若旦那のひざまくら

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 201
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575240948

作品紹介・あらすじ

長谷川芹は百貨店に勤めるアラフォー。彼女が惚れたのは、一回りも下の、京都老舗の御曹司だった! 結婚を目指すも、両親に拒まれ、若く美しきライバルに翻弄される。それでも彼と一緒になるためなら、イケズなあいつらになんて負けないと誓うが――人情小説の名手がおくる、西陣を舞台に織りなされる愛と着物の感動物語!

感想・レビュー・書評

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  • 芹がとにかくカッコ良い♪
    京都の人々のイケズに立ち向かう!

    小さな頃から母親を助けて頑張ってきた芹。
    何をするにも全力投球!
    そんな頑張り過ぎな芹を労わる若旦那。

    京都の老舗の若旦那のオットリのほほんとした所は
    癒されるけど時には歯痒い。

    猪突猛進の芹が老舗に胡座をかいて先行き危ない
    店を立て直して行く様は清々しいほど頼もしい。

    久しぶりにスッキリハッピーな読了感でした\(//∇//)


    • なおなおさん
      みんみんさん、本のタイトルに笑っちゃいました。
      ( ⸝⸝⸝• •⸝⸝⸝)
      みんみんさん、本のタイトルに笑っちゃいました。
      ( ⸝⸝⸝• •⸝⸝⸝)
      2023/01/15
    • みんみんさん
      なおなおさん♪こんにちは〜\(//∇//)
      癒し系若旦那でなかなか良い作品でした♪
      坂井希久子さんの時代物もなんとも美味しいご飯の話がありま...
      なおなおさん♪こんにちは〜\(//∇//)
      癒し系若旦那でなかなか良い作品でした♪
      坂井希久子さんの時代物もなんとも美味しいご飯の話がありますよ!
      2023/01/15
    • なおなおさん
      みんみんさん、お返事をありがとうございます。
      ホントだ!坂井希久子さんの本、検索してみたら…表紙まで美味しそうなことψ(´ڡ`♡)
      みんみんさん、お返事をありがとうございます。
      ホントだ!坂井希久子さんの本、検索してみたら…表紙まで美味しそうなことψ(´ڡ`♡)
      2023/01/15
  • キャリアウーマンが京都の老舗のお嫁に…?
    読みやすく、楽しいお話です。

    長谷川芹は38歳。
    東京の百貨店で洋服のバイヤーをしていたが、結婚するために退社して、京都へ。
    西陣織の老舗の一人息子・板倉充と恋に落ちたのだ。
    10も年下の充は優しいが少々頼りない、かも?

    向こうの両親は冷たい態度で、結婚を許してもらえそうもないことに驚く芹。でも気長に構えます。
    幼馴染の若い娘も、ライバル意識をむき出しにしてくるわ、義母(になる予定の人)は京都ならではのいけずをしかけてくる有様。
    明るくさばさばした芹も落ち込みかけるが、京都の着物づくりの大変さや伝統工芸を継承する難しさにも気づいていく。
    東京に支店を出す話が持ち上がり…?

    終盤にヒロインが実力を発揮していくところが小気味よく、やや上手くいきすぎでも、もうオッケー。
    問題や危機もありつつ、そこまで深刻にはならない空気感がけっこう貴重なんです。
    気分良く読めました☆

  • 北海道の冬道を運転しながら、冬道の運転より京都の人の方が怖いと思ってしまった。

    京都の人の独自な言い回しとかについていけない…

    京都の古い伝統ある家は、しきたりやらなんやらすごいんだろーな。


    年下の優しい旦那さんにバリバリの仕事人間の主人公とピッタリの夫婦。
    痛快的な感じでテンポもよく読めました。
    苦手なお姑の憧れが自分の母親。
    すごい関係…

    ただただ、京都の人が怖いと思ってしまった作品

  • 38歳百貨店勤務の芹が、11歳年下の男性と結婚するために、京都西陣へ!
    彼氏の板倉は、西陣老舗の跡継ぎ息子だったのだ。
    京都人独特の嫌みな言い回しといけずに、芹は自分の得意分野で立ち向かう。
    果たして老舗の義両親は結婚や、そもそもよそさんの芹を受けいれてくれるのか?!

    芹の行動力や発想、落ち着いて座って待つことをしない性格が頼もしく、彼氏の板倉がぼんやり霞んでしまう。
    途中から、芹は板倉と破局して、割り切って西陣のために働くのでは?!と思った。

    板倉が、すごい人(芹)を京都に連れてきてしまったと言っていたが、本当にその通り!できる女はかっこいい。

    そして、京都人のいけずが怖い!

