ユリゴコロ (双葉文庫)

  • 双葉社
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レビュー : 329
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575516425

感想・レビュー・書評

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  • ある一家で見つかった「ユリゴコロ」と題された4冊のノート。それは殺人に取り憑かれた人間の生々しい告白文だった。この一家の過去にいったい何があったのか…。絶望的な暗黒の世界から一転、深い愛へとたどり着くラストまで、ページを繰る手が止まらない衝撃の恋愛ミステリー!各誌ミステリーランキングの上位に輝き、第14回大藪春彦賞を受賞した超話題作!

  • 初読みの作家さん。
    結果的にあまり好きではない結末だったけれど、展開にそそられ一気読みしました。

    サイコ的な欲求と、深い母性。
    これは共存するのか、欲求が母性に勝ってしまわないのか、理解できないまま終わってしまった。。もしかしたら、本人も理解なんてできないのかもしれない。

  • 面白かったです。先が気になってどんどん読み進めました。個人的には前半のサイコホラーな感じが好みでしたが後半に行くにつれ薄れ、あたたかい話になっていきます。だがしかし!納得いかないのは「良い話」となってること。犠牲者がいるのに「良い話」で終わらせようとするのはどうかと思います。殺人者はどんな形であっても報いを受けなければならない。意味なく殺された被害者が報われません。またタイトルのユリゴコロも安直なタイトルだな、と辛口ですが個人的には思いました。

  • 2017.8.30 読了
    最初はサイコホラー。
    親かもしれないが誰が書いたかわからない、サイコパスの独白から始まる。ここのリズムが良くて、先が気になり、どんどん読むスピードが早まります。
    そして気がついた時には、恋愛物になり、親子愛に感動するのです。
    サイコパスにも人間的な愛情はあるのか?という疑問がどうにも消化できないので素直に感動できなかったけれども、面白い作品でした。
    映画化されるそうで、あの人を吉高ちゃんが演じるんですよね。難しそうですねー。表面的に脚本通りに演じても説得力がなさそう。吉高ちゃん頑張れ〜

  • 最後、感動風に終わってるけど納得いかない。
    あれだけの事しておいて、なんじゃそりゃ。
    結果的に好きじゃないけど、ものすごく引き込まれて一気に読んだ。

  • 新しい著者開拓したいな、と思って調べた「イヤミスの女王」という単語。

    検索結果で表示されたのは、湊かなえ, 真梨幸子, 沼田まほかる。

    「沼田まほかる?」

    失礼ながらこの時まで名前を知らなかった。
    彼女の作品の中でも、好評価の本作を手に取ることに。

    分類は“ミステリー”になるらしいけど、予想を良い意味で裏切られた。

    前半は確かに、それこそ真梨幸子の「フジコ」に近いある種の、衝動的な殺人者の描写が中心で、途中読み進めるのが辛くなる程で、この人はそっち系か…と思っていた。

    でも後半になるにつれ、いつの間にか愛情物語に変貌していた。

    少し強引ではあるけど、ミステリー要素にもしっかりとケリをつけてくれていて、こんなにも人が死んでいるのに、こんなにも辛くて苦しい思いをした人が沢山登場しているのに、読了後のすっとすること!

  • すごい。こんなに前半と後半で感じの変わる小説もそうそうないのでは。
    読メ仲間さんが立て続けに読んでいたので、つられてポチッと。なんとなくグロ系な方かなと思い、ちょっと避けていた作家さん。ということで初読み作家さんです。
    恐い系からと思ったら全然、最後は愛ですよ。家族愛全開の終盤。表現とか行動とかが普通ではないけど、でも家族愛故の表現であり行動であり。じぶんのためとかわがままではないのですよ。なんだかやられた感。洋平の言葉、「家族の愛の歴史、憎しみはどこにもない」まさにその通り。印象深い読書になりました。恐ろしい子、まほかる。

