ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 2157
レビュー : 286
  • Amazon.co.jp ・本 (396ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575508451

感想・レビュー・書評

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  • 楽しいだけじゃないのが荻原浩の好きなところ。

  •  クスリと笑える、テンポが良い文章で読み易かった。
    秘書として婆さんがやってきた。取り合わせの悪いコンビであるのだが、なかなかどうして息が合ってしまうのだ。
     殺人事件のリアルな描写から、事態は一変する。犯人ならぬ、犯犬。そして犯人と共犯者。といった具合に二転三転する展開に驚きがあった。
     おもしろおかしく書かれた、それこそ諧謔的な文章のギャップのせいなのか、待ち受ける悲しい事実にほろりと涙が落ちてきた。
    「ハードでなくては生きていけない。優しくなくては生きる資格がない」
     誰よりも優しい探偵だった、と私は思う。

  • 軽快でクスッと笑わせてくれる主人公のドジさとマヌケさが楽しかった。本筋の探偵業のスリリングさが、そんなマヌケさにスパイスとして味付けされて全体を通して締まったストーリーでした。

    余談ですが、主人公が大泉洋とマッチングしすぎて読んでて面白かったです。

  • なんとも間抜けで愛らしい私立探偵のお話。マーロウ気取りのハードボイルドが妄想でしか実現できていないところが、なんともおかしくて、「にやり」としてしまう。
    おもしろくて、一気に読んでしまった。なんか、ウィスキーのソーダ割が飲みたくなってきた。
    新書版で読了

  • 図書館。
    ハードボイルド自体あまり得意ではないんだけど、なりきれてない分読みやすかった。
    動物愛護団体って、寄付金の着服とか何かと悪い面も耳に入るけど、結局人間のエゴだなと感じた。



  • 固茹で卵。
    フィリップ・マーロウに憧れ、ハードボイルド探偵を気取るも、ウィスキーストレート数杯で胃に穴が開き、ソーダ割にして、あてはおでん、請負う仕事は銃弾飛び交う修羅場とは程遠い、ペット探し八割、浮気調査二割の迷探偵。
    助手は、はち切れんばかりの盛り上がった乳房に、山脈に似つかわしくないくびれ切ったウエストのダイナマイトバディ娘、の他人の写真で助手募集に応募してきた満州から引き上げてきた梅干しみたいな八十路過ぎの婆さん。
    そんな二人がシベリアンハスキーとホームレスと共に弱小極道に立ち向かう固茹で物語。
    ま、こういうのもありだな。最期が少し物悲しい。

  • フィリップ・マーロウに憧れ、マーロウのようにいつも他人より損をする道を選ぶことに決めた「私」と、ダイナマイト・ボディ(?)の秘書が巻き込まれた殺人事件。

  • 相棒の墓前に「固ゆで卵」を供えて、
    『あの婆さんのことだから、二つとも置いていくと、二つとも喰おうとして、きっと喉をつまらせてしまうだろうから』
    という本書の最後の2行を読み終えて、本書のタイトル「ハードボイルド・エッグ」・・なるほど!!と変に感心してしまった。
    それはさておき、
    荻原さんの作品は、どれをとっても「ククク」と笑いをこらえながら、読まなければならないものが多い。
    本書も自称ハードボイルドの私立探偵(動物捜査)の主人公と秘書兼相棒の綾婆さん。そのやり取りが面白い。
    動物捜査から殺人事件へと進展する訳だけど、その内容は・・読んでみてください。

    そして本日、帰宅途中イオン桑園店で、通勤文庫を探していたら、荻原さんの「オロロ畑でつかまえて」が目に入った。
    早速、読み始める事にした。

  • キャラクターがどうにもこうにも個性的すぎて、先がどうなるのか気になりまくりましたが、ラストの収束に向かってなんとも言えない切ない気持ちにさせるのは、このキャラクターを使ってよくやったな、、、

    と、思わされました。

    ミステリー、探偵、推理を楽しむというよりも、キャラの濃い個性的なメンバーが何をしでかすか!?っていう楽しみのある一冊。

    ちょっと伊坂幸太郎風な感じかなぁ。

    面白かった!!!!!こんなキャラの友人がいたような気がするこの頃です。

  • 良いですね。
    実はチャンドラーは読んだことは無いのですが、若い頃はこうしたハードボイルドの世界に浸っていた時期もありまして、当然のようにマーロウの名言集は結構知っています。それに加え愛読していた87分署や深夜プラス1なんてのが出てくるとワクワクします。そしてそれを見事にひっくり返す技はなかなかのものです。
    特に探偵の愛好するいかにもハードボイルドな怪しげなバーが、オデン屋に変身していくところなど秀逸な扱いです。「神様からひと言」の時も感じたのですが、こういうミステリー仕掛けになると一層ケンリックを思い出されせるユーモアです。
    最後にシリアスなところもつけて(そういえばいつも長いエピローグが付くのですね)単純なオチャラケにしないところも好感が持てます。

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著者プロフィール

1956年埼玉県生まれ。広告制作会社勤務を経て、コピーライターとして独立。97年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞、14年『二千七百の夏と冬』で山田風太郎賞、16年『海の見える理髪店』で直木賞を受賞。『砂の王国』『花のさくら通り』『ストロベリーライフ』『海馬の尻尾』『極小農園日記』など著作多数。

「2018年 『それでも空は青い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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