- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575240214
感想・レビュー・書評
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主人公は『図書室のキリギリス』で県立直原高校の図書室に事務職で中途採用された、勤続二年目に入った高良詩織32歳です。
詩織には離婚歴があり、また物に込められた想いを読み取る超能力を持っています。
そんな詩織と市立図書館の司書の山村さん。若森先生。図書委員の生徒や、図書室が大好きな生徒たちのおりなす、ビブリオミステリーです。
第一話のサンタクロースの証明では『サンタクロースっているんでしょうか?』という本。
第二話のハイブリッドの小原庄助は、小原庄助の出身地が生徒たちの間で議論されます。
第三話ロゼッタストーンの伝言板では、ミュージシャンの小沢健二の『うさぎ』という本が話題の中心です。
第四話ピーナッツの書架整理では、村上春樹の『1973年のピンボール』からスヌーピーの『PENUT』へと話題が広がります。
そして「幸せとは暖かい仲間」ということばから「Happineess Is A Warm Puppy」という台詞「スヌーピーのしあわせなあったかい子犬」へと繋がり、最後は山村さんに詩織はその本をプレゼントにもらうことになります。
生徒たちは図書室ノートを作って回し始め、他にもたくさんの本が登場します。
続編があるようですが、山村さんと詩織の仲も気になるところです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読書の楽しみの一つに一冊の本が次の本へと繋がっていく事にある。本書にも沢山の本が登場してくる。その本すべてを手にすることは難しいだろうが、リストアップされた本の中から次の楽しみを得ることができて嬉しい。
昔、「マチルダはちいさな大天才」ロアルド・ダール著の中に挙げられた本を読破しようとした事を思い出しながら、本が本を呼ぶ喜びをふたたび感じた。 -
図書室とキリギリスの続編。
作者である竹内真さんは沢山の本を作品の中に登場させたくて書かれたそうです。
資格のないなんちゃって司書の詩織が学校の図書室を訪れる生徒といくつかの本を謎解きをしてそれにまつわる本も沢山出てきます。読んでいて楽しいし、感動して泣いてしまったり。 この中に登場するピーナッツを本屋で偶然見かけた時はちょっと感動して中を確認してしまいました。
読みたい本が沢山増えました。 -
高校の図書室、図書委員だったけど、思ったより活用していなかったなあと反省………。
これ程までに図書室を愛していたら、私の読書人生も違ったものになっていただろうなあ。
詩織ほどに仕事に向き合うことが出来たら、それも幸せだね!
『図書室のピーナッツ』だけで、どれだけの参考文献が出てくるんだろう?と言うくらい、いろんな本がぎゅっと詰まった1冊です。
次作も楽しみです。 -
凄く主人公の詩織に共感しながら読んでました。私も資格は持ってないんですが、図書館で働いたことがあります。何も知識ないまま飛び込んだので、毎日が勉強だったし、利用者さんの方が知ってるんではないか?と思うぐらいダメな職員でした(笑)本の中にあるようにレファレンスが私も大の苦手。毎回全力を尽くすんですが、“この対応で良かったのか…”や“他の人ならもっと上手に対応出来たのではないのか”と落ち込む事もしばしば。だから、詩織の迷う気持ちとかちょっとした悔しい気持ちも共感出来ました。
また、この体験から詩織は司書資格を取ろうと行動した事に尊敬しました。自分も調べて取ってみたいと調べたんですが…色んな理由で今は見送ろうと自分自身にストップをかけてしまったからです。今までの彼女の性格から行くと行動を起こしそうにないのに、スグ動くフットワークの良さに感心しっぱなしでしたw
学校司書として悩みながら成長している詩織が大好きになりました。恋の行方も気になってます! -
今回も大変勉強になりました。
小原庄助さんの話は知らなかったな~っていうか知らない人の方が多いよね。
ここの高校の子達って賢い。
着眼点が凄い。私じゃついていけない。
現実にもこんな子達はいるのかしら。きっといるんだろうね。
それに相変わらず詩織さんは真面目だわ。
市立図書館の人といい感じになっても、きちんとし過ぎ(笑)そこがいいんでしょうね。
字のないラブレターっていいですね。 -
学校図書館の司書(資格なし)が主人公、2作目。
実際の書籍や雑誌がたくさん登場するので、知ってる本が出てくるとテンション上がる。(小澤昔ばなし研究所の「子どもと昔話」とか、中村妙子の翻訳とか)
1作目は無資格で職について迷いつつも仕事の楽しさに気がついていくのが面白かった。同時に学校司書ってこんな仕事なのか、と興味深く読んだ。
今回は親しい生徒も出来て、司書としてどうしたらいいか、と悩みつつも前向きに取り組んでいく。
連載作品だったみたいで、一章ごとに1つのテーマを解決?していく形式。
実際の現場ではもっと色々苦労があるのかもしれないけど、図書館のひとつの理想の形が書かれていると思う。続編もありそうな終わり方なので、続きも読みたいな。 -
高校の学校司書が主人公のお話。 第2弾
今回は、サンタクロース。小原庄助。スヌーピーのエピソード。
今回も謎解きもあり面白い 高校生の立ち振る舞いも初々しい。
主人公と市立図書館の司書との恋の予感もあり この先が楽しみです。