二人一組になってください

  • 双葉社
3.47
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本棚登録 : 932
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575247688

感想・レビュー・書評

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  • 学生の頃嫌いだった言葉がタイトルになっていた。
    最近好きになった木爾 チレンさんの本。
    「二人一組になってください」って残酷な言葉よね。今でもそんな事言う学校あるのかな?
    昭和のいじめも陰湿なの多かったけど、令和はもっと大変そう。
    グループLINEとか陰湿の質が違ってそう。
    自分達の頃も思い当たる事、胸が痛むこと書いてあったなー。そんな事を思いながら読んでた。
    デスゲームの中で学校と言う組織や人間関係を考えさせられるなぁ。
    そして、無自覚の悪意,,,これも深いな。
    見て見ぬふりはそう言うことなのよね。
    自分を守りたいから強い者にまかれる。
    学生時代って本当に大変。
    女って特に。

    • sanmanさん
      まだ本は読んでないですけど私も学生の頃この言葉嫌いでした。
      まだ本は読んでないですけど私も学生の頃この言葉嫌いでした。
      2024/09/23
    • shakeさん
      sanmanさんコメありがとうございます。
      共感してもらえて嬉しいです。
      sanmanさんコメありがとうございます。
      共感してもらえて嬉しいです。
      2024/09/23
  • 二人一組になってください。
    余った人は失格です。
    最後の二人か一人になるまで繰り返されるデスゲーム。
    えげつなっ…!
    ルールを読んだらすぐ、絶望的な結末がみえてしまうのに、ゲームを続ける生徒なんているのか…?
    そこはかなり疑問だったけど、おかしな雰囲気でどんどん進行していく。
    なんか、先生としてもっとやるべきことがあるんじゃ…とも思ったけど、、、
    エンタメホラーとしてはおもしろかった!

  • 神に愛されていた が
    なかなかよかったので
    結構期待してた本

    バトル・ロワイヤルを超えられるか?
    って読んでみた
    個人的には
    かなりムリくりな感じがした
    トンデモすぎん?というのと
    これでは解決全くせんなという
    あと
    体育で二人一組
    いつもあぶれてた身としては
    恥ずかしかったけど
    別に大したことなかったなぁ
    それに
    そこまでの大罪だろうか
    そうなんだろうか
    たまたま同じクラスになっただけの
    興味を持てない人間と
    仲良くする必要あるんだろうか
    それはそれで
    義務的優しさの強要な気がする

    エンタメとしては
    登場人物がおもしろいので
    星はギリギリ3つ

  • 二人一組になるだけのバトルロイヤル。
    私がよく読む漫画のジャンルだから小説だとこんな感じかー。
    でも実際、生徒の名前がキラキラネームなとこや死に方が漫画っぽい。
    死に方はシンプルに爆発とかのほうがリアリティがあった。
    でもペアになれなかった子達の「えっ」みたいな心情がちょっと切なくなる。(私も女子校だったからかしら)


    私がアホなので適当に二人一組になるだけじゃなくてちゃんと戦略とかあるんだ、、、と。(しかも読んでも理解できてない)

  • 生徒一人一人分けられてるから読みやすかった
    『二人一組になってください』って学生時代嫌いだったなあと。クラスに仲良い子一人しかいなかったからその子が休んだりすると余っちゃうのが私だったからなあ、わかるよ。けど大人になった今だからわかるけど一人楽しいよ。集団に固執するのって学生時代特有な気がする。

  • 「二人一組になれなかった生徒が死ぬデスゲーム」と聞くとバトルロワイヤルをしがちですが、これはあくまでも女子校のスクールカーストに焦点を当てた女子たちの人間関係の小説で、バトロワとか、悪の教典みたいな展開を期待している人には合わないかと思います

    柚木麻子さんの「王妃の帰還」とか、乾ルカさんの「水底のスピカ」とか女子校の、女子のどろどろスクールカーストが好きな人にはとても刺さるはず

    「2人1組になれなかったら死ぬ」というデスゲームの前提をあっさりと受け入れて(まぁこの物語の主眼はデスゲームではなく、誰と誰が2人1組になれるか、という女子の心理描写なので)、バトロワ的なデスゲームから脱出しよう!とか、悪の教典みたいな(あの作品並にばったばたと死にますが)人が死んでいく様子をグロテスクに描くところが主眼でもない。

    作者さんがSNSで27人のクラスメート全員をきちんと認識してもらえるように書いた、というだけあって、個性的な名前も、クラスでの立ち位置・人間関係も、こんなに登場人物が多いのにすっと頭に入ってきました
    (最初こそ、名簿と、クラスカースト表をいったりきたりしながら読んでましたが…)
    クラスの人間関係が完全に頭に入ってから読む2巡目もおすすめです、あぁここでこの子とこの子が手を繋いでいたか、という気付きが。

