乙霧村の七人

  • 双葉社 (2017年10月12日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784575520392

みんなの感想まとめ

人間の記憶や情報の曖昧さをテーマにしたこの作品は、凄惨な事件が起きた村を舞台に、大学生たちが恐怖に直面する様子を描いています。物語は、過去の殺人事件の現場に訪れた学生たちが、突如として現れる脅威に追わ...

感想・レビュー・書評

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  • 完全に横溝正史な表紙とタイトルが怖すぎて伊岡瞬ブームに便乗できなかった本書。八つ墓村じゃん、オカルト ダメ ゼッタイ 。(((( ˙-˙ ))))プルプルプル
    と言いつつ、数ヶ月に一度発動する厄介な特殊能力「必殺 怖いもの見たさ」で手に取ってしまった。

    主な語り手は友里さん。地味系と謳っているが怪しさを隠すことの無いモロキーパーソン的なお方である。
    文学オタクの友里さんは大学の教授、ノンフィクション作家の泉蓮が顧問をしている文学サークル ヴェリテ のイベントにてあの「乙霧村」へ仲間5人と共に向かっていた。仲間とは言うが、これがめちゃくちゃギスギスしている。大学生独特の  自分の世界がこの世界  精神が激しく、苦笑いが止まらない。

    「乙霧村の五人殺し」あるいは「松浦一家惨殺事件」とも呼ばれるこの凄惨な内容については自身の目で文を追い、脳内にて現場を再生していただきたい。トラウマレベルの映像が生産されることだろう。

    さて、そんな曰く付きの「乙霧村」では黄色の可憐な花をつける野草「オトギリソウ」が至る所で咲き誇っている。これが村の名の所以と言われている。これを手折ってよく見ると花弁には茶色い小さなシミが確認出来るらしいのだが....、これは「門外不出の薬草の秘密を漏らした弟を、怒った兄が斬り殺した時に飛び散った血の痕」と語られているらしい。(wiki調べ)
    「オトギリソウ」とはとどのつまり「弟斬り」が由来となっていると言う事だ。漢字で書くと「弟切草」なのが生々しい。
    因みに花言葉は作中では「恨み」そして「秘密」と記されていたが、更に「怨念」「迷信」の意味合いもあるらしい。
    そしてオトギリソウの花の勢いが良い年は、乙霧村に悲劇が起きると言い伝えられている。
    うーん、都市伝説の様な話だがここに唆られた同志は少なくないと断言出来る。

    話を物語に戻すが、内容としてはベタである。想像通りの展開が待ち受けている。
    廃墟と化した曰く付きの村に若者が集結、あの日を彷彿とさせるゲリラ豪雨は当然の如く、謎の大男が現れ過去の「乙霧村の五人殺し」が再現されるーーーーといったものだ。
    とは言え流石、ベタで終わることは無く終着点は個人的には意外な結末に感じた。何より小さな仕掛けが多くて楽しい。文章を使ったトリックに振り回されたのは久々で心地が良かった。
    ただ、「伊岡瞬」から入った場合は拍子抜けを食らうであろう内容でもある。ハードルが爆上がりの状態から手に取られた可能性の高い作品なのだろう、少々同情してしまう。

    おさえてもらいたいのは、
    過去の事件は「乙霧村の五人殺し」
    現在、野次馬として村に踏み入れた者は「友里さんと五人の仲間の計六人」
    そしてタイトルは「乙霧村の七人」であると言う事だろうか。...おっと、これ以上はミッフィーを憑依(・×・)

    短い作品なのでサクッと読めるし、オカルト大嫌いマンの私が涼しい顔をしてレビューを書けている事から、ホラー要素は少なめだったとお察しいただけるだろう。罪があるとすれば表紙のおどろおどろしさのみだ。未だにカバーを外せていない自分がいる。

    問題定義もしっかりしている。
    語り手によって加害者と被害者の印象は悪意などなくとも簡単に操作されてしまうと言う事だろう。己を信じるのは勿論だが、形ないモノを見極める時、これを信じるべきか決めるのに、結局はここでも自分を信じなければならないのやもしれない。

    殺人事件と村の響きは完全にホラーですが、メンタル的要素で言うなら弱酸性です( *´•ω•`*)ホッ

    • あゆみりんさん
      こんばんは。

      表紙が怖すぎです。
      廃村…
      ガタブル_:(´ཀ`」 ∠):です。
      こんばんは。

      表紙が怖すぎです。
      廃村…
      ガタブル_:(´ཀ`」 ∠):です。
      2022/09/04
    • NORAxxさん
      あゆみりんさん、こんばんは★コメントありがとうございます。

      表紙怖すぎますよねー!間違えても面展は出来ない代物です...:(´◦ω◦`):...
      あゆみりんさん、こんばんは★コメントありがとうございます。

      表紙怖すぎますよねー!間違えても面展は出来ない代物です...:(´◦ω◦`): でも中身は結構マイルドやも...???です^ ^
      2022/09/05
  • ただのスプラッタではなく
    話の面白さではなく

