ナンバー (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575517095

感想・レビュー・書評

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  • さすが相場英雄先生。警察小説を読みやすく、エンタメに仕上げる天才です。

  • 捜査員同士のプライドと頭脳プレーの捜査の様子が非常に面白い。バンカーの女性のしたたかさと現実に生きる強さも印象的。

  • 所轄から警視庁捜査二課第三知能犯に
    配属された西澤警部補が、関わる4つの事件。
    捜査二課のタイプではないと自覚しつつ、
    誰が引っ張ってくれたのか?
    を考えて、真藤筆頭係長が西澤の野球を
    見ていたということがわかる。
    捜査一課は殺人事件捜査の場合、現場の状況、殺害方法、凶器、被害者の人間関係などを調べ、捜査状況も変化していく。捜査二課は、ターゲットを絞っている、感づかれると証拠などを消されるので、証拠固めから理詰めで落とす。
    捜査の方法論が違っているのだ。

    保秘
    高校時代の野球部のマネージャーからの相談。
    妹が、問題なのよと言われて、その相談に乗るが、実は。
    世の中、敵か味方がよくわからないことがあるのだ。
    とにかくあと一歩のところで、留まっていたのが助かった。
    危なかったよ 西澤警部補。

    12桜
    目に見える形で成果を見せるというのは励みになるのだね。
    ゲーム感覚に近い 12個の桜。
    それにしても、尾行で失敗するとは。
    会津の昭和村の出身 大岩の畑の二瓶千恵子。
    百貨店の外商主任。で 不正流用の情報を聞き出すが、
    使い込みしていたのは?
    女の恨みは、怖いよ 西澤警部補。

    あたり
    定年で大岩が辞めてからも、西澤を釣りに誘い、
    いろいろ教える。実に、ありがたい存在。
    一人前の捜査二課の警察官になることへの愛情 愛の鞭。
    濁った川と澄み切った川では、住む魚も違う。
    濁った川では、何が釣れるかわからない。
    都庁の収賄を調べていて、車
    に興味のある男と知り合いになったが、
    結局は、2課の刑事と知って、
    西澤警部補に接近してきたのだよ。

    へそ
    半透明のピンクのリボンで包まれたものは、ガムだった。
    口が臭いのよと 信金の女の子に言われているのよ、
    西澤警部補。

    不慣れな捜査2課の仕事を、失敗に近いグレイゾーンで、
    少しづつ成長していく、無骨さがなんとも言えない。

  • 「震える牛」「ガラパゴス」と読んで
    ファンになった相場英雄さんの小説。
    短編集なのですごく読みやすかったです

    小説の舞台は警視庁捜査二課の第三知能犯捜査係
    横領や詐欺などの事件を追う部署
    通称「三知」

    知らんかった~
    こんな風に地道に作業を重ねて
    犯罪を追及していくのね~

    主人公の西澤辰巳は捜査一課から転属してきた駆け出し
    もうね、読んでたらハラハラするのよね
    「うわっ!女には気をつけろ~」
    「秘密保持~!」
    「西澤さん~大丈夫!?」
    などと心の中でつぶやきつつ読み進めました

    「三知」について知らないことも多くて
    ストーリーも面白かったのはもちろんだけど
    主人公にハラハラさせられるっていう
    なんか新しい感じの警察小説だわ

    やっぱり私、相場さんの小説って好きだわ~

  • 知能犯を扱う警視庁捜査二課を舞台に、所轄署から異動になった西澤警部補の戸惑いと奮闘を描いた連作短編集。

    シリーズ第三弾の「リバース」を先に読んじゃったので、戻ってこれw

    『へそ』がよかったけど、退職した刑事と釣りに行ったり、なんだかんだといちいち回りくどい気が・・・?
    知能犯と対峙するには、普段からこんな感じでないとダメなのかしらね~~???w

    さて、次の「トラップ」も読まないと~~!www

  • 警視庁捜査2課に配属された西澤の成長物語。上司の清野警部がイイ味出ていて好きです。

  • 知能犯を扱う警視庁捜査二課を舞台に西澤警部補の奮闘を描いた連作短編集。最初の『保秘』『十二桜』が良かった。他に『あたり』『へそ』を収録。

    最初の2作は長岡弘樹の『傍聞き』のような味わいの作品で、なかなか面白いと思ったが、後半の2作が良くなかった。連作短編集の全体を通じた雰囲気、面白さを維持するのは難しいのかも知れない。

  • あまりよく覚えていないのですが、現実的なストーリー展開、登場人物も「そんなん無理やん」というのではなく、10人並みくらいな人だったのが新鮮だった気がします。

    機会があれば別の本も読んでみようかなと思いました。

    払ってもいい金額:450円

  • 警察の二課の知能犯係って、こういう内容の仕事をしてるんだ〜って驚き、なんて過酷なんだろうと思わず唸ってしまった。主人公西澤にスポットをあててストーリーは進んでいくが、知能犯といったある種独特かつ狡猾な犯人に対していかに緻密で繊細に調査する力が必要であるかを感じ、相手を追い詰めていくシーンは思わず力が入ってしまった。ある意味この作品からは人間同士のぶつかり合いの熱さを感じてしまうのは自分だけだろうか?

  • 警察ものの連続テレビドラマを見ている感覚。
    しが、最後での裏切られ方が心地よい。
    上質。

著者プロフィール

1967年、新潟県生まれ。専門学校卒業後、時事通信社へ。経済部記者を務める。2005年『デフォルト 債務不履行』で第2回ダイヤモンド経済小説大賞を受賞しデビュー。『震える牛』がベストセラーに。『血の轍』『ガラパゴス(上・下)』『不発弾』『トップリーグ』他、映像化作品多数。主な著書に『ファンクション7』『偽金 フェイクマネー』『復讐の血』『共震』『アンダークラス』『Exit イグジット』『レッドネック』『マンモスの抜け殻』『覇王の轍』がある。

「2023年 『心眼』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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