自薦 THE どんでん返し (双葉文庫)

  • 双葉社
3.11
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本棚登録 : 896
感想 : 106
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575518931

作品紹介・あらすじ

十七歳年下の女性と結婚した助教授。妻が恐るべき運命を告白する…。ベストセラーを目指せと、編集長にたきつけられた作家はどこへ…。完璧なアリバイがあるのに、自分が犯人と供述する女子高生の目的は…。貸別荘で発見された五つの死体。全員死亡しているため、誰が犯人で誰が被害者なのか不明だ…。推理作家が、猟奇殺人の動機を解明すべく頼った人物とは…。独身の資産家を訪ねた甥。その甥には完全犯罪の計画があった…。六つのどんでん返しが、あなたを虜にする。

感想・レビュー・書評

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  • 綾辻行人、有栖川有栖、西澤保彦、貫井徳郎、法月綸太郎、東川篤哉のあっと驚くどんでん返しの短編集。驚き方はそれぞれだが、まあ工夫されている。綾辻行人の「再生」は既に読んだものだったが、これは秀逸。うわーそう来たかという終わり方だ。貫井、東川のは、もうひとひねり欲しいところだ。

  • 再生・蝶番が印象的
    ☆再生(綾辻)グロいホラー
    書く機械(有栖)缶詰状態作家
    アリバイ(西澤)自供アリバイあり
    ☆蝶番(貫井)読後感,唖然
    カニバリズム(法月)動機謎
    藤枝邸(東川)密室

  • 綾辻行人と東川篤哉は面白かった。法月綸太郎は苦手分野なのでパス。あとはまあまあ。

  • どの作品も個性たっぷりです。

    「再生」は綾辻先生の好きそうなホラーだなってにんまりした。私が読んでもそんなに怖くないホラー。
    有栖川さんの「書く機械」はどんな機械なんだろうと興味津々で読んだ。読み終わって、東野さんが使ってますと言えば信じてしまうかもとか失礼な事を考えた。すみません。
    西澤さんの「アリバイ…」と貫井さんの「蝶番の問題」は推理小説らしい作品だった。読者に挑戦している感じ。受けて立つ!とかっこよく言えないけど。
    法月さんの「カニバリズム小論」読んだ事あるなぁ、読んでいって少しずつ記憶が蘇るごとに気持ちが悪くなっていって最後はそうやったぁ……。
    東川さんの「藤枝邸の…」東川作品の軽いノリが推理小説としてちょっとどうなんって思いつつ、いつもゲラゲラ笑ってしまう。鵜飼探偵恐るべし。

  • 綾辻行人、有栖川有栖、西澤保彦、貫井徳郎、法月綸太郎、東川篤哉『自薦 THE どんでん返し』双葉文庫。

    6人の作家による6編収録のミステリー・アンソロジー。このアンソロジーが刊行された時に6人の作家のうち貫井徳郎以外の5人は余り読まない作家だったので、敢えて購入しなかったということを覚えている。古本屋の100円本ならと手に取ってみた。

    綾辻行人、有栖川有栖、法月綸太郎の短編がまあまあ面白かった。

    綾辻行人『再生』。ホラー短編。微かに記憶があると思ったら『眼球綺譚』に収録されていた1編。首の無い状態で揺り椅子に座る若い女性を目の前にして、ひたすらあることが起きるのを待ち続ける主人公。そういうどんでん返しだったか。綾辻行人は大昔に何冊か読んでいる。★★★★

    有栖川有栖『書く機械』。ベストセラーを目指せと編集長に発破を掛けられた新人作家は嫌々ながらも短期間での執筆に同意するが、次第に『書く機械』に魅了され、自ら進んで『書く機械』へと変貌してしまう。どんでん返し的な展開は弱い。有名な作家だが、有栖川有栖という奇妙なふざけたような筆名に読む気にならなかった作家。★★★★

    西澤保彦『アリバイ・ジ・アンビバレンス』。西澤保彦も何冊か読んでいる。明確なアリバイがあるにも関わらず殺人を自供する女子高生。その理由に終始するストーリーには面白味は無い。★★

