ラジオ・ガガガ

著者 :
  • 双葉社
3.35
  • (3)
  • (22)
  • (33)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 159
レビュー : 38
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575240344

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 「伊集院光:深夜の馬鹿力」、「オードリーのオールナイトニッポン」「全国こども電話相談室・リアル!」など…実在のラジオ番組が登場する、5つの短編。
    私もお気に入りのラジオ番組があるため、何気なく聞いているようで実は結構心の支えになっているラジオの存在の大きさが、本書を読むとじわじわと沁みてくる。
    ケアハウスに入所した老女、仕事にしくじり現実から逃げ出す男性、悩める女子中学生…様々な世代の生活に、そっと寄り添うラジオ番組。あの人のあの言葉がこんな風に影響を及ぼしたのか、こんな風に絡めてくるのかといつものことながら原田ひ香さんの構成力には脱帽。今回初めてひ香さんの短編を読んだが、短くてもテンポがよく、甘さ苦さをぎゅっと凝縮した展開に夢中になりました。どちらかというと苦さ多めで、現実の厳しさをビリビリと感じさせる場面もちょいちょいあるけれど、それでも読後が爽やかだ。
    「ギリギリ」を読んだときにも感じたけど、シナリオ直し作業の気の遠くなりそうなキツさの描写がリアル。壮絶な「産みの苦しみ」を経て、ドラマは完成するんだなと今更ながら感じた。
    表紙イラストに、個人的に注目している漫画家の石山さやかさんを起用したこともナイス人選でした。

  • ラジオを聴くという習慣がないなぁ。
    マイカー通勤をしていたころは、通勤途中はFM聴いたりAM聴いたりしていたけれどもね〜。
    とーきどき、眠れないと思うと深夜に聴くこともあったけど…いつの話だったか? というくらい昔の話。へへ。
    テレビとは違って音声だけなので、あれこれ想像が膨らんでいいよなぁ。
    ラジオを通したそれぞれの物語が良かった。

  • 原田ひ香 著「ラジオ・ガガガ」、2017.5発行です。ラジオにまつわる短編6話が収録されています。私があまりラジオを聴かないからかもしれませんが、原田ひ香さんの作品にしては「いまいち」な気がしました。

  • ほっこり短編集。
    この手の、大好き。

  • 今は仕事前にラジオを聞いてます。
    10代の頃も勉強しながらラジオではあったけど、音楽メインの番組しか聞いてなかったので、ここに書かれてるほど熱いリスナーではないかな。

    最初の「三匹の子豚たち」は、私も主人公のように子供に迷惑をかけないような老後を考えてしまう。

    「昔の相方」は私も主人公夫婦に感情移入しちゃって、ショッキングで心が苦しかった。後でフォローでもしてくれないと、なんでもない言葉に傷つく事ってある。

  • ラジオに関する短編小説という着想が面白そうで読みました。

    オードリーやビートタケシ、伊集院光、サンボマスターなど、実際のラジオ番組が物語に登場する。筆者のこれらへのラジオへの愛があふれ出ている。そのラジオへの愛に共感できるか否かが、この物語たちが読者にとってリアリティーを持つかどうかを分けている気がする。

    私は伊集院光のラジオ番組は20年以上前に聞いていたけど、それ以外の人のは聞いたことないから、固有名詞を出されても、そのラジオの持つ背景のようなものが分からない。ラジオ番組を提示することで、筆者が意図するイメージの広がりが、読者である自分には届いていない印象がした。

    例えば、この本が20年後や30年後に読まれた時に、どの程度これらの固有名詞が理解されるのか。例えば、今から3,40年前の漫才ブームの時の漫才師の名前をスッと出して、理解してもらえるのか、おぼんこぼんに共感する主人公、B&Bがどうしたとか、ひょうきん族に出てくる面々を次々に物語に登場させたとして、ほぼそのワードを出すだけでは、意図が理解しずらいのではないか。

