな風に考えさえる本だった。

  • 連続幼児殺害事件と、そこに絡む母の愛の話。

    面白いかったです。
    多くを語ってしまうと、ネタバレになりますね。

    前回読んだものが、不妊治療の短編集だったので、今回もその展開があり、興味深かったです。

    母の行為は許されるものではないですが、母の愛の深さゆえ、は小説としては最高のテーマなのでしょう。

  • 面白かったですね。帯の200ページ以降に一変する、という言葉に期待してスイスイ読みました。まあ、主人公は最初に逆に思ってしまいました。

  •  不妊治療の末にようやく子供を授かってから、保奈美は子供関連のニュースに過敏になっていた。近くで4歳の男の子が猟奇殺人の被害者になったと聞き、他人事とは思えない。どんな手を使ってでも、この子を護らなければ…!

     近くで起こる事件から我が子を必死で守ろうとする保奈美の視点、そしてその猟奇殺人を行っている高校生の真琴、そして事件を追う刑事の谷崎と坂口の視点が交互に描かれて物語は進む。途中から犯人の真琴が、自分がやった覚えのない犯行が追加されていると悩み始めるが、きっとこういうからくりだろうと思っていた上をいっていた。やられた…!全てを読み終えて、これほどこの話を皮肉ったタイトルはないなと。おもしろかった。

  • な、なんと!そういうことだったのかーΣ('◉⌓◉’)と衝撃のどんでん返しあり。2段階で驚きが待ってた。作者の罠にまんまとハマった気がしてちょっと悔しい。

全163件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

秋吉 理香子(あきよし りかこ)
脚本家・小説家。ロサンゼルスで育つ。早稲田大学第一文学部卒業後、ロヨラ・メリーマウント大学院にて映画・TV製作についての修士号を取得。
2008年、「雪の花」で第3回Yahoo! JAPAN文学賞を受賞。翌年、同作を含む短編集『雪の花』でデビューし短編TVドラマも制作された。2013年『暗黒女子』を刊行し、本作は2017年に清水富美加・飯豊まりえ主演で映画化もされるヒット作・代表作となった。
以降、『機長、事件です! 空飛ぶ探偵の謎解きフライト』、『ジゼル』といった作品を刊行している。

聖母のその他の作品

聖母 Kindle版 聖母 秋吉理香子
聖母 (双葉文庫) 文庫 聖母 (双葉文庫) 秋吉理香子
聖母 (双葉文庫) Kindle版 聖母 (双葉文庫) 秋吉理香子

秋吉理香子の作品

聖母を本棚に登録しているひと

ツイートする