- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575516586
感想・レビュー・書評
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警察小説、読み切り4編アンソロジー。
警視庁捜査三課という華のある捜査一課に比べると地味な存在だか、魅力的コンビを登場さて読ませる今野敏。
浅草署の留置係員の初老巡査部長でラストにはこう来るか!と読ませる誉田哲也。
警視庁通訳センターの通訳捜査官と保安課の二人は独身寮時代は相部屋、現在は官舎の隣同士の縁。二人が合わさるとキレキレの活躍をするというお話の福田和代。
残忍でショッキングな傷害事件で始まる、近未来的設定の貫井徳郎。
何れもちょっと眺めの短編なので読見応えありのアンソロジー。
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警察小説の短編集4作。
はじめて読む方もいたけどどのお話も面白い!
今野敏、誉田哲也は裏切りませんな。 -
それぞれ趣向を凝らした、警察小説アンソロジー4編。
今野敏「常習犯」は、小説ではあまりなじみのない捜査三課盗犯捜査の刑事が主人公。
誉田哲也「三十九番」では、留置担当官が主役。
福田和代「シザーズ」は、通訳捜査官という役職が登場。
貫井哲郎「見ざる、書かざる、言わざる」では、死刑制度に言及する。
長編の醍醐味はないが、いろいろな役職の発見と、各作者の作風を楽しめる。 -
警察小説4篇。警察小説といっても色々なんだな。あまりにグロテスクな描写は苦手だ。お仕事小説が好きな自分は組織の内情がわかるような内容がいい。警察といっても仕事は色々なんだな。その内部事情を知るにはもっともっと読まないと。
4篇の中では今野敏『常習犯』が良かった。 -
四人の語り部による警察小説。
捜査三課、留置係、保安課と通訳捜査官、強行犯係。
あまり馴染みのない仕事もあるだろうか。
捜査三課は窃盗犯を扱う。プロ対プロ。
職人気質の警察官が多い部署だが、本作では、よれた(イメージで、本人はちゃんとしているつもり、らしい)服を着た警部補と、32歳という中堅どころの女性警察官がコンビを組んでいる。
女性警察官は武田秋穂、警部補は萩尾秀一。
長編も出ており、ドラマ化もされているらしい。
タイトル通り、常習犯と対峙するのだが、果たして「牛丼の松」は人を殺したのか?
謎解きもしながら、プロ意識、職人という言葉に想いを馳せたい。
胸糞悪いのは『三十九番』。
留置係というあまり面白くなさそうな(真摯に仕事をしている警察官には申し訳ないが、あくまで物語として、だ)仕事からどう話が進むのか。
あえて刑務官にしなかったのは、出たり入ったり、というところに物語を動かす鍵があったようだ。
とにかく後味が悪い。
『見ざる、書かざる、言わざる ハーシュソサエティ』は少し変わったタイトルだ。
冒頭から、おぞましい光景が広がる。
そのやり口や、犯人、目的はすぐにわかりそうなもの。
なんだそれだけか、と思ったら、それは違う。
ひねったタイトルとは言えないが、主題を端的に表している。 -
2勝2敗。
誉田哲也と貫井徳郎の2編が衝撃的だった。 -
3番目の話を読むのに時間がかかり、いざ4番目…と思って読んだら話が端折られすぎてあっという間に終わってしまった。
4番目の話はもっと長編にしたら面白くなりそうだった。 -
貫井徳郎さんは初読。犯人の手口がちょっとグロくて苦手な感じでした。今野さんの『常習犯』は別のアンソロジーで既に読んでました。アンソロジーは色々な作家さんの作品が読めるので好きです。
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警察小説アンソロジーだ。
人情物もあり、ぞっとするような薄気味悪い話もあり、個性がさまざまで面白い。クセの強いキャラクターが登場する印象の物語が多く感じた。 -
『常習犯』今野敏ーこんな世の中だといいのに、と願ってしまう敏ちゃん節。
『三十九番』誉田哲也ーうぁー、あるのかもー。抑圧ってこうはじけるのか。
『シザーズ』福田和代ー長編向き?城氏の家庭の事情がそうとう邪魔な気が。
『見ざる、書かざる、言わざる~ハーシュソサエティ』貫井徳郎ーふむ。設定がこうだとしたら、こう進むかもな。でも海外に弱いから、日本人。