家族 (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 61
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575515855

作品紹介・あらすじ

ホームレスの男が盗み目的で住宅に侵入し、認知症の老女を殺害したとして逮捕された。男はこの事実を認め、裁判員制度での裁判がはじまった。裁判員のひとり谷口みな子は、自身の経験から、この事件を老女の息子の依頼による殺人ではないかと疑っていた…。大いなる家族愛を描く、感動の法廷ミステリー。テレビドラマ化作品、待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • どんどん高齢化社会になっていく日本、年配者に「自分の存在が家族に迷惑をかけるのでは?」なんて思わせない取り組みがますます必要になるのでしょうね。介護も家族だけで担っていてはストレスが溜まる事でしょう。自分が高齢になった時を想像しても、家族に負担をかけていると感じたらどうしようもなくせつなくなると思います。

    認知症の女性が死を選んだのも、ホームレスの男性があえて自分の罪を重くするような事を言ったのも、どちらも家族のため。考えさせられる話でした。

  • 裁判員裁判とその裁判で明らかになる家族の問題、そして家族愛を描いた物語。

    裁判員制度の裁判の進め方がとてもよく理解できます。
    その課題や選ばれた裁判員の苦悩が伝わります。

    ストーリとしては、ホームレスが盗み目的で住宅に侵入し、認知症の老女を殺害し逮捕されます。
    裁判員制度でその裁判が始まり、その裁判の中で、裁判員によって明かされる真実といったところです。
    ホームレスが起訴事実を認めている中、本当にホームレスが殺したのか?その動機は?

    検察でもなく、弁護士でもなく、裁判員の質問から明かされる真実が秀逸。

    その真実は家族を思う気持ちでした。
    しかし、話がある意味きれいすぎる(笑)
    さらに、途中からその真実に想像が付いてしまいます。
    でも、本作は謎解きが目的ではなく、その家族愛を描くところ。
    そして、それが明らかになりながらも裁判員が下した判決とそのコメントがまた深い。

    認知症の介護問題、裁判員制度、とても身近な話題が故にとても考えさせられるテーマだと思います。

    お勧め

    こちはら帯には
    「父からの手紙」の著者が放つ感動作
    強盗殺人事件の裏側に隠された気高く不滅の愛情!
    不朽の愛を描く感動作!
    と書かれていて、期待を裏切られるほどではありませんでした!
    それぐらいの帯の記述にしてほしい(笑)

  • テレビドラマ化とあり、読み終わって納得。上手く出来すぎたお話で、ドラマで見るにもってこい。本で読むには軽すぎる。感動…あんまりしなかったかな。ちょっと裁判員も脚本化された感じでイマイチ。まあ、こんなもんかな。

  • 裁判員制度が始まった当初の作品。裁判員制度と高齢化社会における介護に問題を投げかける法廷ミステリ。一気読みしたが重い。

  • 2018.09.18.読了
    うーーーーん。茶番だなー。
    こんな裁判ホントにあるの?
    あるなら、問題でしょう。つまらなかった

    ただ、安楽死問題については政府も早く着手すべきだと思う。どうしてこんなに大事なことをほったらかしているんだろう。
    高齢化、少子化、重税、社会保障、それらと並んで考えなければいけないのはやはり安楽死だと思う。
    臭いものに蓋するのはもうやめよう

  • 130809

  • 家族の物語。そして、裁判員制度の物語。
    ホームレスの男が盗み目的で住宅に侵入し、認知症の老女を殺害した。最初は、裁判員の一人の女性の思い込みで嫌な感じに物語が進んでいるなと思っていたが、その女性の真実を知りたいという思いから裁判は思いもよらない方向へ。家族を思う気持ちと自分の幸せが一致することは難しいのだろうか?

  • 裁判員に選ばれた人たちの葛藤や、裁判員制度についても書かれていて、興味深く読みました。実際にみな子のような言動を取る人は、まず居ないのでしょうが。でも、一般市民であるみな子が、裁判員として真実に迫っていく様子はとても面白かったです。

    そして、主題とも言える介護問題。
    自分も数年後には当事者かもしれない・・・
    みな子の現状を見ていると、暗澹とします。高齢者はお金がないと生きにくい現状。そんな中で家族としてどう
    暮らしていくのか。自分が介護される側ならどうか。考えさせられます。

    重いテーマですが、とても読みやすくて一気読みでした。

  • 法廷ミステリーと家族愛を描いた作品。小杉健治らしい二転三転のストーリー展開と行間から滲み出る人間愛が素晴らしい。

    ホームレスによる認知症の老女の殺害事件。裁判員制度により、裁判が始まるのだが…

    法廷では、殺害された老女と犯人のホームレスのそれぞれの家族の物語が少しづつ明らかになる。

    事件の結末は如何に。

  • とっても辛い内容なのに優しさで一杯のお話だったんですね。とても良かったです。

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著者プロフィール

小杉 健治(こすぎ けんじ)
1947年、東京生まれ。東京都立葛飾野高等学校、コンピュータ専門学校卒業を経て、プログラマーとして18年間勤務。1983年「原島弁護士の処置」でオール讀物推理小説新人賞、1987年『絆』で日本推理作家協会賞、1990年『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞。
社会派推理小説や、時代小説で活躍。著書に矢尋・知坂刑事シリーズ、「風烈廻り与力・青柳剣一郎」シリーズ、「三人佐平次捕物帳」シリーズ、「栄次郎江戸暦」シリーズ他、『父からの手紙』『残り火』『曳かれ者』などがある。
1993~1994年、日本推理作家協会賞短編および連作短編集部門の選考委員を務めていた。

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