世界でもっとも貧しい大統領 ホセ・ムヒカの言葉

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  • 双葉社 (2015年7月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (112ページ) / ISBN・EAN: 9784575309041

作品紹介・あらすじ

2月末に退任したホセ・ムヒカ前ウルグアイ大統領が、2012年のリオ会議での感動的なスピーチを中心に「世界一貧しい大統領」として日本でもブームとなっています。本書は、冒頭にそのスピーチ全文を掲載。そして彼の他の演説やインタビューの中から名言をピックアップして、ホセ・ムヒカ氏の人となりと思想、生き方をわかりやすく解説します。

感想・レビュー・書評

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  • 一昨日勧められて、amazonのkindle本を確認したら、unlimitedの対象書籍だったので、速効でダウンロードして読んでみた。非常に良かったです。

    ホセ・ムヒカ=ウルグアイの元大統領。1995年から同国の議員となり、2005年に同国の農牧大臣として初入閣。2010年3月1日に同国の第40代大統領に就任し、2012年にブラジル・リオでの国連会議で行ったスピーチが感動を呼んだ。そして、2015年3月1日に大統領の5年の任期満了で退任、退任後も議員として同国に貢献している。とそういう経歴が紹介されている。

    さらには、そのもっと以前の経歴として、極左武装組織「トゥパマロス」に参加して活動していたこと、1972年8月から1985年1月までの約13年間、獄中生活を送っていたことなども本書で紹介されている。

    自分としては、恥ずかしながら、本書を紹介されるまでノーマークの存在でした。

    本書の他のレビュアーの方も書かれていますが、you tubeでその感動を呼んだ2012年のスピーチが、親切な字幕スーパー付で聴くことができる。これを聞けば、もう本書を読んだのと同じであると思う。

    そのスピーチの中に、本書のエキスはすべて込められていると思われますが、その他にも本書には、ムヒカ大統領の自ら行っている驚くべき質素な生活や、驚くべきエピソードなどが紹介されているし、大統領として行ってきた非常にユニークで実質の伴っている政策なども紹介されている。

    このスピーチの中でも紹介されている次の言葉が、他のレビュアーの皆様と同様、自分にも非常にインパクトがありました。

    「貧乏な人とは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」

    国連では貧困や環境をテーマとして議論されているが、それらの問題が政治的な問題であるとムヒカ大統領は指摘した。現在のコントールできないようなマーケット社会(消費をひたすら駆り立てなければ経済が回らないような社会)としているのは、政治の問題だと。

    現代社会の忙殺の中で、忘れ去られている本質的な哲学を、国連の会議の場で訴え、聴衆が思わず我に返ったのではないだろうか。

    本書の中で紹介されている次のような言葉も同様だ。

    「私たちは発展するために生まれてきたわけではありません。幸せになるために、この地球にやってきたのです。」

    「命より高価なものは存在しません」

    「発展は幸福を阻害するものであってはいけないのです。発展は人類に幸福をもたらすものでなくてはなりません。愛を育むこと。人間関係を築くこと。子どもを育てること。友達を持つこと。そして必要最低限の物を持つこと。」

    「贅沢な生活は無駄な時間をとられ、煩わしさも伴ってくる。つまりそれは束縛。-質素は自由のための闘いである。」

    「人がものを買うときは、お金で買ってはいない。そのお金を貯めるために割いた人生の時間で買っているのです。

    「物であふれることが自由なのではなく、時間であふれることこそ自由なのです。」

    「我々は健全な消費を考えなければなりません。使い捨ての無駄なものを大量に生産し、それをイノベーションと呼んでいる。」

    などなど。

    これらの哲学は、我々の身近な生活においてもそのまま適用でき、しかも重要な哲学であるように思われる。

    ムヒカ大統領自身が、私生活でそれを実践されていることが本書で紹介されている(それが有言実行の姿でもある!)。

    この国連でのスピーチは大国から始まり、ムヒカ大統領は最後のほう(多くの先にスピーチを済ませた国の代表はすでに帰ってしまったあと)に、行われたようだが、それまでパワーポイントを駆使して、難しい話が展開されていたかもしれない。

