夜行観覧車 (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社 (2013年1月4日発売)
3.31
  • (196)
  • (821)
  • (1250)
  • (293)
  • (54)
本棚登録 : 8331
レビュー : 765
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575515527

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 大好きな作家・湊かなえさんの作品。いやー、やっぱりめちゃくちゃおもしろいな~!

    ただ、ぼくは湊かなえさんのリアルな女性像とか身近な家庭像の設定とか大好きなんだけど、人によっては好き嫌い分かれそうな作品だなとは感じる。あまりにもリアルすぎるから、もし自分が登場人物たちと同じ立場だったら~って考えちゃう共感力高めの人には向いていないかも。
    他人の家庭のアレコレについて、客観的な視点でおもしろがれる人におすすめしたい作品です(笑)

  • 結末がどうであれすごく読みやすかった。
    彩花がムカついてムカついて仕方がなかった。ラスト、父親がいい奴になるが、彩花があんなんになったのは父親も原因だろう。逃げてしまっていい事してる隣の家で彩花が死んでたらどうなっていたんだろうか。

    死んでしまった父親の方は不憫だ。

    しかし、デキのいい親や兄を持つと苦労するし、
    デキの悪すぎる娘を持つと親は苦労する。

  • 「告白」の救いようがない最後が苦手で、湊さんの作品から遠ざかっていたが、これははまってしまった。

    色々な視点から見ると、幸せそうな家庭が問題を抱えていたり、不幸せそうに見えても満足していたりする。

    とにかく、自分次第だなと思う。

    この話は少々大げさに書かれているかもしれないが、えっ?そんな些細な事で?という事が理由で、おかしくなっていく人が、多いのではないだろうか?

    あまり、こだわりを持ちすぎるのは、不幸のはじまりかもしれない…。

  • この本を母から借りた時、
    「人の心って分からないなあって。
     自分がこう思ってしたことでも
     全然違って解釈されたりするんだな。」
    との感想。
    読むにつれ私も同じことを思った。

    感心するのは心理描写の精緻さ。
    登場人物は「ひばりヶ丘」の住人ではあるものの、皆様々に違う人々。
    その一人一人の心、思考をこんなにも事細かに書けるものか、
    と驚嘆した。
    物語を書いているのは湊かなえという人ひとりなのに。
    傍から見たら意味不明の言動、「どんな神経してるんだ?」って人物も、心理描写によってなんだか納得できてしまう。
    共感こそしなくても。

    結局のところ他人の気持ちは分からない。
    この人のことはよく知っている、と思っても
    自分の解釈の結果だ。

    所詮人の心は分からない。それは悲観論では決してない。
    「わたしが見たその人」と「その人自身」は比較できない別次元のものであり、
    他人の全てを分かろうなんて根本から無理な話なのだ。

    だからこそ「この人がわからない」というのは「その人を愛さない」理由には決してなり得ない。
    「家族である」、「近くにいる」・・・
    人を大切にする動機はそういった単純な事実だけで良いのだと思う。

  • 一日で読んでしまった。今回はそれほど後味が悪い作品ではなかったかな。それにしても遠藤家はなかなか厳しい。家族でもきちんと伝えるのは大切だ。

  • 面白かったです。大どんでん返しがあるとかではないですが、やっぱり湊かなえさんの作品と言う印象。

    遠藤彩花の中学受験に対する失敗への嫉妬心、その母親の真弓の家に対する愛情を超えた執着心であったりとひとりひとりの人物像が良く描けています。しかも、より人間臭い部分が浮き上がっています。

    街が人を変えてしまうのか、人が街を変えるのか凄く気になる部分ではありますが、それでも、人は辛くても、与えられた環境で生きていくしかないのですよね。

  • 一気読み。

  • 一気に読んでしまった。相変わらず、リアルな人間心理。明確なな殺人動機などそもそも希なのではと。ありふれた日常の中に含まれて複雑に絡み合っているが、一言で説明したいがために、あえて明確な動機をでっちあげているのかも…!そう考えると、日常の隣に事件はあるのだなと。間違い一つじゃないのだなと。

  • 湊さんの作品は、現実にありそうだから引き込まれるのか。休憩もそこそこに読み進んで行ってしまいました。この作品の親の期待を精一杯に背負ってきた子供が、家族とともに壊れていく様は、どこの家族に起こってもおかしくはない。子供のためなのか、それとも親のエゴなのか。核家族化や近所付き合いの薄い昨今、怒ってくれる人がめっきり減ったような気がする。小島さんのような人は必要悪なのかな。考えさせられることが本当に多い。「告白」では突き放されたような終わり方(結構好きです)でしたが、今回は啓介と友達の行いに涙が溢れました。

  • 登場人物たちの気持ちはそれぞれに共感する部分がある。人間を表現するのが本当に上手だな。お父さん可哀想だけど、、ドラマも良かった記憶。

著者プロフィール

湊かなえ(みなと かなえ)
1973年、広島県生まれ。武庫川女子大学家政学部卒。
2005年に第2回BS-i新人脚本賞で佳作入選。2007年には第35回創作ラジオドラマ大賞受賞、「聖職者」で第29回小説推理新人賞を受賞し小説家デビュー。読んだ後に嫌な気分になるミステリー「イヤミス」の優れた書き手として著名。
「聖職者」から続く連作集『告白』は、2008年、「週刊文春ミステリーベスト10」で第1位、「このミステリーがすごい!」では第4位に選ばれ、2009年、第6回本屋大賞を受賞。デビュー作でのノミネート・受賞は、共に史上初。2012年「望郷、海の星」で第65回日本推理作家協会賞(短編部門)、2016年『ユートピア』で第29回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。ほか、直木賞で度々候補になっており、2018年『未来』で第159回直木賞に3度目のノミネート。同年『贖罪』でエドガー賞候補となった。
映画化・ドラマ化された作品多数。特に映画では、2010年『告白』、2014年『白ゆき姫殺人事件』、2016年『少女』、2017年『望郷』と話題作が多い。

夜行観覧車 (双葉文庫)のその他の作品

夜行観覧車 単行本 夜行観覧車 湊かなえ

湊かなえの作品

ツイートする