- Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575514704
作品紹介・あらすじ
俺は松井省吾。高校3年の受験生だ。夜のススキノで働く素敵な恋人もいるし、客引きのアキラさんなど友人も増え、最近ようやくススキノが"自分の街"になってきたところだ。-夏休みに入ったばかりのある日、クラスメイトの勝呂麗奈が覚醒剤使用で警察に捕まった。暴力団の組長である男と一緒だったらしい。なんとか助けだそうと騒ぐクラスのお節介女子たちの活動に、俺はむりやり巻き込まれ…。青春ユーモア・ハードボイルドの傑作、待望の新装版。
感想・レビュー・書評
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世の中にはいろんな人がいますね。便利屋は見てくれは悪いけど、清濁併せ呑む大人の格好よさがありますね。
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ススキノ探偵シリーズのスピンオフ的作品。
「駆けてきた少女」の結末部分のドタバタを
松井省吾という高校生の視点で補完した内容です。
ススキノ探偵シリーズありきの作品で、
「駆けてきた少女」を読んでないと、わからない内容だと思います。 -
他の作品のスピンオフ的な話だったらしいけどその話を読んでないからわかりづらかったのかなぁ。
テンポはいいんだけど結局なんだったのかよくわからない感じだつた。
主人公も高校生らしくなくて探偵はバーにいるの主人公の若かりし日の物語らしいけど敢えて高校生にしなくてもよかったんじゃないかと思った。 -
なかなかクソ野郎だなーとおもっていた主人公を、最後にヒロインがメタメタに斬り捨てるのが、痛快だった。
あからさまでなく、行間に潜ませるように、この若者は堕落しつつある!ということを悟らせる(そして悟っているのは俺だけだぜ!と思わせる)筆者のウデ、やはり冷徹な人間観察の賜物だろう。
「俺」や高田を第三者的な視点から眺めることができるのも、新鮮でよい。
独白を聞いているとそれなりに筋の通ったおじさんたちなのだが、高校生から見ると、ほんとに胡散臭いだけの酒飲みオヤジであることだなあ。 -
『探偵はバーにいる』の主人公、松井の高校生時代の話。
シリーズお馴染みの登場人物、北日の記者や、ちょい役ではあるが高田やバーケラーオハタのマスターなどなど、読者には嬉しい顔ぶれが勢揃い。
珍しくと言っては何だが、主人公の心理描写というか、内省する場面がとてもキレているように感じた本作。
確かに、高校生の頃ってこんな風に世の中を社に構えてたなと懐古させられた。
世の中を広いよな、と。
シリーズものなのに、ダレないのが良いね。
若かりし松井省吾は中々の見ものでした。 -
わかりずらい
とくに五人くらいが同時に出てくる場面になると誰が話しているのかわからない
話自体ももっと面白くなりそうなんだけど
あとすすきのってそんなに危なくないと思う -
北海道を舞台にして 高校3年生の 省吾君の物語。
独特の文体と省吾君の語り。
ふーむ。
こんな風に描く方法もあったのか
とおもうが 高校3年生という感じじゃないところが
微妙に変で・・・・
それを取り巻く大人たちが それなりに 変な人ばかりで。
いまどきの高校生は こんなふうなのだろうか?
心の中の成熟度が 高いなぁ。 -
ススキノ探偵シリーズ、駆けてきた少女のスピンオフ作品。
もう一冊で完成となるような作りなのか、残りの『熾火』を読んで全体が見えるのか? なんだか新しい形。
この主人公のその後が気になる終わり方で、相変わらず人物像が魅力的。 -
「駈けてきた少女」のスピンオフ作品。
どういう風に繋がるのか、
とても分かりやすい形になっている。
ただ、やはりこの作品も尻切れで、今ひとつ。
織火を読めば、この感じがなくなるか、期待。 -
なるほど、「駆けてきた少女」とはそのようにつながっていくのね。
うまいなぁ、というか
すごいなぁ、考えているとこんがらがりそうだけど、
読んでいくと整理されてく感じ。
高校生の男の子からは、
「俺」がへんな中年として見えているようで
高田とのコンビは限りなく不気味。
そうかぁ、そう見えるかぁ。
最後はちょっと、説明で終わりなんだ。。。って感じだったけど。
ハーフボイルドだからか。
あくまでも、傍観者でお子様、松井くんが主役だものね。
それでは、三冊目、
畝原さんはどんなふうに登場かな。
嫌なガキの松井くんに
麻亜が「がんばっていい男にならなきゃね」と言うとこいいなぁ。
全然違うんだけど、ちょっと山田詠美の「僕は勉強ができない」の
秀美クンを思い出した。