  • 男女平等、現代的で有能な芹と、保守的で、時代錯誤がまかりとおる京都。
    価値観がまるでちがう、ふたつの世界のぶつかり合いが、強烈でおもしろい。
    京都式のイケズにめげず、断固たちむかう芹。
    自分なら正直たえられないレベルだけれど、芹のたくましさとがんばりが、すがすがしい。
    ふだんはふわふわしたおぼっちゃんだけど、大事な芯はもっている、充のやさしさもあたたかい。
    西陣織のつくりかたや、業界の抱える問題なども、興味深かった。
    敷居が高くなりがちな着物だけれど、着てみたくなる。

  • 百貨店でバイヤーとしてバリバリ働く芹が
    催事で出張にきてた西陣織屋のぼんぼんと交際、11歳下の年の差も乗り越え結婚…とはスムーズに行かず
    あれやこれやが次々と…を真っ正面から食らいつく

    テンポ良く明るい調子でさくさく楽しく読めるけど
    着物業界・織物業界の今も描かれていてシビアさは気重に
    なので 芹の現状突破のパワフルぶりに元気出ます
    若旦那との出会い、よかったねっと

  • バリバリのキャリアウーマンの芹が一回りしたの京都西陣の帯屋の跡取り息子と結婚.京都特有のイケズに負けず持ち前のまっすぐな気性で周囲を認めさせていく様子がユーモラスで潔い.ボンボンもいいとこがあるし,何より芹の実母が反則的に優れものだ.

  • 百貨店の優秀なバイヤーだった芹は、年下の西陣の若旦那と結婚するために京都に住むことになったが、西陣の壁は思ったより高く……。思い切りのよい芹のいいところがそのまま悪いところになったり。全然恋愛じゃなくて仕事ものだったけど、ラストの「若旦那」ファインプレー。面白かった。

  • 東京の百貨店のバイヤーとしてバリバリ仕事をこなしてきた長谷川芹。3月の西陣織の催事に来ていた花粉症が酷くて接客ままならなかった板倉充を助けた縁から交際。結婚のつもりで京都へ挨拶に行ったがー

    ◆京都の人には悪いけど、京都のある程度年齢いった方々ってこういうイケズしそうなイメージ←あくまでイメージ。つい先日「西陣織爪掻本つづれ織」の小玉紫泉さんのことをテレビで見たばかりだったので、あの気の遠くなるような作業…そりゃあ西陣織の帯が高いわけだわと思っていたのに、技術者の高齢化や小売業者の値付けなど様々問題点があって、なにより、自分らの代までは大丈夫、とばかりにそれを変えていこうとは思ってない昔ながらの体制…。他所から来たフランス人のニコラやバリバリ仕事してた芹のような違う目線から見えてくるのが、わかりやすくて面白かった。実際各地の伝統工芸とかは、伝承する人が少ない、手間暇かかるのに稼げない、だから若手がいない、というものは多いと思う。自分はその大変さを「観光」するだけなのに古き良き建物や文化を無くさないで維持してほしいってその土地の人に押し付けるのはエゴだなぁと思いつつ読んだ。

    若旦那、いい人だけどやっぱりボンボン気質は頼りなげ。お義母さん、芹さんのお母さん知ってから態度違いすぎ。てかお母さん…1番強かで処世術が素晴らしい(笑)なにより装画が残念、ずっとブックカバーして読んでたから読み終わって改めて見たけど(笑)

  • 読み始めは芹が鬱陶しい感じでイマイチだったのだけど、後半からとても面白く読めた。
    西陣の技術を継承する人不足は、知識として知っていたけど
    具体的な話をされると唖然としてしまった。
    京都人のイケズ、本当にこわいなぁ

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著者プロフィール

1977年、和歌山県生まれ。同志社女子大学学芸学部卒業。2008年、「虫のいどころ」(「男と女の腹の蟲」を改題)でオール讀物新人賞を受賞。17年、『ほかほか蕗ご飯 居酒屋ぜんや』(ハルキ文庫)で髙田郁賞、歴史時代作家クラブ賞新人賞を受賞。著書に、『小説 品川心中』(二見書房)、『花は散っても』(中央公論新社)、『愛と追憶の泥濘』(幻冬舎)、『雨の日は、一回休み』(PHP研究所)など。

「2023年 『セクシャル・ルールズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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