    ユリゴコロ。はじめのお医者さんの話のシーンで「はーん、拠り所のことか。これを解明していく結末か」などと浅はかにも予想していたら、そんなことは早々に本人により解明。拠り所とわかってもユリゴコロはユリゴコロと。
    前半は、気持ち悪いというか嫌な気分になりながらでした。殺人者の日記みたいなものですからねえ。でも、当人に罪の意識がないというか、淡々と記されているため、「もうダメ」とかそんな感じではないです。でも、そこから「アナタ」に出会ってからの文章が変わるんですよ。このガラっと変わった表現が、すごく伝わってきて。人って変われるんだなあ、というか。作中では4冊のノートを読むことで、主人公が殺人鬼の回想をしていくスタイルですが、そのノートの3冊目からは、読みながらチョイチョイ涙ぐみ。ノートの3冊目、4冊目を読むためにこれまでがあったんだ。
    そしていつしか殺人者の独白から、父親が語る後日談。そして現在の亮介と千絵の話に。この父親すなわち「アナタ」も数奇な運命というか稀有な人柄というか。まさか美紗子が生きていたとは。いや、細谷さんの描写でもしかしたら、なんて思っていたら最後はそのまんまでしたね。
    でも、ノートのわたしと細谷さんは全然別人ですねえ。妹の英美子があまり救われなかったかなあ・・・

    沼田まほかるさん、気になる作家さんになってしまった。いつか他の作品も読んでみよう。

  • イヤミス系。グロ注意。

  • 過去の手記が謎もしくは解決を示すパターンは、ミステリにはわりとある。本作の特徴は、鍵となる犯人のノート4冊を、1冊ずつとぎれとぎれにしか読ませてくれないこと。読者は主人公と一緒に「えー、ここで続きかよー」と頭をかきむしることになる。このもどかしさ自体がオリジナリティ高め。静かな殺人鬼に生まれついたのは父なのか。それとも今は亡き母なのか。失踪した恋人との関連は。。乙一みたいなダークな殺人願望づくしは、謎づくりの条件とわりきって楽しもう。私の中のユリゴコロ、誰もが持ってるユリゴコロ。クレッチマーが言うところの、いわゆる分裂気質の僕にはよくわかる。後半は、やや陳腐なB級ヤクザ的エピソードを挟みつつも、颯爽としたエンディングまで一気読みさせるパワーのある力作。ミステリ常連でなくとも、4冊目ノートを読む前(200ページ時点/全320頁)に、真相はわかってしまうだろう。でも巻末の見事な解説文の通りで、本作はいつのまにかサスペンスから愛の物語に変わる。『勘のいい読者なら、途中で隠された事実に気づくはずだ。それでもページをめくる手を止まらせないのは、物語のゴールにあるのが真相解明ではなく、それを知った後の人間たちの姿、行動にあるから。』たしかにミステリというよりアドベンチャーな魅力がある。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    ある一家で見つかった「ユリゴコロ」と題された4冊のノート。それは殺人に取り憑かれた人間の生々しい告白文だった。この一家の過去にいったい何があったのか―。絶望的な暗黒の世界から一転、深い愛へと辿り着くラストまで、ページを繰る手が止まらない衝撃の恋愛ミステリー

    内容に触れるとどうあってもネタバレになってしまうのにも関わらず、トリックや叙述なわけでは無くひたすら人間ドラマ。殺人鬼の独白のようなノートが父親の押入れから出てくるなんてその時点で想像もつかない展開で、誰が書いたのかという謎だけで十分ボリュームのあるサスペンスになりますが、この本のテーマは愛なのであります。
    過去の酸鼻な殺人の数々は許されない事、どんな事をしても償えない罪なのに、それでも断ち切れない愛という厄介な感情。殺人の独白でありながらノートに漂う愛、次第に主人公の世界が色を変え歪んで行ってしまうのが良く書かれています。
    そして陰鬱で血の色の曇天のような物語から、紙の色変わったんじゃないかと思う位に、切ない愛の色に塗り替えられる後半の怒涛の展開。色々な人道的矛盾点は感じつつも心揺さぶられる事を止める事は出来ませんでした。
    二転三転しながら話の展開がごちゃごちゃしないのが一番凄いと思いました。普通だと途中で話を見失いそうな気がします。

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