追想の探偵

著者 :
  • 双葉社
3.39
  • (7)
  • (25)
  • (31)
  • (7)
  • (2)
本棚登録 : 186
レビュー : 40
  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575240306

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 特撮雑誌の編集者をしている神部実花。彼女は過去に特撮に関わりながらも消息不明となっている人を探し出すことから、「人捜しの神部」と呼ばれている。
    面白いキャラクターは登場するものの、残念ながら月村作品にしては、いま一つだった。

  • 消息不明の大物映画人を捜し出し、不可能と思われたインタビューを成功させる―“人捜しの神部”の異名を取る女性編集者・神部実花は、上司からの無理難題、読者からの要望に振り回されつつ、持てるノウハウを駆使して今日も奔走する。だが自らの過去を捨てた人々には、多くの謎と事情が隠されていた。次号の雑誌記事を書くために失われた過去を追う実花の取材は、人々の追憶を探る旅でもあった…。

    何も特撮がらみにしなくてもと思う。モデルになっている人物や事件が想像できてしまうだけに。

  • 「人捜しの神部」と呼ばれる、特撮雑誌の女性編集者が活躍する姿を描くお仕事小説&ミステリ。特撮にはあまり興味がないのだけれど、それでも特撮に対する愛情がひしひしと伝わってきて、楽しく読めました。癖の強いキャラたちも魅力的。
    お気に入りは「封印作品の秘密」。ミステリ読みの性として、なんだか物騒な隠された事件なんてのを想像しながら読んでしまって、反省(苦笑)。なんとも美しい物語、という印象です。作中のストーリーも情景が目に浮かぶようで、沁みました。
    「帰ってきた死者」の腰砕けな真相もこれはこれで印象的(笑)。なんなんだそのオチは! でも妙にすっきりしちゃうなあ。

  • この作品は、少し変わっている。不思議な作品だ。しかも特撮物がそのテーマだ。しかも何十年も昔の時代の人探しをするのが主人公雑誌編集者の神部実花の仕事だ。かなりマニアックな作品だが、面白かった。1日もかからずに読み切った。最もこれぐらいの作品にはそれほど時間をかけても仕方がない。
    しかし、月村了衛氏の作品としては珍しく人を殺す事がない作品だった。

  • “人捜しの神部”の異名を取る編集者・神部実花は、無理難題を乗り越え消息不明となった有名人にインタビューを取り付ける。
    無理難題は当然の如く過去に由来し、その解決を“追想の探偵”としたタイトルが上手い。

    「日常のハードボイルド」
    「封印作品の秘密」
    「帰ってきた死者」
    「真贋鑑定人」
    「長い友情」
    「最後の一人」

  • 著者にしては珍しい、ライト・ミステリーな作品でした。
    6作の短編はどれもそれなりに面白かったですが、これまでに読んだ著者の作品と雰囲気が違うので、誰か別の著者の本を勘違いして読んでいるんじゃないかと思いました。(^^;

  • 悪くない。ただ、知的な興奮は多くは期待できない。何故なら主人公がひたすら頑張り続けるのを見守るのみだから。特撮界隈に然程興味が持てなければ尚更のことだ(ウルトラシリーズはひと通り見て育ったけれども)。作者の熱い特撮愛は十二分に伝わってくる。

  • 特撮の世界を舞台にした、人が死なない、けが人すら出ないミステリー。出版社勤務の主人公が、雑誌の特集記事を作るため、過去の様々な作品作りに携わった人たちを探し出す。ただそれだけの話しなのだが、ものづくりを仕事にしている人にはいろいろ感慨深い、いい話だった。

  • 特撮専門誌の女性編集者が雑誌編集のために調査する話。月村了衛らしくない落ち着いたストーリー。

  •  とても良かった。
     日常の謎を、人探しに限定しているところが、ポイント。

  • 初読み作家産。殺人のないミステリは大好物。しかも特撮関連のネタと来れば、ハマらないわけがない。どれも特撮界隈で実際にありそうな話で楽しめた。……が、一話目は文句なしに良かったものの、それ以降は人捜しのパターンが似ていたりあまりに都合良く偶然が起きたりと、ちょっと残念な感じ。一話完結のため個々の描写が薄めで駆け足気味なのも残念。どれもサラッと終わるので、実は「短編集のふりをして最後に全てが関連付けられてどーん」ってパターンかと思ったんだけどなー。

