木皿食堂2 6粒と半分のお米

著者 :
  • 双葉社
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レビュー : 31
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575308730

感想・レビュー・書評

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  • ペンネーム木皿泉さんは、夫 和泉務さんと妻 妻鹿年季子さんの共同執筆の脚本家、小説家。「昨日のカレー、明日のパン」「さざなみのよる」にいたく感動した私は、どんなご夫婦なのだろう、二人でどんなふうに執筆されるのだろうと興味深々このエッセイを手にした

    とてもおしゃべり好きのお二人、
    「本当は仕事がしたくなくて、24時間ベラベラしゃべっているのが楽しい。小学生の頃、椅子を後ろに向けてずっとしゃべっていたみたいに。朝早く起きて、ちょっと仕事して、朝ごはん食べて
    家の用事して、トムちゃんとまたグダグダして、昼ちょっと出かけたりしてみたいな感じかな」
    と屈託無く話される

    妻鹿さんが何か話されると、それを否定することなく、和泉さんが楽しそうにそうそう自分もこんなことが・・・と話を続けられる。こんな感じだから、24時間しゃべっていたいとなるのだろう

    執筆活動では、妻鹿さんが書いて、アイデアを出されるのが和泉さんだとか

    「大いなるマンネリズム」というエッセイの中で、向田邦子さんについて論じておられたのが大変興味深かった
    向田さんも木皿さんも描いているのは『日常』、
    違うのは、日常の向こうに何を見ているかだという

    木皿作品は、日常の向こうに『死』を見ている
    向田さんは、日常の向こうに『セックス』を見ていたのではないかと、いろんな向田作品を例に挙げて、論じられる

    「パパと呼ばないで」「阿修羅のごとく」「寺内貫太郎一家」など、昔から見た向田作品を思い出しながら、唸ってしまった

    木皿作品の背景に『死』があるというのも驚きだ
    確かに、「昨日のカレー、今日のパン」も「さざなみのよる」も
    愛する人の死から話が始まっている

    みんな自分がいつか死ぬのは分かっていても、まだ大丈夫だとか自分に言い聞かせ、でも、時々ちょっと不安になるあの感覚を織り交ぜながら、それでも人間はのんきに暮らしていけるんだということを書いていると話される

    木皿作品が切なくやさしく、どこか心許ない寂しさがあり、心に染み入ってくるのはそういうわけだったのか

    ☆人とつながることだけがいいことで、孤独は悪いことと思っているのなら、それはケータイ電話のCMの見過ぎである。
    孤独は、私が私を見失わないための錘のようなものである。
    いついかなるときも、それを切り離してはならない
    この言葉も心に残った

  • 『すいか』の脚本家さん。
    大~好きなドラマなので、
    以前からどんな方なのかなぁって思ってたんです。

    「ふ~ん」「へえ~」と感心して読んでいたら、
    いきなりの小林聡美さんへの厳しい叱咤激励。

    もちろん、強い信頼関係あってのこととは思いますが…。
    それならば、ぜひその小林さんが
    本領発揮できるドラマを書いていただきたいなぁ。

    本当は『昨夜のカレー、明日のパン』も
    小林さんをイメージして読んでいたくらい大好きな女優さんなので、
    ぜひお願いしたいです。

    本の感想じゃなくなってしまった(笑)

  • 雑誌や新聞掲載のエッセイ、インタビュー、switchの佐藤健との対談、書評、シナリオ講座の質疑応答、ラジオドラマ「どこかで家族」のシナリオ。
    インタビューがよかった。妻鹿さんの気持ちや考えが少し知れた。

  • あとがきでも「佐藤健さんには強い刺激を受けた」とあるが、その対談は面白かった。
    おりしもNHK朝の連ドラ「半分青い」の律として、「義母と娘のブルース」でもパン屋の麦田として出ている佐藤健。
    どちらも面白いドラマだが、シナリオライターを目指す受講生との対話で語られるドラマの現状を対比すると、この面白さは、実は底が浅いのかも、なんて気になってしまう。

  • 「孤独は、私が私を見失わないための錘のようなものである。」

    浅田真央ちゃんについてのエッセイもよかったな。個人的に日々数学を追われる営業の仕事をしていると、ああいう魂のことを忘れがちになる。魂入れて仕事をすれば、結果もついてくると信じたい。


    エッセイ以外のコンテンツは、あまり興味が持てずに、、読めなかった。

  • 木皿泉って二人で一人だったんだ。
    知らなかった。
    まぁ、作者のことがいろいろわかったけど、「いいも悪いも」って感じかな?

  • 最後に掲載されてるラジオドラマ脚本「どこかで家族」がなかなか好き。
    『おれたちの青空』に寄せている「解説のようなもの」で書かれている、「それにしても、健やかで優しくて強い者を前にすると、なぜ人はウソだと思ってしまうのだろう。」「ハッピーエンドにしてしまって、物語が軽くなってしまったとか、そんなふうに言われたりする。」「怒りや、どうしようもない気持ちを諦めたり、保留したりすることで何とか生きてゆこうとする。そんな登場人物たちの願いは、ハッピーエンドというだけで軽いものになってしまうのか。」という文章がすき。

  • 自分の信じる力を信じる-。夫婦脚本家・木皿泉のエッセイ、佐藤健との対談、解説・書評・映画評、シナリオ講座の内容、ラジオドラマのシナリオなどを収録する。

    いろいろあって面白かった。
    いい感じにゆるくてはっきりしていて。

  • 滋味深い、お二人の思考が連ねてあるエッセイだった。繰り返し読みたくなる一冊だ。

  • 前回の木皿食堂がたまらなく面白かった。
    今回も同じく、手元に置いておきたいなと思う1冊。
    短いエッセイの中に込められている内容の濃いこと。
    どれも気持ちの奥をじんわりと熱くするような素晴らしい文章ばかり。
    対談、講演になってもそれは変わらず。
    地に足がついて、経験から言葉を発している、こういう文章をもっと読みたい。

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著者プロフィール

木皿 泉(きざら いずみ)
日本の脚本家・作家で、和泉 務(いずみ つとむ)と妻鹿 年季子(めが ときこ)夫妻2人の共同ペンネーム。
『やっぱり猫が好き』から2人共作となり活動を続けている。『すいか』『野ブタ。をプロデュース』、『セクシーボイスアンドロボ』『Q10』などのテレビドラマの優れた脚本家として知られる一方、2013年に9年越しで書かれた初小説『昨夜のカレー、明日のパン』が極めて高い評価を受け、第11回本屋大賞(第2位)、第27回山本周五郎賞の候補に選出。自身の脚本によってドラマ化もされた代表作となる。
小説第二作目、最新刊として2018年4月刊行、『さざなみのよる』がある。

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