- Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575515121
感想・レビュー・書評
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気のおもむくまま、流れに身を任せて生きる主人公の男、客観的は自堕落という形容がピッタリだが、おそらく当の本人は自由気ままに生きることの魅力に取り憑かれているようだ。そして女性にもモテる。思い切って人生で積み上げた何もかも放り出してしまいたい、そんな衝動をくすぐる小説。
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どうしようもない感が少しシンドイ。
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金も無く、職も無く、職探しはすれども諦めの漂う物腰。なんともうだつのあがらない主人公ではあるが、これがモテる。
村上春樹のテンプレのような主人公ではあるが、自身の立場に明確に苦悩している。さらに病の要素も介入して心身共に追い込まれるなか、彼を取り巻く女性陣がいかに彼に関わっていくか。
ラストの彼の選択は現実感のある潔さ。表紙の深みのある青空のような読後感。 -
読んでて鬱になる。
完全無欠のハッピーエンドもあまり好きではないけど、この物語は終始救いがない。
多分変わらず幸せではないだろう未来も透けて見えるラスト。 -
実際にありそうな転落の過程をリアルに見せられる事に、最初は読み続けられないと思ったが、読んでいくうちに、この状況でもそれでも複数の女にハマる主人公に対してなんとも言えない切なさを感じで気になって結局読破してしまった。
人生後半戦ネガティブスパイラルにはまっていったときに、それでも幸せを見いだせるものなのだろうか?
男って人生ボロボロになって、最後に本当にどうにもならなったときに、それでも生き続けるためのエネルギーって…最後はぐっときました。
この話、女性視点で見ると、この主人公に対する想いがきっとまた違うんだろうなぁ
冨士本由紀の作品





