- Amazon.co.jp ・本 (698ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575510102
感想・レビュー・書評
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何か事件、事故が起こると、当人の事情、心情同様、降って沸いた悪夢の様な出来事に家族は…そう思ってしまう。そして事件当初はセンセーショナルな事も、時間の経過と共に世間の人々の興味は薄らいでいく。しかし関係者には形は変えても一生付き纏う影。一つの事件は多くの人達の人生を狂わす起点でしかない。その運命をどう生きるか?関係者が年端のいかない子供なら、どう守って行くか?最後は涙無くして読めなかった。
2022年最後の本がこれはきつい。今日、明日と気分を変えるためもう一冊読もう!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
風紋で描かれた殺人事件の被害者遺族、加害者関係者のその後。7年後。
風紋の続編と知らずに読み始めた
すぐに気がついた。それからは一気読み。
久しぶりに納得する内容の小説を読んだ -
内容(「BOOK」データベースより)
母親を殺害された高浜真裕子は、そのとき高校二年生。心に癒しがたい傷を負った。一方、加害者の子供たち大輔と絵里は長崎の祖父母のもとに預けられ、父と母を知らずに成長する。運命が変わったあの日から七年、かけがえのない人をもぎ取られた真裕子の心の傷は癒えるのか。殺人犯の父親を持った子供たちは、その運命を受け容れることができるのか。 -
日本に帰国する前に途中まで読んでいた作品。またこちらに戻り読了。被害者、加害者家族のその後のストーリー。被害者家族はそれぞれに時間を進めようと踠き、加害者家族は息子が幕を引く...途中、なんとも言えない邪悪な部分を見せられたけれど、エンディングにはやり切れなさに涙が止まりませんでした。
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母を殺された家族だけではなく、犯人の家族もまた被害者なんだ…
二つの家族は否応なしに辛い人生を歩まなければならない。
そして、その辛い思いを知った時、犯人となった者の償いの日々が始まるのかもしれない。
もう、二度と戻れない家族の形。
実際に日々テレビでニュースとなる殺人事件の裏には、きっとこんな家族がたくさんいる。
そう思うとやるせない気分になる。
2016.9.13 -
一言で言って良い作品だと思う。
下巻に入って、少し面白味がなくなってきたと感じていたが、ラスト100ページ辺りからまた、グングン引き込まれていって、最後まで一気読み。ラストは何だかとても泣けてくる可哀想な展開だった。こんな人生はとてもとても耐えられないと思う。それにしても今まで乃南アサ、ノーマークだったのが悔やまれる。これから他の作品も読んでみよう。