犯人に告ぐ〈上〉 (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 3904
レビュー : 393
  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575511550

作品紹介・あらすじ

闇に身を潜め続ける犯人。川崎市で起きた連続児童殺害事件の捜査は行き詰まりを見せ、ついに神奈川県警は現役捜査官をテレビニュースに出演させるという荒技に踏み切る。白羽の矢が立ったのは、6年前に誘拐事件の捜査に失敗、記者会見でも大失態を演じた巻島史彦警視だった-史上初の劇場型捜査が幕を開ける。第7回大藪春彦賞を受賞し、「週刊文春ミステリーベストテン」第1位に輝くなど、2004年のミステリーシーンを席巻した警察小説の傑作。

感想・レビュー・書評

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  • 神奈川県警と警視庁の「帳場」争いのリアルさ、ディテールが警察小説として引きこまれ、テンポよく歯切れのいい文章が臨場感を生んでいる。「劇場型犯罪 vs 劇場型捜査」下巻に向けて期待感が高まります。

  • 「犯人に告ぐ 上」
    シリーズものとは知らず、漸くその第1弾を読了。


    六年前の誘拐殺害事件の犯人[ワシ]を取り逃がした失態。及びメディアに切れた責任を取らされた巻島警視が、嘗ての上司の思惑により、捜査が行き詰まっている連続児童殺害事件に引き戻される。そして巻島は再びメディアに対峙する。


    劇場型捜査とは、メディアに敢えて出て、犯人を誘き出すため、持ち得る切り札を上手く使いながら、徐々に犯人の尻尾を掴む捜査なのだが、それには、警察内部の邪な狙いが隠されていた。これがある種の驚きであり、滑稽で、若干しらける。


    それは、一応巻島の上司である植草のしょうもない失恋からの逆転勝ちを目指した、しょうもない下心である。しょうもなさ過ぎて、緊張感も薄れる。お前は学生か。明らかに邪魔キャラであり、巻島の境遇とは真逆の位置にある。メディアも現実と同じく鬱陶しい為、イライラも募る中の植草。全く、邪魔だ。


    そんな邪魔要素を潰してくれるのが、左遷された巻島を支えていた津田長なのだが、ある種彼が第二の主役になってくれることを祈るしかない。

  • 2004年の小説とは思えないほど、新鮮味を感じる。初めての劇場型捜査という体験からでもあるし、犯罪捜査の一方で恋愛要素が絡んでいることも大きく影響している。今、上巻を読み終えたばかりで、これを書いているが下巻が非常に楽しみ。

  • 下巻へ。

  • 犯人が誰かを推理して楽しむ小説ではなく、誘拐犯人を追う刑事の心の機微と成長を楽しむミステリー。最初は職業として誘拐事件に取り組む主人公の刑事に怒りすら感じたが(だからこそ失敗し失脚するのだが)、最後は自らをテレビの前にさらし者にして犯人を追う。その覚悟と最初の事件被害者に対する深い懺悔の思いに涙が出た。

  • 最初からドキドキ感あり!

    派閥争いや中間管理職の悲哀みたいな
    そんな実に共感できることもありで
    なかなか面白い展開です。

    映画は見ていないが
    トヨエツと巻島、かぶりますね。
    もうそのイメージで読んでいる(笑)

  • ドキドキする。
    始めの方の、あぁ悪い方に動いているという感覚、焦燥感
    家族の一大事での記者会見
    縁側で庭を見つめる元犯罪者のエピソード
    、それによって視界が広がる感覚

    主人公の感覚を感じれたり、理解しやすいく丁寧に表現されていて、ドキドキしながらあっという間に読み終わりました♪
    下巻も早く読みたいです。

    • nori-blueさん
      んーーうれしい感想だな~♪
      同じ本読めるのも幸せだね
      んーーうれしい感想だな~♪
      同じ本読めるのも幸せだね
      2013/10/07
  • *上下巻同じ内容のレビュー。

    劇場型犯罪VS劇場型捜査!

    豊川悦司さん主演の映画『犯人に告ぐ』、原作本を読みました。
    2005年本屋大賞ノミネート作品(結果は残念ながら7位)。
    第7回大藪春彦賞受賞。
    映画化をきっかけに読んでみた。

    もう頭の中はトヨエツ。
    完全に主人公はトヨエツの姿で読んでいました。
    けっこうしっくりきました。
    メディアの力って、すごい、と感心すると同時に、恐ろしいものでもあると思わせられます。
    6年前、被害者家族に対して負った罪を拭おうとも取り返そうともせず、ただただ前へ進む巻島は冷徹であると同時に、熱い刑事でありました。

    「犯人に告ぐ」-そう言ってテレビを通し、姿は見えない犯人へと呼びかける巻島。

    巻島の過去を知った上で劇場へと引っ張り込んだ上司の曽根や私的感情を捜査に持ち込む植草。
    そういった黒いキャラクタの描き方も丁寧でした。
    そのためか、巻島の味方側の人間、本田や津田長の温かみがぐっと効いていました。
    べたべたした馴れ合いではなく、頼もしく主人公を支える脇役たちに、ほろりとさせられてしまった。
    テレビ局側の人間もなかなか細かく、描かれていました。
    犯人については…姿が見えない、という状態なので、起こした事件の概要でイメージしていくしかない感じでしょうか。
    メイン=犯人、ではないですね、この小説では。

    ラスト。
    ラストになって、巻島の感情的な、誰に見せたこともない、一面を漸く見ることができたような気がします。

  • 昔にあった誘拐事件で失敗した刑事をテレビに出演させ、公開の捜査を行う「劇場型捜査」。

    下巻で、どのような駆け引きがあるのかがとても楽しみ。

  • 警察
    誘拐
    連続
    ニュースキャスター
    リーク

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著者プロフィール

作家

「2019年 『引き抜き屋(2) 鹿子小穂の帰還』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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