- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575520026
感想・レビュー・書評
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人間用と神様用の入り口があるなら
専用じゃないじゃん(笑)
というツッコミはさておき。
この感じの小説がいろいろ出版されてますが
多すぎて全部は手を出せないので
出会いの運と相性にまかせるしかない。
で、これは好きなほうのタッチでした。
京都に暮らす姉を頼って
東京から来た高校生の瑞樹が
クラスメイトである冬夜の経営する
和洋折衷の甘味処でアルバイトをしつつ
神様や妖怪(ナリソコナイ)の絡む事件を
いろいろ解決する短編集。
1巻目は来京したばかりの瑞樹に合わせて
ちょろっと京都な観光地も出てくるけど
基本、生活圏内のおはなしだね。
騒動のもとはあるものの
瑞樹と冬夜、甘露堂の従業員やお客たち
みんな善い人よりなので
安心してまったり読めるのが好み。
桜餅、抹茶スフレ、生八つ橋、新作スイーツと
4つの甘味も味わえます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
基本的に悪い人はでてこなくてさっくり読めました。
京都の甘味処、行ってみたいなあ。 -
図書館の新刊リストにあがっていて、ソッコーで予約した本。
双葉文庫のこのライト文芸? キャラ小説?? は、(私の中で)好みが結構別れるけども、読めるならどれも一度は読んでみたい。(なんやそれ)
ちゅうことで、初読の作家さんやったけれどもタイトルに惹かれてドーンと借りてみたよ!
内容は想像と全然違うかったけど、違う方向に面白かった。
ちゅうか、久しぶりにふつうの小説に堂々と腐をにじませている作品を読んだな! 著者は筆名が男性ぽいけど、女性か? どうなの??
シュッとしたイケメン京男子の冬夜くんがオーナーを務める甘味処に、借金返済という名目でアルバイトをすることになった、童顔小柄美男子の瑞樹くんが、お客様としてやってくる神様とあれこれかかわるお話。
あれっ、なんかもう、いろんなところで読んでるような設定と話やんね? ちゅう具合やけど、私がそういうジャンルの本ばかり好んで漁るからそれは当然やろ。笑
ほんで、どれも面白い。
どちらかというと、「神様の御用人」にやや近いところはあるけれど、瑞樹くんのキャラというかー…。
著者の雰囲気がほのぼのしていて、かわいいね。
ちゅうかもう、シュッとしたイケメンオーナー冬夜と、可愛い系瑞樹くんは同級生でクラスメイトってあたりに、ものすごい腐心をくすぐってきたな! ちゅう具合。膝連打。バシバシバシ。
もちろん冬夜は長身やし、落ち着いてるので年齢より上に見られるとはいえ、冬夜が年上設定やったらここまではもえん。
同級生、ほんでクラスメイトってあたりに
「ハイこれきた!」
ってなんねんな。なんやろねここに年の差もえを求めてない感じ…。
行動がいっしょでも違和感がないのが同級生の強みちゃうかな。
いつでも一緒におるな…ちゅうのが、違和感ゼロ。
ちゅうかむしろ、放課後、帰ろうとした瑞樹の「シャツをつかんだ」冬夜が、
「えっ、ここベッドでしたっけ」
と、本気で思うほどの距離感でした。(間違っとるわ)
ほんで、同級生も、瑞樹の姉も、みんな揃いもそろって冬夜×瑞樹を推してくるねん。
その推し方が露骨といえば露骨やねんけど、まあ、まあ。
なんかあんまりにもクラスメイトが冬夜と瑞樹の仲良しぶりを受け入れてるので、
「ああ、男同士って堂々と恋人になれて、いいよね…」
と、一瞬本気で思ったけどこれは間違えている。
(当たり前)
もえー‼ と、叫びたくなるほどではないけど(今は)(今後その要素はたっぷりある)、軽い小説で、こっそり腐テイストを求めている方にはものすごいいきおいでおススメしたい。
イヤでも、ラストはグッときちゃったかも。(下半身に)(おい)
こういう殺し文句(?)いいよね。なんで冬夜はそんなに瑞樹を甘露堂に就職させようとするのか。
ほんで、チョイチョイ放り込んでくる上司感…。たまらんわ。早く就職すればいいよ!
って、腐、腐、ばっかりいうてるけど、そういうのを抜きにしてもライト文芸として相当面白かったよ!
いうほど甘味は関係ないかも。
神様も、わりと近い距離感の人(?)が多くて、それこそ妖怪時計のノリもある。
瑞樹自身が神様に対する知識がないので、おなじく知識のないこちらとしては同じような目線で読めるのがいい。
神様だろうが、友だちだろうが、瑞樹の接する態度が変わらず誰に対しても敬意を持って、フレンドリーに接しているのも、すっごい、いいな。
こういう、いうたら草食系? いいとこの子っぽいキャラが違和感なく登場するのっていいよなあ。
私が10代のころに読んでいたライトノベルは、主人公はよくも悪くも押しが強かった(「こちパ」のゆのちゃんみたいな感じ)。
そういう
「人と違った何か」
が、ないと主役にはなれないという風潮が強かったけれど、最近は、目立たないけれど優しい、とか、おとなしいけれど好きなものがある、とか、そういうタイプがよく主人公になっていて、それはそれで、いいなあと思う。
(どちらもいいねんよ)
瑞樹のようなタイプは、周囲の人たちがいてこそ「いいところ」が目立つわけで、ゆのちゃんみたいに自分でキャラが立っている子は周囲をまきこんでこそ彼女の「いいところ」が目立っている。
それぞれが、それぞれの味があっていいのだというところがよいのです。
小説こそ、いろんな子が主人公になるべきだよ。
ところで「いけず」って京言葉なん…? 私ら京都ちゃうけど、使うわ。ちゅうかそもそも方言なのも、知らんかった…。全国区かと思ってたよ。
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■甜茶
中国茶の中で植物学上の茶とは異なる木の葉から作られた甘いお茶の総称。 古くからある薬草茶の一つ。 抹茶の原料である碾茶(てんちゃ)は別の物。 -
神様も来店する、京都の甘味処でのお話。1つ1つの甘味をテーマにして、物語が進んでいく。読んでいて心温まるお話ばかり。その時々に出てくる神様たちの描写が実に可愛い。甘味の描写がリアルで、すごく食べてみたくなる。
シリーズ物なので、2巻以降も是非読みたい。 -
人間だけでなく、神様もお客さまにもつ不思議な甘味処の話。人間と神様、それにナリソコナイの交流は見ていて優しい気持ちになれる。全く違う人たち(?)でも大切なのはお互いのことを考えることなんだなぁ。と。
両親を亡くしてるのに、苦労をしていないから「幸せ」と言いきれる瑞樹の強さが印象的だった。 -
人間と、神様専用の甘味を出す店にて
諸事情でバイトを始めた主人公。
連続短編集ですが、始まりが…かなり微妙です。
正直者は損をする、みたいなきっかけで
かかわりあっていけば店の人達も良い人なのですが
言い分というか、やらせ方が、もやもやするものが。
実はあれは、とか何らかの形でフォローが入ったとしても
微妙な気分です。
桜餅、抹茶サブレ、八つ橋、新作スイーツ。
考えさせられる内容もありましたが
最後の話のきっかけが、神様の意地w
神様にも京都としての~とか考えると面白いです。
いやでも基本神様ってこんな感じかも知れませんが。
しかし主人公の姉。
将来が心配です。