葬式組曲 (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575517484

感想・レビュー・書評

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  • 葬式を省く“直葬”が主流となった世界で、今もなお式を執り行う北条葬儀社。
    そんな社の面々が遭遇するのは死者の遺した謎や不可解な遺族の行動。
    明らかになる真相に驚愕する一方で思わず涙ぐむような人間ドラマもある。
    中盤以降の急展開は、もはや別作品と思えるほど雰囲気が変わってしまう。
    どう決着するのか気になって、最後まで目が離せなかった。

  • 2018年3月3日読了。
    2018年57冊目。

  • 2018年3冊目。葬式のない世界設定だからこそ葬式のありがたみがより伝わってくる。⌈父の葬式⌋は流石の出来で感動がヤバかったです。最後は予想外過ぎる展開で冷や冷やしたけど、何とか着地してくれました。

  • 葬儀屋・謎解きと来たら、個人的には本多孝好『MOMENT』『WILL』『MEMORY』を思い出す。
    実際に、はじめの2作は落ち着いた雰囲気。
    ただし、3作目から一変。
    著者の『キョウカンカク』を楽しめた人には、最後まで読んでほしい一冊。

  • 法外な料金を請求する葬儀屋の対抗策として葬式税が施行され、通夜や告別式をせず火葬だけして終わらせる『直葬』が主流となった世界。
    その中で葬式は必要であるとして葬式税に対し助成金を出すS県があった。
    国内で唯一葬式が税金ナシで行えるS県にある『北条葬儀社』を舞台にした5作からなる連作短編小説。


    「父の葬式」
    仕事を手伝っていた長男でなく、ケンカ別れした次男に喪主を頼み葬式をしてほしいと遺言を残した父の真意とは?

    「祖母の葬式」
    祖母を火葬しないでくれとゴネて、火葬は必須と言われたら棺桶を自分で用意すると言い出した孫娘の真意とは?

    「息子の葬式」
    直葬を推進する政治家の息子が死に、母親が葬式をしたい一心で遺体を斎場で隠す。一体どこに隠したのか?

    「妻の葬式」
    死んだ妻の声の幻聴に悩む男が、妻の死を実感するため葬式をするが、頭痛がするほどの妻の金切り声が聞こえ・・・


    <オチ>
    「葬儀屋の葬式」
    実は北条葬儀社の社員が上記4件の故人をすべて殺していた。という謎解きと種明かし。

  • 葬式がマイナーな世界。
    でも、葬儀社やってる面々が出くわす謎。
    そして、社員達の隠れた面は。。。

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著者プロフィール

1978年生まれ。メフィスト賞を受賞し、2010年『キョウカンカク』で講談社ノベルスからデビュー。近年は『希望が死んだ夜に』(文春文庫)、『あの子の殺人計画』(文藝春秋)と本格ミステリ的なトリックを駆使し社会的なテーマに取り組む作品を繰り出し、活躍の幅を広げている。

「2021年 『Ghost ぼくの初恋が消えるまで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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