    貫井徳郎『蝶番の問題』。貫井徳郎はかなり読んでいる。貸別荘で発見された五つの死体。全員死亡しているため、誰が犯人で誰が被害者なのか不明。ノートパソコンの中に残された手記から犯人を特定しようとするが……今一つの捻りかな。★★★

    法月綸太郎『カニバリズム小論』。法月綸太郎は何冊か読んでいるが、好みではない。著者が実名で小説の中に登場することにどうしても拒否反応を示してしまうのだ。物語の主人公が猟奇殺人の動機を解明すべく、法月綸太郎に頼る。大どんでん返しはラストの1行。★★★★

    東川篤哉『藤枝邸の完全なる密室』。東川篤哉は読んだことが無い。独身の資産家の遺産を独り占め指しようと甥が完全犯罪を目論むが……どんでん返しは何処だ。★★

    本体価格583円(古本100円)
    ★★★

  • 綾辻行人、有栖川有栖、西澤保彦、貫井徳郎、法月綸太郎、東川篤哉という、めちゃめちゃ豪華なミステリ作家たちによる短編集。
    ストーリーとして好きなのは有栖川有栖の作品、ミステリとして好きなのは西澤保彦の作品だった。
    収められている作品は、ミステリという枠にとらわれない作品ばかりだが、その著者の作風には見合っている気がする。
    もしこれらの作家の中で気になっている方がいれば、その入門編という形で読んでみてもいいかもしれなき。
    ただ、どの作家も、長編になると一気に癖のある作品を書かれるような、そんな方々ばかりのような気がするが。

  • 2024.03.02
    いろんなパターンのどんでん返し短編。面白いものと私の脳で理解できないものと。お気に入りは東川篤哉さん『藤枝邸の完全なる密室』。こういうミステリーもありなんだ!と衝撃を受けたのと、間の抜けた雰囲気の中が面白かった。

  • とんでもない豪華ラインナップで好きな作家も多いのですが、寡作の作家ばっかりなので、既読の作品も多くなるのはしょうがないですかね。

    綾辻行人さん・『再生』
    新本格の祖の短編がいきなりホラーでがっかり。まあドンデン返しといえばそうだけど、なんだか笑っちゃうシュールな落ち。

    有栖川有栖さん・『書く機械』
    ベストセラー作家製造の秘密。面白いけどこれどんでん返しじゃないのでは。

    西澤保彦さん・『アリバイ・ジ・アンビバレンス』
    アリバイがあるのに犯行を認める女生徒のホワイダニット。これは面白いんだけど再読でした。

    貫井徳郎さん・『蝶番の問題』
    五つの死体と残された手記からの犯人当て。手記といえばアレです。地味な話ですが、テーマには一番しっくりきた

    法月綸太郎さん・『カニバリズム小論』
    これも再読。まったくはまらなかった。論文です。

    東川篤哉さん・『藤枝邸の完全なる密室』
    倒述もの。犯人も探偵もグッダグッダで楽しい。シンプルでわかりやすい結末と密室トリックへのアンチテーゼ。

  • 綾辻行人「再生」、有栖川有栖「書く機械」、西澤保彦「アリバイ・ジ・アンビバレンス」、貫井徳郎「蝶番の問題」、法月綸太郎「カニバリズム小論」、東川篤哉「藤枝邸の完全なる密室」

    貫井徳郎「蝶番の問題」が一番ひねりが効いていて面白かった。
    法月綸太郎「カニバリズム小論」カニバリズムはともかく、どんでん返しという点で面白かった。
    (図書館)

  • 綾辻行人「再生」既読。わりと好き。
    有栖川有栖「書く機械」どんでん返し…なのか?ギャグっぽい。
    西澤保彦「アリバイ・ジ・アンビバレンス」既読。さすが西澤さん!後味が悪い!
    貫井徳郎「蝶番の問題」わりと好き。
    法月綸太郎「カニバリズム小論」ホワイダニットは嫌いじゃないけど、このオチは、うーん…そんなに意外でもなかった。
    東川篤哉「藤枝邸の完全なる密室」既読。

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著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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