ランチのアッコちゃん (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 3466
レビュー : 417
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575517569

感想・レビュー・書評

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  • ランチのアッコちゃんなんてタイトルに、表紙のお弁当の可愛い装丁からすると、可愛いふんわりしたアッコちゃんを想像しちゃいませんか?

    こちらのアッコちゃんは、どっしりワイルド、つやつやとしたおかっぱの黒髪、173センチ45歳の上司、アッコ女史のこと(風格は某大物歌手のごとく)。
    なぜランチのアッコちゃんかというと、アッコ女史のお昼の行きつけの店での呼び名がアッコちゃんなのです。
    アッコ女史は、恋人に振られて落ち込んでいる派遣社員の三智子にお昼の交換を(かなり強引に)持ちかけ、三智子は毎日お弁当を作り、アッコ女史は毎週の行きつけを紹介する形で、一週間過ごすことになります。
    最初はアッコ女史にびびり、全く乗り気でなかった三智子だけど、アッコ女史の指示通りのお昼を過ごすうちに徐々に元気も出てきて、世界が広がり、毎日がウキウキ楽しいものになっていくのです。

    それぞれお話は40頁くらいで短い。それぞれ起承転結を設けてラストはハッピー。テンポ良くさくさく読めるのだけど、何だか出来過ぎ感もあり…(最初の派遣先である小さい出版社が破産してしまうのだけはやたらと現実味があり、世知辛い…)。
    ちょっぴりお疲れなときに読むと「よーしがんばろう!」と元気が出そう。そう、ビタミン剤のような感じの本です。

    でも私、こんな風にいけばいいけど現実はねぇ…と思ってしまったので、ちょっぴりでなく、だいぶお疲れなのかもしれない(汗)
    あぁ、アッコさんの東京ポトフのワゴン、私のところまで来てくれないかなぁ…!

  • H29.9.30 読了。

    ・アッコさんが三智子さんに提案したことを三智子さんが行うと、それまで見えなかった世界が広がっていく。「読むほどに心が弾んでくる魔法の4編。」からなるビタミン小説ですね。
    とてもテンポよく次が気になる書き方で引き込まれるように読んでしまった。アッコさんの続きも読みたい。

  • 読む前は、料理系小説かなぁと思っていたら全然違った。むしろ「外食もいいなぁ」と思わせる内容。1話目の「ランチのアッコちゃん」は、職場でパレンタインに男性社員にチョコを配るかどうかで、賛成派の派遣社員と反対派の正社員の板挟みになり、困り果てていた美智子でしたが、ランチタイムでさまざまな人と交流することによって考え方が柔らかくなってきます。
    新しい場所や知らない人と交流することで得られる知識の貴重さを感じました。

    個人的には4話目の「ゆとりのビアガーデン」にでてくる「使えない社員」だった。佐々木玲実が好き。退職したあと、ビジネス書に書いてあった!と素直に新しい事業を始めて成功していく。なにより、他人を巻き込む力とコミュニケーション能力がすごい!

  • ビタミン小説、うん、なるほど。

    作中に『かもめ食堂』と『食堂かたつむり』が出てきて、思わず吹き出してしまった。
    食べることは、生きること。
    美味しそうなご飯が出てくる小説は大好きなのだけど、アッコちゃんはそれだけではなく、ちゃんとその人の持つ力を見ている。

    仕事をする上で大切な元気。
    いつも、ないがしろにしがちだけど、笑っていることや満たされていることは仕事にも生きるんだと思う。

    そういうメッセージをきちんと受け止めて、自分も何か出来るかな、とか、今日は美味しいものが食べたいな、と思わせることが出来る物語は、魔法だ。

  • 祝・文庫化☆
    快作です!
    働く女達の憂さや迷いを晴らす楽しい展開で、元気が出ますよ~。

    第1話 ランチのアッコちゃん
    派遣社員の三智子は、雲と木社という小さな出版社に勤めている。
    4年付き合った恋人に振られた翌日、上司のアッコから意外な申し出を受ける。
    お弁当とランチを一週間交換しようというのだ。
    アッコちゃんこと黒川部長は、長身で独身の45歳。営業部唯一の女子正社員で、一人だけセレブ感を漂わせている。
    曜日ごとに行く店とランチが決まっているというアッコ部長。
    知らない世界をのぞき見ることになった三智子は?
    軽快で、現実的ではないが~ありえないほどでもない予想外な面白さ。
    だんだん元気になる三智子が嬉しい。

    第2話 夜食のアッコちゃん
    雲と木社は倒産、別な会社で働いている三智子。
    正社員と派遣社員の間に立って困っていたとき、「東京ポトフ」のワゴンをやっているアッコちゃんに再会する。
    一週間、仕事を手伝うと申し出て、問題解決のヒントを得ることに。

    第3話 夜の大捜査先生
    30歳になる野百合は合コンに精を出していた。
    3年以内には結婚したいから。
    中高一貫の出身校の名を出すと、好印象をもたれるのだが、実は在学中スカートを改造し遊びまわっている不良だった。
    当時の先生、前園が今も繁華街で生徒を追っているところに出くわし、生徒を探すことに。

    第4話 ゆとりのビアガーデン
    総合商社に入ってきた新入社員の玲実。
    ゆとり世代の典型でまったく使えない女の子。3ヶ月で辞めたのだが、社長の雅之は今思い出しても苦笑するほど。
    ところが、その玲実がビルの屋上でビアガーデンを始めるという‥?

