あやし うらめし あな かなし (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 651
レビュー : 74
  • Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575512236

作品紹介・あらすじ

著者がこどもの頃、伯母から聞かされた"こわい話"を元に書いた「赤い絆」「お狐様の話」。作家になる前に体験したエピソードをふくらませた「虫篝」など、日本特有の神秘的で幻妖な世界で起こる、哀しみと幸いの奇跡を描く極上の奇譚集。「文学の極意は怪談にあり」を見事に体言した七つの優霊物語。

感想・レビュー・書評

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  • 浅田氏の作品の中では珍しい怪談短編集。ただしどの作品も根底には、人の世の遣る瀬無さや生きる難しさが丁寧に織り込まれている。
    また、一話目の「赤い絆」と最後の「お狐様の話」は、奥多摩の神官一族であった母方での実話であるというから驚き。狐憑きは怖いなぁ…。。

  • おバカ・エンタメからお涙頂戴まで何でもこなす浅田次郎だが、ホラー、怪談の類は珍しい気がする。しかし、どの篇もそつなくまとめつつ、イントロとコーダを伯母の寝物語で閉じるという粋な構成で、流石のストーリーテラーぶりを発揮。

    いずれ劣らぬ佳作揃いで順番を付けるのは難しいのだが、ストーリーで選ぶなら、結末をあえて提示しない『客人』か、コミカルなタイトルで聖職の継承を描く『昔の男』。恐しさで選ぶならドッペルゲンガーの恐怖を描いた『虫篝』。

  • 面白かった!でも怖い話がたくさんだったな。

  • この作者の作品を初めて読みました。
    ミステリばかり読んでる私には抵抗があったことには間違いありません。
    が、いわゆる「怖い話」は私を魅了し、次へ次へと誘ってくれました。
    日常にある「怖い話」とは違い、久々に読んだ、新しい怪談噺は楽しかったです。

  • 浅田次郎が子供のころに実際に親戚から聞いた話がもとになっているもの2編、その他体験談から発展させたもの5編。

    浅田次郎は神道系の家系に生まれていたとは知らなかった。
    実際に叔母や母親から聞いた話をアレンジした「赤い絆」、「お狐様の話」は実話だと思うと恐ろしい。
    「赤い絆」は霊的なものはたいして出てこないけれど、おどろおどろしさは十分。

    「客人(まろうど)」は相手が人間なのか幽霊なのかが判断出来ない終わり方で怖い。

    戦争ものが2編あって、用語が難しかった。

    最近読んでいる軽いホラーと比べるとやっぱり文章がうまいなあ…と思い知らされた。

  • 言葉で機微を捉える作家という職業の存在を改めて見せつけられた。自分でも気づかない自分の人生を、たったの一行、一言で解説された気がする。

  • 心霊的な要素を含んだ短編集。どれも味わい深くて良い。ゾクッとする話が多いけど、「昔の男」だけはユーモラス。浅田さんの小説は怖さの中に切なさがある。この中で特に好きなのは「遠別離」。自分が死んだことを理解していない戦時中の兵士の霊と妻との時空と、この世あの世を超えての再会。切なくて泣けます。

  • 嫁ぎ先に子供を奪われた伯母のその言葉は、骨の軋みが聞こえるくらい切実だった

  • 怪談というものでもなく、少し不思議な話を集めた短編集でした。
    あまり面白いものはありませんでしたが、あえて言うなら、一編目の赤い絆がありがちな話しでまとまりが良かったと思いました。
    少し残念な読了感でした。

  • 2015.08.04
    奥が深い短編集。本当に面白い!

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著者プロフィール

浅田 次郎(あさだ じろう)
1951年、東京都出身。
1995年『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞、1997年『鉄道員』で直木三十五賞、2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞、2006年『お腹召しませ』で中央公論文芸賞と司馬遼太郎賞、2008年『中原の虹』で吉川英治文学賞を、2010年『終わらざる夏』で毎日出版文化賞、2016年『帰郷』で第43回大佛次郎賞それぞれ受賞。2015年には紫綬褒章も授与されている。
2018年現在、日本ペンクラブ会長、直木賞、柴田錬三郎賞、山本周五郎賞の選考委員を務める。2018年12月15日、『輪違屋糸里』が藤野涼子、溝端淳平、松井玲奈らの出演で映画化。

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