ムゲンのi(上)

著者 :
  • 双葉社
3.53
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本棚登録 : 4197
感想 : 269
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575242089

作品紹介・あらすじ

展開も結末も予測不可能
文句なしのミステリー超大作!!

若き女医は不思議な出会いに導かれ、人智を超える事件に挑む。
眠りから醒めない四人の患者、猟奇的連続殺人、少年Xの正体――
すべては繋がり、世界は一変する。

眠りから醒めない謎の病気〈特発性嗜眠症候群〉通称イレスの患者を抱え、識名愛衣は戸惑っていた。霊能力者ユタである祖母から受け継いだ力を使って、魂の救済〈マブイグミ〉をするしか目醒めさせる方法はない。愛衣は患者の夢幻の世界に飛び込み、魂の分身〈うさぎ猫のククル〉と一緒にマブイグミに挑むことに――。

『崩れる脳を抱きしめて』『ひとつむぎの手』
2年連続本屋大賞ノミネートの著者最新作!

感想・レビュー・書評

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  • てっきり医療ミステリーだと思ったらプラス、ファンタジーの要素がありました。

    主人公は神経精神研究所附属病院に勤める沖縄出身の医師の識名愛衣28歳。
    特発性嗜眠症候群・通称イレスの患者を3名担当しています。
    三人は同じ日にイレスを発症しています。
    イレス患者はもう一人いて、その患者は愛衣の先輩の杉野華が担当しています。
    愛衣は沖縄で若い頃ユタという霊能力者だった祖母の血をひいています。
    愛衣はうさぎの耳を持った猫のような生物のクルルに教えられて、マブイグミをして、患者のクルルを探します。
    そして愛衣はパイロットの片桐飛鳥、弁護士の佃三郎のクルルを見つけてマブイを救います。
    夢の中で二人の抱えていた問題を解決したのです。
    片桐飛鳥は亡くなった元パイロットの父との問題、佃三郎は弁護した事件の問題を抱えていました。
    そしてもう一人のイレス患者加納環は佃三郎の弁護した男の恋人でした。
    そして、刑事がやってきて杉野華の担当している患者は現在起きている連続殺人事件にかかわっているかもしれず、23年前起きた大量殺人事件の犯人、少年Xだと言います。
    片桐飛鳥の事件、佃三郎の事件はミステリーとしてとても面白かったです。

  • ファンタジー×ミステリ。世界観が良く、謎解き要素も良い具合に散りばめられている。患者を一人一人救っていく中で判明してゆく事実が、現実で起こっている連続殺人事件へと収束してゆくワクワク感が飽きさせない。この熱が冷めないうちに下巻へと進もうと思う。

  • ククル、マブイ、マブイグミ

    思っていたよりファンタジー。
    でもすごく引き込まれるのがさすが、、。

    まだ上だけなので先が気になりすぎる!

  • ひきこまれる。

    眠り続ける奇病「イレス」。
    その奇病の謎に立ち向かう若き女医 愛衣。

    ファンタジーだけにとどまらない、現実的なミステリ、医療ミステリを絡めるという、この ある意味メリハリがある展開は飽きずにひきこまれる。
    そしてうさぎと猫好きの自分にはたまらない可愛さを味わえるのもうれしい。

    謎が深まる予感、ワクワクそしてちょっぴり不安を胸にこのまま下巻へ。

  • 知念さんが3年連続の本屋大賞ノミネートなんで、慌てて購入。

    面白い!!!

    というわけで下巻へ!

  • 現実の世界と夢の中の世界が交差する物語。

    主人公の愛衣は、神経内科医。何らかのショックを受けて昏睡状態に陥った病気(イレス)の患者を担当しています。治療の為愛衣はユタ(沖縄の霊能力者)の力を使って患者の夢の中に入り込み、マブイ(魂)を取り戻すため奮闘します。相棒はククル。ククルは、人が必ず持っているもので、魂と共に成長する存在。愛衣のククルは、猫とうさぎが合体したような可愛い存在です。

    上巻は、4人の内2人の患者を愛衣がマブイを取り戻す事に成功し、目覚めさせます。ただ、謎があります。現実の世界の描写も違和感があり、おかしい。特別病室で治療を受けているイレス患者は誰なのか?他にもたくさん。下巻で明らかになると思うので、続けて読みたいと思います。

  • 夢と現実をうまく合わせたお話し。夢幻の世界での描写に少し気恥ずかしくなってしまいますが、楽しく読んでいます。

  • 「ひとつむぎの手」に続いての知念作品。医療系ドラマ好きな私としては、前作同様もっと現実的な話を期待していたが、今回はファンタジー路線が強く、沖縄在住の私はユタやマブイに馴染みはあるが、なかなか幻想的な度合いが強いのが残念でしたが、下巻に期待です。

  • 下巻で全てが明かされるのが楽しみ。

  • 【感想というか、上巻がなかなか読み進められない方への応援】

    正直なところ、上巻はなかなかその世界観に入っていけず、半分くらい読んだところで読むのを止めようかとおもいました。
    夢幻の世界、ユタ、マブイグミ…などなど、聞き慣れない言葉とその意味が、次々とキーワードとして押し寄せ、特に夢幻世界の理がなかなか頭に入ってきませんでした。
    また、主人公・愛衣の祖母と父は、おなじ家に暮らしているはずなのに、祖母と父が「いっしょに」暮らしている感じがせず…いや、同じ家に住んでいるとなっているのですが、その「空気感」が感じとれないのです。
    そこにも、とても違和感を感じました。

    しかしブクログの感想を読むと、第4章で話がひっくり返される!とあり、第4章が収録されている下巻までは、とにかく斜め読みでもいいから進めてみようとおもいました。

    結果、本当に第4章で、きれいにひっくり返されました。


    上巻単体で読むと、戦線離脱しそうになったので☆☆2つです。
    ただ、上巻で読むのを止めようか迷っている方で上巻を半分以上、読めたのなら進めます。
    ぜひ下巻の第4章まで、たどり着いてみてください。
    そこからはノンストップでラストまで読み進められるはずです。

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著者プロフィール

1978年沖縄県生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。医師。2011年、第4回「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」を受賞し、12年、同作を改題した『誰がための刃 レゾンデートル』で作家デビューする。代表作に、「天久鷹央」シリーズがある。その他著書に、『ブラッドライン』『優しい死神の飼い方』『機械仕掛けの太陽』『祈りのカルテ』「放課後ミステリクラブ」シリーズ等がある。

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