    アッコちゃんの話が2話で終わってしまうのはちょっと残念だけど、後の話にも少しずつ出てきます。
    のほほんと明るい玲実の個性がまったく違っていて、社長にも育てられたとは言いがたいが、これはこれで視点の変わる面白さ。
    なかなか秀逸でした。
    ちょっとだけど現実に参考になるような言葉もちゃんとあり、夢のあるエピソードが楽しい☆

    • まみさん
      以前見かけて気になっていた本です。レビューを読ませていただいて、ますます興味がわきました(´▽`*)ぜひ読んでみたいと思います。
      以前見かけて気になっていた本です。レビューを読ませていただいて、ますます興味がわきました(´▽`*)ぜひ読んでみたいと思います。
      2015/10/04
    • sanaさん
      まみさん、
      こんばんは☆
      コメントありがとうございます!
      「ランチのアッコちゃん」気になっていた本ですか~。面白いですよ!
      オススメ...
      まみさん、
      こんばんは☆
      コメントありがとうございます!
      「ランチのアッコちゃん」気になっていた本ですか~。面白いですよ!
      オススメできます♪
      続編も最近読みました。もっとアッコちゃんに活躍して欲しいです。
      まみさんの本棚にも面白い本が紹介されていますね。楽しみに、行かせていただきます^^
      2015/10/05
  • タイトル「ランチのアッコちゃん」から想像したのは、ひみつのアッコちゃんの姿です。

    かわいらしいアッコちゃんが、難問解決!的なお話かな?と思いきや、アッコちゃんの風貌は「某大物歌手を思わせる」(7ページ)とのことで、ズコーッという感じでした。

    しかしこちらアッコちゃんの力を、あなどるなかれ。
    最初の2話を読みおえたあとは、すっかりアッコちゃんのファンになってしまっているでしょう。

    この本には、4つの短編が1~4話という形で入っています。
    アッコちゃんがガッツリ出てきてくれるのは1話と2話ですが、あとに続く3・4話も、いい感じにアッコちゃんのほんのりした香りが、ただよってきます。

    世の中のお局たちが、実はみんなアッコちゃんだったら…そんな夢が浮かんでしまうくらい、アッコちゃんの魅力はすごいです。
    アッコちゃんを見ていると、「ああ、これが“生きる”ってことなのかもな」と思えてきます。

    がむしゃらに働いている人、仕事がしんどくてしかたがない人に、アッコちゃんは「それでいいのか、あなたの人生」と、無言で問いかけてきます。

    今の世の中には、食べものは確かにあふれかえっていて、お腹は満たされています。
    けれど同時に心も満たされる食事は、どんどん減っていて、だからきっと、心さびしくてしあわせを感じられなくなっているのかもしれないな…と思いました。

    読み終えたあとは、ポトフを食べたくなるこの小説。
    ぜひ読む前に、ポトフを作っておくことをオススメします。

    そして読み終えたあとは、あったかいポトフを味わいながら、食べることと生きることを、アッコちゃんとともに、ゆっくり考えてみませんか。

  • 仕事の仕方とは...考え方次第でこんなにも変わるんだと思いました。これからの社会、型に囚われず自由な発想でとは繰り返し言われていますが、自分側に引き寄せる力も持ち合わせたいものです。

  • 元気になる1冊✨サラサラ読めて、でも心に残る!

  • 色々なところで良い!と聞いていた本書。
    やっぱり良かった!!読むと元気になる。そんな感じ。
    なので引用やや多め。付箋と一緒に読書タイムでした。
    アッコ女史。素敵すぎ。
    こんな懐の深い女性になりたいと思うし、こんな引き出しの多い女性になりたいものだ。。
    こう、どんどん視野がひらけていくというか、新しい自分を見つける感覚、すごくわくわくするけどその時のことを思い出した。
    また一歩踏み出してみようかなと思える作品。
    図書館で借りたけど手元に置いておきたい一冊。

  • OLの成長物語ってとこかな。
    憧れの先輩「アッコさん」に仕事と
    人生を教わる。
    と言っても、手取り足取りじゃなくて
    背中を見て学べ、的な 笑

    最後の女の子、すんげー前向きな所が
    好感持てました。
    やっぱプラス思考は大事やと。

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著者プロフィール

柚木麻子(ゆづき あさこ)
1981年、東京都生まれの小説家。立教大学文学部フランス文学科卒業。2008年に「フォーゲットミー、ノットブルー」で第88回オール讀物新人賞を受賞し、2010念二同作を含む初の単行本『終点のあの子』を刊行。2014年に『本屋さんのダイアナ』で第3回静岡書店大賞小説部門受賞。2015年『ナイルパーチの女子会』で第28回山本周五郎賞受賞、直木賞候補に。2017年『BUTTER』で直木賞候補。2019年、『マジカルグランマ』が第161回直木賞候補となる。

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