    【結局真実は殆どの人はしらず、ひろがり、思い込みの中で生きている】といった話に 感じとりました

    普段のちょっとした出来事でも
    その場にいた人間に 全員に聞いたら違う答えが出てくる
    意外と人間の能力は いいかげん

    そんな人間がTVや雑誌で、新聞で得た情報だけが正しいと思えない
    その場にいない人が書いて伝えてるのが殆どだし…

    最近で言えば 【大谷翔平の元通訳の話】だ
    皆気になるのは分かる
    でも 海外ではドラマ化決定!!
    これって変だと思う
    裁判もろくにやる前に…結果も出てないのに
    真実も糞もない。

  • かつて凄惨な事件があった集落を訪れた大学生たちが、恐怖体験をする前編と、そのメンバーの一人が関係者を取材して真相が暴かれていく後編の二部構成作品。

    率直に陳腐なホラーゲームのシナリオを見せられ、特段のひねりも驚きもなく終わってしまった印象。

    他作の著者らしい魅了ポイントを見出せなかったのが残念。

    好きな作家なので他の積読本に期待しよう。

  • 乙霧村で一家五人が殺される凄惨な事件が起きた。それから、22年。大学生六人が現場の村を訪れる。事件当時と同じ大雨の中、斧を持った大男突如現れ、大学生を襲い始める。閉ざされた村で、逃げ場はない・・・
    といったあらすじ。

    ホラーものとしては、よくありそうな設定。
    前半部分は臨場感があり、恐かったですね。

    「この後、一人一人消えていくのかな。」

    と思いきや、物語は私が想像していた方向とは違う方向へ。良い意味で裏切られました。
    そして、最後にはどんでん返しも。小説だからできる仕掛けでしたね。


    「人が言っていたから」
    「ニュースや新聞で報道されていたから」

    それだけを理由に、全てを鵜呑みにするのは危険だと思いました。
    事件の間に何かのフィルターが挟まると、そのフィルターにより、事実が脚色されている危険性があります。
    でも、事件当事者でもない限り、何かのフィルター越しでしか情報は中々手に入らないので、難しいですね。
    本当のことかもしれないし、嘘かもしれないという、冷静な気持ちでいることが大切なのかなぁと、この本を読んで思いました。

  • 今まで読んだ伊岡さんのとは、何か作風が違うな。
    何か八つ墓村みたいって思ってたら、当たらずしも遠からず。
    カバー絵も横溝さんファンの漫画家さんやし!
    過去に殺人事件があった場所に、学生らが観光気分で見学旅行へ!
    ゼミの先生が、その事に関して本書いてるし、成績に影響しないかと淡い期待もあって…
    で、過去の再現か!斧で追いかけ回されて、死ぬとこやった(ーー;)
    雨の中、斧持って追いかけられたら、死んでまう…
    ◯◯村とかいうタイトルになるとやっぱり…こんな感じを連想させる。
    過去の殺人事件の真相は…彼らは…?
    この作風もなかなかでした。

  • 単純にホラーかと思ってたら違った\(^o^)/笑
    まさかの結末に大満足☆

    グロい描写とかもないけど、どうなるの…!?
    というホラーならではのドキドキとヒヤヒヤがたまらなくて、隙間時間に読んでたから気になりすぎてちょっと数ページ捲って無事かどうか確認してしまった…笑
    面白かった♪

    なかなかのグロ描写も平気な自分にはちょっと物足りないかな?と思ったけど、スリルは十分だったし、これならホラー苦手な方でも読めるのでは?

    ホラー、ミステリー初心者の方にもオススメしたい1冊☆

    こちらの1冊と出会わせてくださったブクトモ様\( ´ω` )/
    本当にありがとうございます☆

    • NORAxxさん
      みたらし娘さん、こんばんは☆読まれたのですね!!レビュー嬉しいです( ˊᵕˋ*)

      仰る通り、著者は一言もグロいと言ってないのに何故かそれを...
      みたらし娘さん、こんばんは☆読まれたのですね!!レビュー嬉しいです( ˊᵕˋ*)

      仰る通り、著者は一言もグロいと言ってないのに何故かそれを求めてしまう内容でしたね。やはり表紙のせいなのでしょうか...笑

      みたらし娘さんが楽しんでいる様子が伝わる素敵なレビューでした。ありがとうございます♪
      2022/09/23
    • みたらし娘さん
      NORAxxさん
      コメントありがとうございます☆
      読みましたよ読みましたよ〜!!!
      すみません、私とした事が読後直後のテンション高めでレビュ...
      NORAxxさん
      コメントありがとうございます☆
      読みましたよ読みましたよ〜!!!
      すみません、私とした事が読後直後のテンション高めでレビューを書いてしまい、お礼言いそびれてましたm(*_ _)m
      とても楽しい読書の時間でした!
      ありがとうございました(*´ω`*)

      すっっごく面白かったです!!
      結末が…笑 ミステリー大好きなので終わり方最高でした!