    ムヒカ大統領の面白い言葉が紹介されていた。
    「パワーポイントは1、2枚ならまだいいのですが、50枚もあれば拷問です」(笑)。

    映像では、原稿など持たず、皆に本音で真剣に語りかけるムヒカ大統領の姿がうかがえる。

    この哲学を私生活で実践できれば、究極のミニマリストになれるかもしれない。

  • 第一章 質素の哲学
    ➡︎『学び』
    ウルグアイの元大統領、ホセ・ムヒカ氏の2つの深く心に響く言葉。一つは、「貧しい人」の定義。貧しい人とは、物が少ない人ではなく、限りない欲を持ち、いくらあっても満足しない人のこと。そして、もう一つは、買い物で支払う対価の話。私たちはお金でモノを買っていると思っている。しかし、本当は「そのお金を稼ぐために費やした、人生の時間」で支払っているのだと。どちらも、言われてみれば当たり前のことかもしれない。けれど、多くの人が気づいていなかった本質。モノを減らせば、きっと人生は豊かになる。そう確信できた。

    第二章 理想への闘い
    第三章 指導者の言葉

  • 刻一刻と過ぎていく人生。足りないからといってスーパーで追加の人生を買うことはできない。消費主義社会に踊らされず、“生きる時間”を大切に!

  • 図書館。ずいぶん前にどこかで、ウルグアイの大統領だった彼のスピーチのエピソードを読んだことがあった。図書館のおすすめ(?)コーナーに並んでいるのを偶然目にして、読んでみようと思った。

    p89引用・・・「世界は、地球全体、グローバルな法整備をする努力に欠けている。本来すべてをカバーすべき政治が弱体化しているからです。(中略)度々”人間の生活が地球環境に危機を与えている”と言われますが、現在の無力な政治が問題であり、気づかないまま、このような社会に貢献をしてきたのです」 ムヒカが言う"無力な政治"とは、「経済に屈し、金融システムをコントロールしない、単なる管理者になった」(2014年5月27日付『The Cuardian』より)政治のこと。「政治はヒューマンリレーションズ(産業組織の中でと自社の人間的触れ合いによる生産性向上を考える)を統治すべき」だが、それができていないことを、彼は憂い、憤っているのである。
    引用終わり

    「経済に屈し」「単なる管理者に」の言葉に、自分の問題意識を言語化してもらえた気持ちになった。本書の他の部分からも、経済偏重の現状を打開したいというムヒカ氏の意思を読み取れた。今、日本に、世界の大部分に採用されている資本主義。その利点と、人間生活・地球環境にもたらされているポジティブではない影響や矛盾を、子どもの頃から薄々感じてきた。成人し、育児を始め、次の世代に向けた視点が大きくなるにつれて、その矛盾への問題意識は大きくなり、読書や情報収集から知識を得、生活の中でそれを言語化することを積み重ねて、ますますその問題意識は大きくなるばかり。では、自分はどうすれば良いのか、よく考えて、微力ながら選挙のたびに一票を投じる。普段の生活の中でできることをする。その積み重ね。

    ムヒカ氏は、自らの体を張って、その矛盾に立ち向かっている。私はどう行動していこう。

  • ウルグアイ元大統領 ホセムヒカ

    ものを少ししか持っていなければ
    そのものを守るための時間も少しで済む。

    ものであふれることが自由ではない。
    時間であふれることこそ自由である。

    抜粋

  • 共感できる言葉がたくさんあった。
    神を信じていない、というところが意外でもあり、納得できることでもあった。

    まずは自分のことではなく、人のことを考える、人に何かを与える。

    一番好きな言葉は、
    『貧乏な人とは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のこと。』
    でした。

