美人薄命 (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 279
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575518818

感想・レビュー・書評

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  • 2020/05/24読了
    #このミス作品25冊目

    純愛ミステリ。
    長きに渡る時を越えた老婆の想い。
    ミステリの概念を無視して読みたい。
    著者の文章や表現が凄く面白く、
    是非ほかの作品も読みたい。

  • カエさんの昔話と現代の若者の話のギャップに最初は戸惑いながら読み進めたけれど中盤以降はぐいぐいと引き込まれて読了。大学生の総司が相続を放棄するというのは出来過ぎとういうか今どきの若者なら現実ないだろう、とツッコミたくなるけど総司のそういう人柄を見抜いていたカエさんだったということだろう。総司も宅配を経験して高齢者への想い、ボランティア側の想いを知って変わっていったのだろう。

  • 再読

    大好きな小説です
    最高の恋愛小説だと思います

    純愛ミステリーと書いてありましたが、ミステリー要素は少なく感じました

    強くて優しいカエさんが大好きです

  • ミステリーというよりファンタジーかな。衝撃の結末というのとは違う。カエ婆さんの決して幸せとは言えない人生と、その物語に心を打たれる総司の関係も悪い話ではないが、なんとなくスッキリしないで終わったかな。


  • 若い人と高齢者の交流って、交わらないようだけど本当にたくさんの気付きがあって、学びばかりだ。
    優しさと切なさだけではなく、結末が知りたくてどんどん読み進められる。

  • 白浜弁護士の推理は、総司に対してもだけど読者にも語り掛けられてるなぁと。
    総司の推理の方がハッピーエンドで終わっていいけどね。カエ婆さんと総司のやり取りはいいなぁと思うし、カエ婆さんの話を聞いて、総司が戦争に対する憤りを感じるところとかも熱くなったし。
    ただ沙織ちゃんの扱い(立ち位置)がそこまでひどくなくてもいいのになとは思うんですけどね。

  • 一応謎解き要素もあるのだけど、意地の悪い考え方をすれば、結末は主人公の主観推測が含まれるので、面白おばあちゃんの過去の事実は確定とは言えない(ので驚愕の事実!みたいなどんでん要素は薄いので★-1)。

    しかし『ライフ・オブ・パイ』みたいにどっちが事実かどうか分からないのなら、希望があった方の過去を事実として信じる、ってのもありですよね。

  • 進級のため、不純な動機のため、お年寄り向け給食配給のボランティアを始めた大学生の聡司。
    心中は文句たらたらだが、これまた不純な動機、憧れていた女の子をボランティア仲間のなかに見つけ
    その子を目当てになんとか活動を続けていた彼が、一人のお婆ちゃんと親しく交流するようになったが…。
    年齢的に天然とは言わないかも知れませんが、カエ婆ちゃんのおとぼけがいい味出してます。
    どんな結末になるのか想像しながら読むのが楽しかった。

  • 高齢者向けの弁当配達サービスのボランティアを始めた大学生。弁当の配達した高齢者との交流が中心に描かれる。
    ミステリー要素あるのかな?と思いつつ読み進めると最後にドン!ドン!と叩きつけられた。確かにミステリー要素が強いが、ミステリー小説とは呼びづらいかも。普通にいい話だった。

  • 前半は面白かったのですが、読み進めていくうちに
    「この話はいったいどこへ向かうのか……」と心配になりました。
    青年の成長にスポットを当てるのであれば、
    ミステリ要素を多分に入れる必要はなかったように思います。
    あの弁護士も、沙織ちゃんも、二転三転する結末も蛇足ではないでしょうか。

    また、物語の終盤で、零戦や榴弾砲を前にした主人公が
    「軍事マニアには垂涎のものなのだろうが(中略)兵器には何の興味もない」
    と述べたのには驚きました。
    主人公はこの200ページに渡って一体何を学んできたのでしょうか。

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著者プロフィール

1963年、山形県生まれ。2007年に『ウルチモ・トルッコ』で第36回メフィスト賞を受賞してデビュー。2011年に短篇「人間の尊厳と八〇〇メートル」で、第64回日本推理作家協会賞を受賞。2014年、『最後のトリック』(『ウルチモ・トルッコ』を改題)がベストセラーとなる。2015年刊『ミステリー・アリーナ』で同年の「本格ミステリ・ベスト10」第1位、「このミステリーがすごい!」6位、「週刊文春ミステリーベスト10」4位となる。

「2021年 『虚像のアラベスク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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