未来職安

著者 :
  • 双葉社
3.48
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本棚登録 : 124
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575241068

作品紹介・あらすじ

大ヒット作『横浜駅SF』の著者による連作小説! 平成よりちょっと先の未来、国民は99%の働かない<消費者>と、働く1%のエリート<生産者>に分類されている。労働の必要はない時代だけど、仕事を斡旋する職安の需要は健在。いろんな事情を抱えた消費者が、今日も仕事を求めて職安にやってくる。斬新だけどほっこり、近未来型お仕事小説の登場!

感想・レビュー・書評

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  • 薄い

  • ゆるふわ近未来お仕事小説。シンギュラリティの向こう側で、人々のほとんどは仕事をしなくても生活ができるようになった世界。それでも「人間」の需要はちょっとだけ、でも根強く残っていて、それを顧客に斡旋してやる「未来職安」のお話。
    設定そのものについては、こんなに楽観的な未来になるのかと疑問に思うが、細部の生々しさが楽しい。
    個人的に面白かったのは第5話の「未来医療」で、シングル・ペアレントを希望する来客と会話しながら生命倫理の問題にちょっと触れるところ。それから、なんとなくゆるふわで楽観的な福祉設計にも、裏では政治が絡んでいたり、ちょっと毒がみえる描写も少し。
    全体的に文章が気持ちよく、読みやすかったです。よい作品だったと思う。ただ誤植の多さが目に余る、ここは出版社ががんばってほしい……

  • この設定はありそう。。。
    その時、自分は生産者になりたいのか、消費者になっているのか?
    人間って何だろう。

  • 皆が働かなくても生活していける環境が整った近未来。
    99%の人が「消費者」として生活する中、残る1%の人達は「生産者」として仕事をして生活している。
    その生産者の中でも、専門性を要するような、機械に代替されない仕事をしているエリート生産者と、あってもなくてもいいような、腰掛け社員のような仕事をしている生産者とに分けられる。
    主人公は職安の職員として働いている。もちろん、後者の生産者に区分される。

    ちょうど堀江さんの本を読んだ後だったので、ホリエモンの言ってた世界ってこれやな、と思いながら読みました。
    設定はすごく面白いしよくできていると感じました。
    お話も3分の2ぐらいまでは、面白いな〜と思っていましたが、残りの3分の1、そして結末が悪くもないけれど良くもない、設定が勿体無いなと思うものでした。
    散々近未来の便利さにあっと驚かされてきたので、淡々スッと終わる最後でもいいのかもしれませんが、ずっとワクワクしながら読んでいたので、あれ?終わり?これで終わり?って思ってしまいました。

  • 近未来になり、基本的な仕事は全て機械とAIが行うようになって、人間は基本的に働かなくなっても済むようになったという世界。
    働かなくても良い分、そういう人たちは最低限のお金しかもらえないため、裕福ではない、そしてお金を稼ごうと思うと、人間しか出来ないような特別な仕事をする必要がある…
    うーむ、自分だったらどっちになるだろうか。ある程度の趣味とかはできそうなのでただ生きるだけになりそう…

    それはともかくこの本はそんな世界での職安で働く人達の日常をゆるく語ったお話。
    今では珍しくなってしまったペットの猫を所長として、人間二人が働く職安事務所。事務所員も客も変な人ばかりだ。

    日常話なので特に大きな展開や、謎解きや、カタルシスなどがあるわけではない。むしろこの作家の物語はちょっと変わった未来感で構成された世界に住む人々の考え方などを読んで、ありうる未来なのか、そうでないのか、ちょっとしたSF感を楽しむものだと思っている。

    というわけで自分はゆるりと楽しませてもらいました。

    所長の猫が良い。自分もここで働きたい。

  • 20181203

  • ベーシックインカムのお勉強、というか。最後の計算の話はともかく、楽しかった。

  • 近未来のお話。
    1%だけが生産者←働く人

    自分はきっと99%の消費者になってしまうのだろう。

    そしたら何を生きがいにするのかな?
    それなりに楽しい人生を送るのだろうか?

    仕事を持つという事は辛さもあるけれど
    充実感や喜びもたくさんあるよなあ。。と
    軽く読める小説なのに考えさせられました。

  • 面白かった。
    2018年を生きる人の働くことがマイノリティになった世界の話。
    それでも働くとはやはり出会える人の幅が広がるのだと思った。

  • あと何十年か未来の話。すでに予想されているようにAIの発達により人間の職業が極端に減り、働かない「消費者」と働く「生産者」の二種類にはっきりわかれている社会。働かなくても(贅沢三昧ではないが)生活できる世界の職安は、仕事といえないようなものばかり。その職業紹介も面白いが、機械オンチな所員が、操作に困ったらいちいち主電源を切って対処するのに共感…。未来の子供たちは、ネットがなかった(いわゆる昭和)時代にテレビや家電が動いていたことが理解しにくいそうで、なるほどなーと興味深く読んだ。

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著者プロフィール

小説投稿サイト「カクヨム」に投稿した『横浜駅SF』が第1回カクヨムWeb小説コンテストにて大賞(SF部門)を受賞し、書籍化デビュー。

「2017年 『横浜駅SF 全国版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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