  • こうした考え方を持ち、それを堂々と発言する人がいるということが何だかとても嬉しい。
    一つ一つの言葉が真っ直ぐ胸に届く。個人的には神を信じていないというのが、ムヒカさんの言葉の真っ直ぐさを裏打ちしていると感じた。

  • 「貧乏な人とは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」
    とても好きな考え方です。
    いまある周りの物や環境に目を向け、感謝して日々を過ごしたいと感じました。
    恵まれていることを忘れずに、日々の時間を大切に。
    足りない足りない、と思って過ごすより
    ありがとう、と思って生きたいです。

  • 良い本でした。

  • 2012年のリオの演説をyoutubeでみました。私も感動しました。特に本当に貧乏な人はとうくだりはは、心が痛くなります。果たして、自分が物欲経済から脱却できるか?努力したい。失言が多いようですが、よく考えられているようで、大麻マフィアとの対決方法は、びっくりした。それにしても本当によくがない人です。

  • 「貧乏な(=貧しい)人とは、少ししか物を持っていない人ではなく、
    無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ。」

    「私達は発展するために、働くために、お金を稼ぐために生まれて来たのではありません。
    幸せになるために生まれて来たのです。」

    「環境危機の本質的問題は、消費主義社会を押し進める政治的問題であり、私達の生活スタイルなのです。」

    「勝者も敗者もない。我々は支配者を選んだのではない。このことははっきり言おう!」
    (大統領選に勝利した際の会見より)

    「ひとつ言えることは、弾圧だけでは問題を解決できない、ということです。」

    ムヒカの言葉からは、「足るを知る」という言葉を思い出す。

    先日TVを観た。ミャンマーのバガン王朝の話だったか。
    自由な経済活動が行われる一方で、人々は人助けで功徳を積んで、良い来世を迎えられると信じている。
    富を持った人は、誰かに布施をしたり、出家者や寺への寄進で功徳を積む。
    そして寺院建立にあたっては貧困層が雇われてお金が循環し、
    激しい格差が生まれにくい社会を形成していた。という内容だった。
    1,000年以上前の歴史に ひとつのヒントがあるのではないだろうか。

    ムヒカは、社会とのコミュニケーション能力が政治家として評価され、
    説得力のある演説で国民から支持を受けた。
    ときに激しい言葉を用いながらも、ストレートな問いかけで聴衆を惹きつけることに長けるムヒカ。
    一方で失言、雑言に事欠かず、その都度 国内外から批判を受けて来た。
    頭がよい優秀な人は、ムヒカのような人を全力で守り支えなければならない。
    得意分野を活かした役割分担だ。

    そもそも どんな批判を受けても、ムヒカの政権運営は揺らがなかったのだが。。。
    「私は自身の信念を持って政治運営します。たとえ正しいことであろうと、間違いであろうと。
     批判したければ、するがいい。それが自由ということだから。
    私の人生は常に批判を受け続けて来ました。」

    ホセ・ムヒカ
    1935年ウルグアイに生まれ、ゲリラ活動で捕まって37歳~50歳まで獄中で暮らし、
    政権変わり釈放後、60歳で初当選、2010年に75歳でウルグアイ大統領、2015年任期満了で退任。
    主な成果は、15,000世帯の貧困家庭への住宅提供、大麻合法化による犯罪防止、妊娠初期の中絶合法化、
    同性婚の合法化(コストなしで幸福を増やした)。
    就任中官邸には住まず、質素な自宅で暮らし、給料の9割を寄付して月10万円で生活。
    移動は基本自家用車のVWを自ら運転し、世界で最も貧しい大統領と呼ばれた。

  • シンプルだけど実践するのは難しい
    そういう生き方や主張がそこここにあった。
    ホセ大統領退任から10年が経っているけど、今はどうしているのだろうと調べたら、
    残念ながら昨年お亡くなりになっていた。

    彼が10数年前に述べた暴力的な消費社会が見直された部分もあるが(フードロスや使い捨てを忌避する流れなど)
    まだ、まだまだ、多くの格差や貧困が蔓延している。
    読書を通じて、この発言があった頃と今とを対比する視点を私たちは持っているので、そのアセスメントからまた次の問題の核を見つけていかなければいけないのだろうなあ、などと思った。

