人生のピース

  • 双葉社
3.40
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575241297

作品紹介・あらすじ

中高女子校で共に過ごした潤子、みさ緒、礼香。ただいま34歳。彼氏いない歴=年齢だった礼香が突如結婚することになった。潤子はにわかに焦り、結婚相談所に入会、みさ緒も腐れ縁のダメ男と手を切る。それぞれの道を進む彼女たち、その先にあるものとは――。 「婚活小説」の枠を越えて、アラサー女子のリアルな胸の裡が痛いほどの共感度で伝わる物語。

感想・レビュー・書評

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  • 中高女子校で共に過ごした潤子、みさ緒、礼香。ただいま34歳。
    彼氏いない歴=年齢だった礼香が突如結婚することになった。
    潤子はにわかに焦り、結婚相談所に入会、みさ緒も腐れ縁のダメ男と手を切る。
    それぞれの道を進む彼女たち、その先にあるものとは――。

    女子中高からの3人の友人。34歳独身。
    広告会社の営業職についている意識高い系女子のみさ緒。
    卒業校の国語教師でとても美しい礼香。
    食品メーカー後方の潤子。

    礼香がお見合いで突然結婚を決めた。
    おめでたい事なのに取り残された様で寂しさと焦りを感じる二人。
    みさ緒は腐れ縁のダメ男と別れマンションを購入しようとする。
    潤子は慌てて結婚相談所に再入会し活動を始めるが、
    それは親しい二人の友人には何故か話せなくて親しくもない職場の先輩に相談する。
    結婚相談所゜の様子にはゾッとしたなぁ。
    あんな5分とかの出会いで好きだ!って思える人に出会えると思えない。
    みさ緒が分析した結果…そうだよなぁって思って心底ゾッとした。
    されなのに値踏みされ、傷付く姿はとても可哀相だった。
    もっと怒っていいのに…潤子強いよ。

    34歳の女性の心の揺れがとても上手に書かれている。
    潤子と共に一緒に凹んだりした(笑)

    幸せって何なのか…?
    それぞれの人なりの幸せの姿があって良いのではないかと思いました。

    ツイッターの呟き途中まで彼女だと騙されていました(〃ω〃)

  • 私立の女子校出身、親友同士の34歳、独身女性3人組の物語。

    少し前にドラマになった某漫画のような設定だなと思いつつ、ドラマにしたらおもしろそうな話だなーと思いながら読んだ。
    でも、この本ですごく良かったのは、友達だからって言いたいこと全部言えるわけじゃないってことがはっきりと書いてあったこと。そうそう、その通り!と思った。
    世間のイメージするアラサー女性は、女子会して酒飲んで自分の思ってることぜーんぶ吐き出してる?…そんなの幻想。友達だからこそ、話したくないこともある。軽蔑されたくない、嫌われたくないという打算も働く。
    そんな話を、ほぼ話したことない、年上の経験豊富そうな同僚に聞いて欲しい…そんな甘えた主人公の気持ちも、すごく共感した。

    主人公の全方位的(友人に対して、男に対して、年上女性に対して、年下女性に対して)な気持ちが、とても自然でリアルだった。
    打算と、憧れや嫉妬。すぐ誰かに影響されるし、流されるし、自分を見失いそうになったり、「ありのまま」だけでは生きられない34歳。
    彼女を「性格悪い」「ダメな人」と簡単に責めることは、私はできない。

    婚活小説は結構出版されてるけど、この本は、エンタメ性も、ちょっとした謎とき推理要素(これは小説として重要!)もあり、おもしろかったな。
    しかし、いくつかの婚活小説を読む限り、婚活(パーティーとか相談所とか)は結構落ち込む、鬱になるらしい…。
    リアル婚活中の人は、むしろ楽しめないのかもしれない。

  • 結婚に拘らず、好きなまま人生を歩むのがいい。

  • こじらせてるなぁ~
    と思いつつ、なんだかわかるこの年代の不安感。

    婚活ってこんなに自分の内面との戦いとは
    知らなんだ。
    ほんと現実は厳しいわ。
    それにしても著者のぶっちゃけ感
    リアリティありまくりで読んでて楽しかった。

    しまいには友達同士で結婚もありか!なんて
    でも、ちょっといいかも。

    なんだかんだと居場所をさがして
    みんなそれぞれ収まるところに収まったが
    よかったのか悪かったのか、人生ってわからん。

  • 何でかよくわからないけど、この子の気持ち凄く共感できちゃうんだ。
    むしろ、婚活してくる側の男の気持ちは全く共感できない。だから、いつもフツウが居心地悪いのか。
    しかし同性婚&養子だらけの近未来ってのもありありな気がしてきた。

  • 終わりは良かったんだけど、主人公がどうにも好きになれなくて、このボリュームで読むの辛かったな。

  • 思った以上に読むのに時間がかかってしまった…

    婚活に奮闘するアラサー3人組。
    1番結婚に程遠いと思っていた友達が、ぽっと出の男の人とすぐ結婚して、意外とそれがうまくいったり。
    あんまりピンときてなかったけど、最後はその人に落ち着いたり。
    誰もがうらやむ美人なのに、なぜか独身だったり。

    あるあるがつまった一冊だと思います。

    もう少し展開が早いと嬉しかったなー。

  • アラサーの物語。
    娘の結婚式を思い出しながら読みました。

  • 婚活に伴う、色々ややこしい感情が描かれている。結婚の周りにある、周囲や自分が思い描くものにとらわれていて、がんじがらめになっていた30代半ばの女子たち。そこから解放されると、人生が楽しくなるかも。

  • 30代で独身だとこのような心境になるのか。
    結婚相談所に入会してまで婚活しなければいけないのか。
    ひとりよりふたりのほうが楽しそうではあるけれど、それがすべてでもないような。同じ状況を味わっていないから実感できないだけかぁ。
    いろいろな付き合い方があってもいいと思うのだけれど。

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著者プロフィール

1976年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。2000年、ノンフィクション『光さす故郷へ』を刊行。06年、群像新人文学賞受賞作を表題作とした『憂鬱なハスビーン』で小説家としてデビュー。その他の著書に『彼女のしあわせ』『憧れの女の子』『不自由な絆』『あの子が欲しい』『自画像』『少女は花の肌をむく』『人生のピース』『さよなら獣』『人間タワー』など多数。

「2021年 『君たちは今が世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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