    ルール設定も秀逸で、
    ・同じ人と2回繋げない
    ・偶数のときは投票で選ばれた誰かが待機できる
    ・特定の生徒が失格になると全員失格

    優等生キャラとして描かれているグループの子がちゃんと頭が良くて、ルールの意味に気づいていく過程も面白かったし、
    余っていく=死んでいく順番も興味深かった(クラスカースト最下位のあぶれている子がまっさきに死ぬかと思いきや、同じ人と2回つなげないルールがあると、友だちのいない子がジョーカー的に便利な存在になるものなんですね)

    個人的な推しキャラは1軍女子の更紗と王子様です。
    ふたりを追っているとふたりの美しいストーリーの裏でそのせいで3人くらいまとめて死んでて、それが描かれないのもスクールカースト感がすごい

    ぶっとんでいる設定には全部目を瞑って、女子の心理戦を楽しみたい方に。

    ※追記! この作品でハマって作者さんのSNSを見始めたのですが、先にインスタを見ると生き残る生徒が誰かなんとなく察してしまうので(作者の飼い猫の名前で)、先入観なしで楽しみたい方はご注意ください

  • 卒業式の日に、担任によって仕掛けられた特別授業(デスゲーム)。
    女子高のとあるクラスで行われていたいじめ。その対象となった「特定の生徒」にからむいくつかのルール。
    27人の生徒たちが「二人一組」になれなかった者から壮絶な死を迎えていく。これはいったいどういうことなんだ。
    一章ごとに語られる「被害者」。彼女と特定の生徒との関係。
    クラスの中でのカースト。一軍から三軍までに自ら振り分けられていく生徒たち。そこにあるのは「処世術」。
    今日の親友が明日自分をいじめ始めるかもしれない。
    生徒たちは、息を殺し、周りを伺い、うまく生き延びていくために隣にいる「友」の手を離す。
    こんな地獄のような時間を過ごしているのか、いまの中高生は、と。
    SNSによっていじめの形は変わった。わかりにくさ、と見えにくさ。その中で今を必死で生き延びようとするのは「罪」なのか。
    体育の授業で、あるいは教室で、何気なく発せられる「二人一組になってください」という指示。
    そこに存在する「悪意」をここまで赤裸々に描き出す、木爾チレンの冷徹な視線と、そして求め続ける希望への意思を感じた。

  • この本を読んでいると、二人一組で余らないために友達と仲良くしていたのではないかとさえ思った。
    木爾先生がこの本を書こうと思ったきっかけはなんだろう。これは誰が読んでも胸にチクリと刺さるはず。
    登場する生徒は名前は違っても皆今まで私が会ってきたような子達だった。
    花恋と美心が卒業できてほっとしたのも束の間で、結局はいじめは無くならないんだろうと思った。

  • 初めての木爾チレン。
    本屋で見かけてなんとなーく手に取ったのがきっかけ。元々別作品で名前だけ知っていたので期待していたが、今まで読んできたミステリーやサスペンス小説とはひと味ふた味違って軽い。思ったより面白かった。


    というのも本格的サスペンスデスゲームなわけではなく、簡単に言うと「B級デスゲーム映画風小説」。そのうち普通に実写化されそう。



    照明暗め画質最高キャスト有名人ばかりの最高峰ホラーばかり立て続けに観ると目も精神も疲れるので、たまには学園祭レベルのスマホ画質なB級ホラーが観たくなる…のは小説もきっと同じ。B級でしか得られない栄養素があるのだ。

    映画に例えると雰囲気はバトロワというより人狼ゲーム。話構成は本当よくある蹴落とし系デスゲーム。友情あり、恋愛あり、裏切りあり、涙…あり?


    昔流行った携帯小説の王様ゲームみたいな、そんな印象。推理もなにもないのでサラリと読むのに丁度よかった。

    「その仕組みどうなってんの???」と気にしたら負け。脳死で読むべし。


  • 過激なストーリー、小説だからそ伝わる「いじめ」というテーマ。「ダメ」って言っても「いじめ」はなかなかなくならない。いじめられる側にとって「二人一組」の相手が見つからない辛さ、いじめる側の鈍感さ、「いじめは良くない」っていうよりもこの小説を読んで世界観を擬似体験する方が早いのかもしれない。読後「小説でよかった」と誰もが胸を撫で下ろし、あくまでもエンタメ作品として、デスゲーム小説として「怖かったけど面白かったね」と、楽しめる人ばかりであることを願ってやまない。

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著者プロフィール

チレン(きな・ちれん)
京都府出身。大学在学中に応募した短編小説「溶けたらしぼんだ。」で、新潮社「第9回女による女のためのR-18文学賞」優秀賞を受賞。美しい少女の失恋と成長を描いた『静電気と、未夜子の無意識。』(幻冬舎)でデビュー。その後、少女の心の機微を大切に、多岐にわたるジャンルで執筆し、作品表現の幅を広げる。近著に、引きこもりの少女の部屋と京都が舞台の恋愛ミステリ『これは花子による花子の為の花物語』(宝島社)がある。黒歴史と少女の淀みを描いたミステリ小説『みんな蛍を殺したかった』に続くのが、本作『私はだんだん氷になった』である。

「2022年 『私はだんだん氷になった』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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