憧れの女の子 (双葉文庫)

  • 双葉社
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本棚登録 : 456
感想 : 43
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575518733

作品紹介・あらすじ

「次は女の子を産むわ」そう宣言して産み分けに躍起になる妻。そんな妻の決断に淡い違和感を抱く夫。互いに心揺れる日々を経て、夫婦がたどり着いた先は-。思いがけないラストが深い感動を呼び起こす表題作「憧れの女の子」。男女の心の行き違いから浮かびあがる人間の本質を鮮やかに掬いとった物語、全5編収録。

感想・レビュー・書評

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  • ある男女を取り巻く風景

    は、自分がいかに性役割が潜在意識にあったのかを感じさせられた。
    口では男女平等だとは言うけど、根底の意識ってなかなか変わらないもんなのかな

  • 典型的な帯買い(帯を見て惹かれて買った)した本。そして帯を信じて買ってよかった、と思った本。

    「次は女の子を産むわ」と宣言して産み分けに必死になる妻を、言い表せない違和感を持ちながら見つめつつともに暮らす夫が主人公の表題作。その他四編。
    全てにおいて、ハッピーエンドではないけれど希望が見えないわけでもないラストが秀逸で、独特な読後感だった。
    ちくりと胸が痛むけれど、泣きたいのとは違うような。

    “普通”な人間なんてこの世の中にはいないのかもしれない。一見何の問題もなく、何の悩みもないように見えても、その実はわからない。
    そして“普通の関係”というものもない。
    それぞれ個性がある人間同士の関係には、それぞれの進み方があり、それぞれ様々な出来事がある。
    危ういバランスながらもうまくいくこともあるし、努力をしてもうまくいかないこともある。

    ほんの些細な心理描写や登場人物の言葉が、胸に刺さったり、こういう感情ってあるなぁと思ったり。

    いわゆる叙述トリックの物語もあるのだけど、本当に騙された気分ですごく楽しかった。
    えっえっ何なに?(戻って読み返す)そういうことか!巧い!一本取られた!みたいな。笑
    叙述トリックの小説ってけっこう話題になるから事前に知っちゃってて疑いながら読むパターンが多いけど、まったく知らなくてしかも巧いと本当に楽しいんだと思った。

    朝比奈あすかさん。初めて読んだ作家さんだけど、他のもこんなに面白いのだろうか。

  • 前回長編の作品を読んで面白かったので読んでみました。
    短編でここまで面白いのはなかなか無いのでとても良かったです。
    さくさく読めてすぐに読み終わりました。

  • 巻末の解説で宮下奈都さんは絶賛して再読のたびに違う感動が味わえるようにあったけど自分はすんなり理解できない部分もあったり…短編の中にいろんな世代のいろんな人の人生が垣間見れて楽しめた。『弟の結婚』には感情移入して読んでしまった。

  • 女性作家の洞察力って、やっぱ男性作家の上を行くのではないか。

    家族や恋愛など男女間の問題を扱った短編5作。
    どれも、何度も唸ってしまった。
    表題作の鮮やかなラストは言うに及ばず、どれも素晴らしくて面白い。

    『ある男女をとりまく風景』が特にお気に入りだ。
    ちゃんと仕掛けがある作品で、まんまと騙された。

    人間の持つ毒を、毒だと思わせないように描くことに優れた作家だと思う。いやな物語でも清々しいのはこの作家ならではないだろうか。

  • ふつう、と、ふつうじゃない。
    当たり前、と、当たり前じゃない。
    大丈夫、と、大丈夫じゃない。
    境目はあいまいで、自由で、不自由だ。
    強く美しく生きるってなんだろう。

  • 「ある男女をとりまく風景」は種明かしまで勘違いしたまま読んでたからびっくりしたし、無意識でフィルターかけてたんだなということに気がついた。

  • 宮下奈都さんの解説が全てを物語る。素晴らしい文才だなあと。「ある男女をとりまく風景」は秀逸。やられたと思わざるを得ない。

  • 表題作をはじめとする、短編5編からなる作品集。たしか、本の雑誌の年間ベスト10からだったか。各主人公たちには、それなりの試練が降りかかるんだけど、最後はハッピーエンドとはいかないまでも、救いのある結末、といった結構。それぞれに味わい深いものがありました。

  • 実際にいるんだろうな、このような悩み、ありそうな人間模様。
    ゆえにすんなり入ってきた。

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著者プロフィール

1976年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。2000年、ノンフィクション『光さす故郷へ』を刊行。06年、群像新人文学賞受賞作を表題作とした『憂鬱なハスビーン』で小説家としてデビュー。その他の著書に『彼女のしあわせ』『憧れの女の子』『不自由な絆』『あの子が欲しい』『自画像』『少女は花の肌をむく』『人生のピース』『さよなら獣』『人間タワー』など多数。

「2021年 『君たちは今が世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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