この配信は終了しました

  • 双葉社 (2025年5月21日発売)
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感想 : 5
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  • 本 ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575248197

作品紹介・あらすじ

正義系、暴露系、心霊系・・・・・配信の終了後に明かされる配信者たちの素顔とは!? 心霊系配信をはじめた先輩後輩コンビが赴いたのは、ある事件が起こった廃墟だった。そして、そこで新たな悲劇が起きる(「心霊系」)。気鋭の経営者に集められた考察系配信者たち。彼らに課されたのは、ある配信者の自殺の真実を考察することだった(「考察系」)ーー。ネット配信者たちの姿を描いた連作ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 当世今流行りの配信これを題材にミステリー仕立ての傑作、心霊系が思わず手に汗握るハラハラドキドキでした。ホラー好みの人にはうってつけですね。読んだ後に色々考えしまう。ミステリーホラーの
    大傑作間違いなしです。

  • いま、話題になったりSNSのトレンドに入るのは、ユーチューバーでもインスタグラマーでもない、「配信者」ということらしい。
    そもそも配信って何?というレベルの認識で読む。
    ネットを流し見しているといろんな配信が目に入る。素顔から完璧な顔を作る美容系、しゃべりながらご飯を作っていく料理系、ただ街を歩きながら目に入るものを映していく街歩き系、お酒を飲んだり何かを食べながらコメントとのやり取りを延々と流すおしゃべり系…
    他にも、正義系、暴露系、心霊系、救済系、考察系、といろんなジャンルがあるらしい。
    よくわからないのだけど、割とカジュアルに動画を取ってそれを編集していろんな形でネットで流しているようだ。
    その「配信」のあとに起こる事、あるいは、配信をしている人たちそのものについての連作ミステリ。
    なぜ、人は時間と手間をかけて配信をするのか。
    そこには金銭的報酬よりも大きい、目立ちたい、注目されたい、認められたい、というリアルで得られない承認欲求。
    それを得るために何が行われているのか。
    配信者が得るものと、それによって失うもの。
    また、画面の向こうにあるモノを、私たちはどう受け取るのか。
    身近になった「配信」の怖さを感じるミステリ。



  • ◎暴露系
    暴露系配信者同士の暴露し合い。週刊誌記者が仕組む。逆に週刊誌記者が絡め取られていた。

    ◎心霊系
    複数の子供を殺して自殺した人が潜伏していた場所に入る配信者。蠱毒をしていて、殺し合った最後の一人が配信者の相方。相方、にげてー!

    ◎考察系

  • どの話もドキッとしながら読んでいたのですが、他の話とは少し毛色が違うように感じた「救済系」か1番心に残りました。
    ミステリーだけど、少しサスペンスっぽくもある。社会問題にも関わる内容で、いわゆるトー横キッズに似た登場人物たち。
    誰もが嘘をついているような場所、、だと思うけど、その嘘がまさか相手を思いやる嘘とは誰も気づけなかった。だからキラリは亡くなってしまった。
    他の話は恐ろしい目にあっても、自業自得という言葉が思い浮かんでしまいます。
    けれど「救済系」はもうただ単に悔やまれる。
    しかしこういった作品を好きな年代の子を、トー横のような場所に行かせない、惹かれないようにするのにすごく力になるなとわたしは思いました。

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著者プロフィール

1990年生まれ。青森県出身。「ぼくのすきなせんせい」で第3回大藪春彦新人賞を受賞しデビューした後、初長編『人鳥クインテット』を発表。本作が第2作となる。

「2022年 『バールの正しい使い方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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