クレオパトラの夢 (双葉文庫 お 27-2)

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  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575511123

感想・レビュー・書評

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  • 恩田陸先生の作品だと思って読めば吸収できる部分も多く満足なのだが、ミステリーとして読んだ時、何となく消化不良な感じが若干残る(^_^;)
    ↓のコメントにもあるように、伏線回収が完全ではない??気がする。

    恵弥のキャラクターは個人的にとても好きで、他の作品も読んでみたいと思った。

    文章力はさすが恩田先生。
    素人の私が評価するのも何だが、上手いなぁ~と思う。

  • 題名の通り、クレオパトラの夢です。
    双子のお兄さんが主役なのですが、女言葉で話すので、女性だと思ってしまった(汗)

  • 管理下にない秘伝の天然痘ワクチンか、あるいはウイルスそのものが隠されていたとしたら?それをアメリカの製薬会社のエージェントや感染研や防衛省が追っていたとしたら?・・・というスケールの大きな話と、主人公の妹の泥沼不倫の行方が物語の両輪です。
    容姿端麗、頭脳明晰な主人公ですが、本作では妹に振り回されっぱなしで少々不憫でした。
    テーマ的にクライムサスペンスになりそうなところですが、不倫話から更なる展開に繋がります。かと言って愛憎渦巻くミステリ・・・ともならず。
    結構コメディ要素が強くて、この辺の不思議な味付けが恩田さんらしいように思いました。

  • 実は本作を衝動買た後にあらすじを読んで初めて、これがシリーズものであることを知りました。そのまま本作を置き、律義に一作目を買いなおして読み、そしていよいよ本作です。

    本作は一言で言うならば肩の凝らないエンタテイメント。オカマ系イケメンの神原恵弥が北海道で「クレオパトラ」の謎を追います。この主人公の万能さ+オネエキャラの組み合わせは、ちょっと古いのですが北条司氏の『シティー・ハンター』の冴羽獠のようなポジションかもしれません。ほぼ完ぺき+弱み(女に弱い)みたいな。その主人公が色々紆余曲折ありつつ大団円を迎える様はちょっとした火曜サスペンス的な小気味の良い纏まり感を感じさせました。

    さて、若干のネタバレになりますが、主人公が製薬会社関連ということでこの「謎」は薬関連でありました。ジェンナーの牛痘の話が大いにフィーチャーされていましたが、Kindleをお持ちの方は青空文庫のジェンナー伝が無料ですので是非。コロナ禍もそろそろ一段落の様子ですが、ワクチンの仕組みをおさらいするのも乙なものです

    そうそう。で本作、舞台が北海道というのがいいです。夜景とか海鮮とかって出てきたらH市ってどうやっても函館じゃん!ってわかるのです笑い。25年以上前に一度行ったっきりの北海道にまた行きたくなりました。

    スリラーとしては最後はちょっと驚きました。はあー、そういう事かと。そっちが繋がっていたのねと。ただ、思いっきりやられたー、という程の驚きはありませんでした。

    ・・・
    上にも書きましたが、二時間ドラマ的なエンターテイメントだと感じました。出張のお供、疲れた時など、半日の気分転換としていかがでしょうか。ちょっと旅情をくすぐられます。北海道、行きたくなったなあ。

  • 世の中、ただでさえ複雑なんだから、それ以上複雑にはしない主義なのよ、あたしは

  • 「MAZE」の続編。神原恵弥が今度は北海道函館に、双子の妹を連れ戻しに行く話。それと並行して仕事で興味を持った「クレオパトラ」についても調べていく。

    前に読んだ時は一気に読み過ぎて二転三転する推理について行けなかったけど、着地点が分かって読めばちゃんと理解出来ました。
    まぁまだわかんない所もあるけども…
    結局慶子が持ってた「土の付いた軍手」はどういう意味だったの? とかね。。

    さらりと読めるし、恵弥のキャラクターも面白いです。また続編が出たら読みたい。

  • 2012年8月、再読。

    今度、函館に旅行予定なので久しぶりに読んだ。

    クレオパトラは、薬なのか毒なのか。実在するのかしないのか。
    鍵を握る博士が亡くなったとこから話が始まる。

    誰が見方で誰か敵なのか、推理を進めながら二転三転するのが面白かった。結局、全ては燃えて何が真実か分からず、恩田さんらしい終わり方。

    函館では、クレオパトラの影を探しながら、旅してみようと思った。

  • 文句無しでございます。

  • コロナウイルスが蔓延る今、読めてよかった物語。
    こういうことって本当にあるかもな〜なんて思いながら、少々難しくも思いながら、楽しくページを捲った。
    前作は読んでいないが、恵弥が魅力的なキャラクターだった。

    人間の裏側というか、なんというか、頭が冴える人の考えることは怖いな…と感じたちゃらんぽらんな私なのであった

  • ブラック・ベルベットを読む前に再読。
    コロナ禍の今読むと、よりゾッとします。

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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