  •  カッコいいと思える人でした。
     自分の信念を持って生き死んでいきました。
     14年も刑務所に入れられても、自分の信念に基づいて政治を行い多くの人を幸福にしました。
     また理想だけではなく、現実をしっかりと捉え社会を変革していきました。
     ムヒカのようなリーダーが世界全体を変革して行って欲しいものだと思いました。

  • 人生はもらうだけでは駄目なのです。
    まずは自分の何かをあげること。
    どんなにボロクソな状態でも、
    必ず自分より悲惨な状態の人に何かをあげられます。
    (2014年12月4日南米諸国連合会議でのスピーチより)

    世界中の政治家にこの精神があったなら!

  • 289/ム

  • 心に刺さる言葉がたくさんあった。定期的に読んで自分を見つめ直したい。
    信念を持っているから、酷い弾圧、拷問にも耐えられたんだろうし、政治家としてブレずに行動出来るんだろうな。
    資本主義の歪みをストレートな言葉で言ってくれるからすごく共感出来るし、理解もしやすい。
    この社会がいかに物質主義で消費社会で、貨幣に価値を求める社会なのかもよくわかるし、そこにある欲に際限がないこともよく伝わる。
    私たちはいつかこの資本主義を乗り越えられるんだろうか?私が生きている間に乗り越えて欲しい。

  • 心に響く言葉が多かった。
    ムヒカさんの言葉は経験に基づいているから力強くて説得力があるのだろうな。

    貧乏なのはものがないことではなく、欲が尽きないこと、というのがすごく刺さった。
    まさに今のわたし。少なからず食べて行けるだけのお金があるのに、上を見たらきりがなく、下は見ようともしない。

    ムヒカさんの信念が見える言葉と、言葉だけじゃなく行動と、もっと知りたいと思った。
    なぜか吉田松陰が頭に浮かんだ。

  • 最近読んだ中でいちばんインパクトがある本だった。こんな個性的で強くて堅実な大統領がいるなんて。

    >人生はもらうだけでは駄目なのです。
    >まずは自分の何かをあげること。(後略)
    ふ~~~~~。身につまされる。金銭のことを言っている文脈だけど、金や物だけでなく時間や気持ちについても同じことが言えるよね。
    >お金があまりに好きな人たちは、
    >政治の世界から出て行ってもらう必要があります。
    永田町1-11-23に貼り出しませんか?????
    >私は貧乏ではありません。
    >貧乏とは、欲が多すぎて満足できない人のことです。
    自分の身の丈に合った持っているもので満足に暮らせる、そんな生活が豊か…日々なんとなく感じていたもやもやをズバッと言葉にしてくれてうれしかった。我が家では19年前の炊飯器が現役です。最近の炊飯器って、糖質カットやらお粥機能やら色々ついて高いけど壊れやすいよね。いらん。
    話が脱線してしまったが、私自身もお金の数字に執着しすぎていると気づいた。あの子には負けないわ、昇給するわ、儲かる株を研究するわ、と。それもいいがそれに目がくらんで人生の大事な時間を消費しすぎないように…と良薬話だった。

    読み進める中で、マスコミは「貧しい大統領」などキャッチフレーズをつけて清貧を強調しすぎていないか気になった。単純な質素倹約は経済を回さない。彼はそういうつもりはなく貧富の差や争いをなくそうと叫んでいるのにな、とシンプルに感じた。
    彼のシンプルで格好良い生き方に惹かれたので、他の書籍も読んでみようと思う。

    (いつもレビュー・感想はスマホから書いているけど、たまにはPCで書こうとおもったらすごい文字数になっちゃった。言葉があふれてくるえぐいな。)

  • 現在でも、とても心に響く言葉の数々。このように国民に寄り添っていけるリーダーが、日本にもほしい。ポーズはもうたくさん!

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