流れ星と遊んだころ (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 288
感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575516487

感想・レビュー・書評

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  • 一人称と三人称の不自然な入れ替わり。
    絶対になにかあるぞ、と思いながら読んでいるうちに引き込まれた。

    嘘、演技、計画が入り交じりながら
    物語の形が変化していく。

    二人の男に愛されながらも振り回され、
    愛と憎しみを同居させた優しい女性、
    鈴子の存在がキラリと光る。

  • 過去に戻ったり、進んだりと自分には合わなかった

  • なかなか読み進まなかったものの中盤から一気に。
    1人称であったり3人称であったり、どんでん返しと言う帯だったので気を付けて読んだのだけど予測できず。
    が、個人的に叙述トリックは好みでないので☆3つ。
    最後はちょっと切なかった。

  • 「流れ星と遊んだころ」連城三紀彦著
    この作家って常にものを斜めから見ているんじゃないかと思うほど、次々とえっ!っと思わせるストーリーを展開してくれる。そして、文章が格好いいというかうまい。サラッと流れるような文章で気持ちが良い。具体的にどこがと聞かれてもなんとなく、って言う感じだけど惹かれる。

    登場人物に「鈴子」という女性がでてくるが、「れいこ」って読む。これを「すずこ」なんて読んでしまうとなんとなく昭和のイメージが出てこの小説のイメージが変わってしまう。レイコっていう響きがいいよなあ、って本筋と関係ないところで感心してしまった。

    肝心の内容だが、最後まで二転三転する展開に参ってしまった。ある程度予想はできるが、なんでっていう意外性が心地よい。ちょっともの悲しいエンディングも心に残ってしまう。

    作者は2013年に胃がんで65歳で亡くなったそうだが、非常に残念。私自身まだ2冊目なんでまだまだ楽しみが残っている。

  • 絶対何か仕込んでる、と疑ってかかるのにやはり騙される。少しも違和感なく、騙されたことが嬉しくなる。気持ちよく驚ける作品をたくさん残してくださった、連城氏の長編です。
    芸能界とはまた、氏にしては珍しい世界です。大物芸能人のマネージャーと、訳ありの男女。三人が揃うまでの流れが、話が進むにつれて何度も違った意味を持ってきます。この時点で誰が何を知っていたのか。何を計画していたのか。ただ将来を計算するだけじゃなくて、お互いへの説明のしようのない情が絡み合ってきて振り回されそうになります。仲間ではあるけど信頼関係はない、ギリギリの三角関係。大人の青春小説とも言えるかもしれません。
    それでも、この作品はミステリだと思っています。でなければこんなに練り込まれ、研ぎ澄まされたような表現をする必要はないんですから。提示された事実に何度も息をのみ、時に頭の中が真っ白になり、そりゃこんな作品を大量生産なんかできなかったでしょう。残された物語を、何度も何度も読み返していきたいと想います。

  •  日々奴隷のような扱いを受けていた芸能マネージャー北上梁一は、ある夜の一組の男女との出会いで人生を見つめなおす。 自身の手で芸能界のスターを作り出す・・・、イメージとコネが物言う芸能界を掻い潜りつつ梁一は一世一代の勝負に挑む。 嘘、偽り、駆け引き、どんでん返し、技巧に技巧を重ねた連城三紀彦氏の長編。

     技巧派ミステリと銘打ってるだけあって想像以上に複雑なつくりになってますね。 正直、嘘や奸計、トリックのためのぼかした表現が多すぎて非常にくどく読みにくいです。 芸能界のスターダムを目指す話なわけですが、私自身はあんまり俳優や映画スターに憧憬が無いのであんまり感情移入出来なかったですね。

  • 連城三紀彦の長篇ミステリ作品『流れ星と遊んだころ』を読みました。
    『女王〈上〉〈下〉』、『連城三紀彦レジェンド傑作ミステリー集』に続き、連城三紀彦の作品です。

    -----story-------------
    傲岸不遜な大スター「花ジン」こと花村陣四郎のパワハラに苦しむマネージャーの北上梁一は、ある夜、一組の男女と出会う。
    秋場という男の放つ危険な魅力に惚れこんだ梁一は、彼をスターにすることを決意。
    その恋人である鈴子も巻きこみ、花ジンから大作映画の主役を奪い取ろうと画策する。
    芸能界の裏側を?い潜りながら着実に階段を上る三人だが、やがてそれぞれの思惑と愛憎が絡みあい、事態は思わぬ展開をみせる――。

    虚々実々の駆け引きと二重三重の嘘、二転三転のどんでん返しが、めくるめく騙しの迷宮に読者を誘う技巧派ミステリの傑作。
    「このミステリーがすごい! 2004年版」第9位。
    「おすすめ文庫王国2015」第1位。
    -----------------------

    講談社発行の月刊小説誌『小説現代』の1997年(平成9年)6月号から1998年(平成10年)6月号に連載され、2003年(平成15年)に刊行された作品です。

    大物俳優、花村陣四郎(花ジン)に隷属させられている芸能マネージャーの北上梁一は、ある夜、酒場でナイフの目を持つ男と出会う… 「この男をスターにしてみせる」 風変わりな男が持つスターの素質に惚れ込んだ北上は花ジンを追い落とし男をスターにするべく、欲望渦巻く映画界で大勝負にでるが、、、

    男たちの最後の夢を賭けたドラマがいま始まる… 「このミス」ランクインの超絶技巧トリック初文庫化。

    一人称と三人称が混在した独特の語り口による世界観、二転三転四転… するストーリー展開、、、

    好きな人には堪らないし、技巧が感じられる部分なんでしょうが… ちょっとわかり辛いし、読み辛い作品だったので、感情移入できず消化不良ですねー 期待し過ぎたせいか、物足りなさを強く感じましたね。

    連城三紀彦の作品は、短篇の方が切れ味があって好みだな… 次は短篇集を読もうと思います。

  • つまらない。

  • 一人称と三人称が入り混じる文体で、何か仕掛けがあることは簡単に分かるが、予測できなかった。
    文章も全体的に重々しい感じで、雰囲気はなかなかよい。
    残念なのは、その文体のクセが読みにくいことと、爽快感があまりないこと。

  • 伏線回収?どんでん返し?
    いやいやそれ以前にストーリーが微妙。

    伊坂幸太郎の「アヒルと鴨のコインロッカー」をお勧めします。

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著者プロフィール

連城三紀彦
一九四八年愛知県生まれ。早稲田大学卒業。七八年に『変調二人羽織』で「幻影城」新人賞に入選しデビュー。八一年『戻り川心中』で日本推理作家協会賞、八四年『宵待草夜情』で吉川英治文学新人賞、同年『恋文』で直木賞を受賞。九六年には『隠れ菊』で柴田錬三郎賞を受賞。二〇一三年十月死去。一四年、日本ミステリー文学大賞特別賞を受賞。

「2022年 『黒真珠 恋愛推理レアコレクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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