    ある意味、読者がわからないことも含めて意識して、クールに突き放して固有名詞をそのままゴロっとむき出しにし、その他の行で間接的にそのワードを出したことの意図を理解させるような高等テクニックがあればよいと思うのだが。(村上春樹もよく固有名詞を出す作家で、賛否があると思うが、やはりあれは職人芸的な絶妙さで成功しているのだと思う)

    この本はどちらかというと、やおい的に、具体的なラジオが分かっている人が読むと面白さが何倍にも膨らむ本ととらえたほうが良いのかも。

    それぞれの登場人物の物語としては立体的に浮かびあがる文もあるので、あまりラジオの固有名詞については考え込まずにすっすっと読むと良いのかもしれない。

    ただ、最初の登場人物の70歳の女性については、「うざい」と若者ことばを使ったり、一方「女学校」に通っていたり(女学校に通っていたのはもう少し上の世代なのでは?)、70歳の視点(リアリティ)が感じられず、色々な世代が混じってしまっているような、違和感を感じてしまい、物語の世界に入れませんでした。

    あとタイトルは、クイーンの「ラジオガガ」が元ですかね?なので、ロックなテイスト(たとえば熱烈青春疾風恥ずかし系など)を少し期待していたのですが、あまりロック的な感じはなかったです。

  • ラジオがそばにいる日常。

    ケアハウスに入所した信子。
    遠い昔に亡くした娘を思い、ラジオのように心に語りかけていたこと。

    理想を求めて海外に出たものの、またしても逃げてばかりの裕也。
    友人がくれたラジオの録音を聞きながら、未来について考えるとき。

    シナリオを書くのに夢中になっている主婦が抱える不妊治療での秘密。

    友人の売れない芸人時代を支えたはずが、売れてからの態度の変わりようにめげた夫婦とナイナイのラジオ。

    ラジオで本音を言い合うことへの中学生の照れと憧れ。

    いくら書いてもボツにされる物書きの卵の苦悩。

    最後の話は著者自身が経験したことに近いのかな?
    ラジオ・ガガガのガガガってなに?

  • 最初と最後のが好き
    特に最初のは長編にして欲しいくらい
    最後のは・・・最後が悲しい

  • (2018/2/4読了)
    ラジオにまつわる短編集。実際に流れてたラジオのエピソードが何度も出てくるけど、いったいどの年代が的なのかわからない。
    エロとそのまま表現している話もいくつかあり、なんだか真面目な人が頑張ってエロについて書いてるような違和感がある。
    ここ数年、よく読むようになった作家さんなので、残念です。

    (内容)
    人生で大切なことはすべて深夜のラジオが教えてくれた。夜更けに、ラジオのスイッチを入れる。きょうも一日、いろいろあった。みんな、どんな事情を抱え、なにを考える?私たちは、精いっぱい生きている。実在するラジオ番組に耳を傾ける人々の人生を切り取った哀歓5篇。

    (目次)
    第1話 三匹の子豚たち
    第2話 アブラヤシのプランテーションで
    第3話 リトルプリンセス二号
    第4話 昔の相方
    第5話 We are シンセキ!
    第6話 音にならないラジオ

  • 180125
    短編集。
    読みやすかった。
    なんかもやもやが残るけど、おもしろいな、と思う話もあった。

全38件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

原田 ひ香(はらだ ひか)
1970年、神奈川県生れ。2006年、NHK 創作ラジオドラマ脚本懸賞公募にて最優秀作受賞。2007年、「はじまらないティータイム」ですばる文学賞を受賞してデビュー。著書に『東京ロンダリング』『三人屋』『母親ウエスタン』『虫たちの家』『ラジオ・ガガガ』『ランチ酒』などがある。
(2018年5月10日現在)

ラジオ・ガガガのその他の作品

ラジオ・ガガガ Kindle版 ラジオ・ガガガ 原田ひ香

原田ひ香の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

ツイートする