  • 月村了衛 著「追憶の探偵」、2017.4発行。連作短編6話。特撮旬報編集長の神部実花28歳がみんなの記憶に残る昔の特撮に関する記事を作成するため、その関係者に辿り着くまでの長い苦労の道のりを描いた作品。著者にしては地味な感じ(落ち着いた感じ?)が致します。新しい作風でしょうか・・・。

  • 登場人物のキャラクターが良かったのか面白かった
    読み終わって続編を書いて欲しいと思った久しぶりの小説でした。

  • なんかハマれず途中で断念

    2018.2.15
    20

  • 特撮モノに特に興味は無いんですが…
    楽しく読めました。

  • 特撮の業界には全く詳しくないけれど、主人公の女性編集者同様、相当なマニアであろう作者の描く世界にまんまと引きずり込まれ、よく分からない業界ごとでありながらもそれなりに楽しみながら読むことが出来た。まぁ、特撮じゃなくても、昔見たドラマや映画の俳優さんで、あの人は今?的な登場されるとやっぱり懐かしくて興奮しちゃうもんね。
    6話の短編の中で、結局、最初の話が一番面白くて良かったかな。最後の話も人探しとして面白かったけど、オチはすぐ分かったし。捜し出さない方が良かったかも、、、な展開もあり得るかもしれないけど、一方で作品を愛するファンも存在するわけで、人探しの神部の異名らしく、実花にはこれからも頑張っていただきたい。

  • 出版社で特撮雑誌を作っている実花。
    一作だけ出演したエキストラ、引退した俳優、消息不明のスタッフなど、誰も探すことのできなかった人を探しだし、取材することから、ついたあだ名は「人捜しの神部」。
    今日も彼女は取材のために捜し出すー。

    ジャンルとしては日常の謎系にはなるのだけど、まだまだ面白い場所は残ってるんだなあ。
    今回は実花さんの仕事人な部分が描かれているけど、人気次第では続編もあり。


    収録作品:日常のハードボイルド 封印作品の秘密 帰ってきた死者 真贋鑑定人 長い友情 最後の一人

  • 特撮愛にあふれ、仕事に対してのひたむきさも感じる。

    『特撮旬報』の神部実花は「人捜しの神部」と言われている。

    1970-80年代に特撮で活躍していた人で今でも映像や表現の舞台で残っている人は少ない。その人を探し出すのだから困難さが伴う。なのに神部は見つけ出す。

    そこには特別な方法はない。
    しらみつぶしに可能性に当たっていくだけである。

    なぜそこまでして見つけ出すの?と言われればそれが私の仕事ですからと答える。
    (現にいなくなった人のインタビュー記事が雑誌に乗ればその号の売り上げには関係する)

    表舞台から去った人々の思いを捜し当てた時に、あぁ神部さんありがとうとなる。

  • 良かった!

     これまでとは全く違う作品なんだけど、ストーリーは、どのお話もとても素晴らしい。無駄な表現は一切なく、しかも味がとても濃い。

     幻の31話も良かったし、外人女性の微妙な友情も良かった。ラストは最初からオチが読めちゃったけど、どの短編もすばらしい連作集だった。満足だ。

  • 小説推理2016年5〜12月号な掲載の連作短編6つを2017年4月双葉社から刊。アイデアは面白いが、似たような展開の話が続き、興味がそがれる。可もなく不可もなしというところか。特撮作品に思い入れたっぷりな主人公の行動は、ハードボイルドとは、無縁です。

全40件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

1963年大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部文芸学科卒業。2010年、『機龍警察』で小説家デビュー。2012年に『機龍警察 自爆条項』で第33回日本SF大賞、2013年に『機龍警察 暗黒市場』で第34回吉川英治文学新人賞、2015年に『コルトM1851残月』で第17回大藪春彦賞、『土漠の花』で第68回日本推理作家協会賞を受賞。他の著書に『神子上典膳』『機龍警察 狼眼殺手』『コルトM1847羽衣』『東京輪舞』などがある。

「2019年 『悪の五輪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

追想の探偵のその他の作品

追想の探偵 Kindle版 追想の探偵 月村了衛

月村了衛の作品

追想の探偵を本棚に登録しているひと

ツイートする