リバース (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575519853

感想・レビュー・書評

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  • 前作から間髪置かず読んだのが良かった。散り散りになった仲間が成長して再結成するのが良い。短編だが一連の流れになっているので読み応えもあった。一応の完結だが第二幕にも期待。

  • 東日本大震災の3年後の福島と東京が舞台になっている。

    東京のとある書店で万引きで捕まった身なりの良い婦人。
    事情聴取をしているうちに、福島の山林に投資するという詐欺事件が浮かび上がってきた。
    捜査も順調に進み、めでたく犯人を捕まえることができたが、
    「もっとデカい獲物を狙いなよ。俺なんか金魚みたいな小物だぜ」

    その後も、とある証券会社と福島県の厚生年金基金幹部との贈収賄事件を解決。しかし、収賄側の聴取でも
    「ケタが違うんですよね。本当のうま味を吸ってる連中と。だから警察は甘いって言われるんですよ」

    震災後の復興が遅々として進まない福島。「復興」という錦の御旗のその陰で、詐欺師や大企業が甘い汁を吸おうと暗躍している。
    詐欺や贈収賄はもちろん許せない犯罪だ。しかし、捜査を進める刑事が福島を訪れ、現状を目の当たりに見たときに、机上では感じることができないほど怒りが増幅する。

    この作品の舞台は震災の3年後。
    今、9年が経った。果たして福島の復興はそれからどれだけ進んだだろう。これからどれだけの時間が必要なのだろう。

  • 詐欺や横領事件を捜査する警視庁捜査二課。知能犯捜査係シリーズの3弾。
    なんだけど、私、「ナンバー」は読んだけど次の「トラップ」読んでなくてこっちの作品を先に読んじゃったよ…。

    まあいいか…。

    福島の原発事故。多額の保証金、そして賠償金、復興のためという土木作業や除染にかかるお金。
    そこに群がる有象無象がお金の匂いに引き寄せられてやってくる。復興詐欺や利権…。知能犯たちに立ち向かうのはかつて煮え湯を飲まされた三知チーム。今回の敵は思いのほか巨大な敵で…

    自分たちのふるさとを追われた住民たち。
    原発という国からの事業を背負ったリスクはあまりにも大きい。
    それでも原発を誘致する県がある。
    そして復興したいという人々を食い物にする人々や国がいる。
    お金というものはこうも人々を狂わせる。

  • 第3弾なんですね。知らずに読みました。
    読みやすかったです。福島の復興の裏にこうした犯罪があるんだろうというのも気づかされました。
    でもいまいち面白くなかったです。

  • 【作品紹介】
    知能犯と対峙する警視庁捜査二課を描いた『ナンバー』『トラップ』につづくシリーズ第三弾は、これまで以上に「決して許してはいけない犯罪」を描く。狡猾な犯人、リアルでディープな捜査、そして、犯人逮捕に静かに闘志を燃やす心熱き刑事の姿をもれなく活写。張られた伏線が回収された時のカタルシスもたっぷりの警察小説。

  • シリーズ初の長編と謳いながらも、章ごとに違う人物の視点で描かれており、過去作同様テンポよく読める。ミステリーだけでなく福島原発事故を題材とし、被災者の想いを掬い取る良作。バラバラになった「三知」が個々に成長を遂げ(怪しい人物もいるが)、最終章に至る流れにテンションが揚がる。真藤の男気、人間性の暴露ネタに共感。分度、推譲...。人並みに生きよう。

  • 福島原発事故は、一体何をもたらしたのか?
    というのを念頭に置いて、その状況が、散りばめられていく。
    起こしてはならない原発事故で、人の生活が変化していく。
    「村の美しい自然、日本の原風景、ただそこには人間は存在しない。飯館村。
    警視庁捜査2課にいた西澤は、目白署刑事課に飛ばされた。
    義捐金詐欺事件。東北未来構築機構って怪しい。
    福島の復興を投資の案件にする詐欺集団。
    詐欺師はいう「福島にはカネが埋まっているから」
    理財局を利財局と書いてしまうミス。
    ふーむ。詐欺とは、人が不幸になっても、それをネタに詐欺をする。

    清野 携帯の通知音が アンパンマンのテーマ曲。
    厚生年金基金の賄賂事件を追う。
    浪江町の桜並木が満開。でも見る人がいない。
    清野と娘 紗香のおぼつかない交流。

    大岩と猪狩。大岩は、昭和村 勝手に応援し隊代表。
    鑑識官としてのカメラの写しかた。
    記録としての写真。職人肌で、東電の柿本に冷たく当たる。
    東電は、人を殺し、故郷を殺した。
    帰宅困難区域を偽って、補助金や融資を受ける。
    柿本は、27、82の数字を残して、殺される。

    真藤は、転移性のステージ3の肝臓ガンに。
    外交官ナンバーがうきあがってくる。
    西澤とキャリアの小堀。小堀は、トラウマがあった。
    それを突破していく。成長するのだ。
    福島の原発事故を焦点にしながら、
    焦点をぼかして周辺を確実にとろうとしている。

  • 捜査において、痛恨のミスを犯した警視庁捜査二課の第三知能犯捜査係(三知)は解体され、捜査員はそれぞれ所轄署に異動となった。その一人、目白署に配属された西澤は、万引き犯の話から詐欺事件の手がかりをつかむ。捜査を進めると、別の犯罪の影が見えてきた。それは、あまりにも非道な犯罪だった…。

  • 知能犯と対峙する警視庁捜査二課を描いた『ナンバー』『トラップ』につづくシリーズ第三弾らしい・・・ひえ~、知らずに読んじゃったよ~~(^_^;)
    しかも、シリーズ初の長編・・・あらららら。

    捜査において、ミスを犯した警視庁捜査二課の第三知能犯捜査係(三知)は解体され、捜査員はそれぞれ所轄署に異動となっているということらしい。

    そのうちの一人が、万引き犯の話から詐欺事件の手がかりをつかむ。捜査を進めると、別の犯罪の影が見えてきた。
    震災後の福島を舞台にした、許されざる犯罪。
    営業損失補償金詐欺、原野商法詐欺、厚生年金贈収賄、そして原発廃炉をめぐる汚職事件へと繋がっていく。

    バラバラになった仲間と連携をとり、それぞれの個性を生かし、捜査は進められていくのだけど、それぞれのキャラが魅力的。
    こりゃあ『ナンバー』『トラップ』も、さっさと読まないとだわ~~!!!

  • 『ナンバー』シリーズ第3弾。前作で三知が解体されどうなるのかと思ったけど、みんなで事件解決出来て良かったです。レギュラー陣が、それぞれの章で主役になりキャラクターの魅力が発揮されて、重い事件を扱った作品なのに楽しく読めた。今後もシリーズが続くことを期待します。

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著者プロフィール

1967年新潟県生まれ。89年に時事通信社に入社。95年から日銀記者クラブで為替、金利、デリバティブなどを担当。その後兜記者クラブ(東京証券取引所)で市況や外資系金融機関を取材。2005年『デフォルト債務不履行』で第2回ダイヤモンド経済小説大賞を受賞、翌年から執筆活動に。12年BSE問題をテーマにした『震える牛』が大ヒット。『不発弾』『トップリーグ』『トップリーグ2』などドラマ化された作品も多数ある。近著に『アンダークラス』(小学館)。

「2021年 『Exit イグジット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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