      あの表紙から、もう何が起こるか大体想像つく怖さありますね笑

      またNORAxxさんのレビュー楽しみにしています♪

      ありがとうございました☆
      2022/09/23
  • オトギリソウが関わる作品はホラーのイメージが強いが今作もそうでした!

    ただ前半部分だけでホラー要素あるもののスリラー色が強い。

    後半の展開はミステリー色が強く良かったですね~!最初からその路線でも良かった!?
    ただ全体的にはシンプルな印象・・・

  • ちょっと残念
    ホラーミステリーなんですが、最後の最後がいただけない(笑)

    ストーリとしては、
    22年前に乙霧村で起きた一家五人惨殺事件。
    その村をサークルメンバの大学生男女6人が興味本位で訪れます。しかし、そこで、斧を持った大男に襲われるというもの。
    大雨、暗闇の中、襲ってくる男。
    脱出もままならず、彼らは生き延びることができるのか?
    ハラハラドキドキの展開の前半。
    男の正体は?
    ってなんとなくわかるけど...

    しかし、この学生たちのくずっぷりもまた、面白い(笑)

    そして、後半はその学生含めたインタビュー形式の独白で、今回の事件の真相が語られていきます。
    さらに明らかになる22年前の事件の真相

    最後に明かされる叙述トリック
    これが余計だった...
    そういう設定にしておく必要がないと思います。
    これのせいで、なんか、興ざめってな感じになってしまった。

    とはいうものの、そこそこ楽しめました!

  • 何となく今まで読んだ伊坂作品とは雰囲気が違うような?
    田舎の腐村で斧を持った男に追いかけ回されるなんてこわすぎる!

  • 面白かった。
    思いがけない展開に大満足。
    読者を良い意味で裏切ってくれました。
    大満足(^^)

  • 久々にスプラッタホラー系きたかー?とワクワクしていたら中盤からの怒涛の展開にビックリ!
    表紙によらず残虐な描写は少しだけなので安心してください。
    ハラハラドキドキが味わいたい方特におすすめ。

    解説も面白いので是非最後まで読んでください。

  • あらすじを読んで、金田一耕助の八つ墓村や犬神家みたいなものか?!なんて、ちょっとワクワクして読み始めたがー。

    第1部がやたらと長い。
    長くても面白かったら別に構わないのだけれど正直、面白くはなかった。個人的に。
    謎の男と学生達がずっと殺人事件の舞台となった村で、鬼ごっこしてる。
    某バラエティー番組で芸能人とハンターと称した鬼が出てくる、あの番組みたいに。。。そこに、金田一耕助シリーズの要素をちょっと取り入れた。という印象。

    もう、いい加減読むのやめようかと思っていたら第2部まできたので、とりあえず読了はしようと思って読み続けた。
    第1部よりは面白かった(ネタバレの章なので)けれど、何となくネタの部分も分かってしまって、あぁやっぱりか、と。

    著者の書いた別作品の代償が強烈な印象で、しかも読む側をぐいぐいと物語の世界に引きずり込ませる作品だっただけに、こっちがB級ホラー過ぎて残念だった。

  • ホラー物と期待して読み進めてしまったから、どうしてもスカされた感じがしてガッカリしてしまいました。
    途中から嫌な予感はしてた。ぜんぜん誰も退場しないし。
    まさかドッキリとかじゃねえよなと思っていたら、まさかのアタリ!マジかよ…。
    解説を先に読んでミステリーだと、先に頭に入れて読んでいたらまた違った感想になったのかな?

  • かつて家族五人殺しの惨劇があった場所を訪れた、大学生のサークル仲間六人。そこに斧を持った男が現れ、追い回される。

    怖いっ、はずなのだが、初めからどうにも嘘くさい感じがして、実はあまり怖くない。かつての事件の真相も、今回の事件も想像がついてしまう。標的の「被害者」は、狙われてむべなるかなといったところで、巻き添えになった人たちが気の毒。
    まあ陰惨な話でなくてよい。
    おそらくキモの一つは、語り手の正体なんだろうけれども、(そしてそこまでは読めなかったのだけれど)わかったところで、ふーん、という感じだった。

  • 「13日の金曜日を怖がってた幼少期を思い出させる前半。」

    【オトギリソウ】 「花言葉は(秘密)(恨み)」

    22年前の惨劇で、廃村になった村で再び悲劇が……
    逃げ惑う学生達 追う 斧を持った正体不明の男……
    そして、遂に、絶体絶命 ……その時……

    もぅ 前半 これで十分 怖かったです。

    「事件を追う 後半パート」

    事件を追う被害学生……
    事件直後から行方不明の被害学生…

    そこには驚愕の真実が……
    「恨み」「秘密」「真実」とは?


    最後に出てくる一節で
    「ノンフィクション 作家というのは…」
    「具象の事ばかり傾注してしまい 関係者の気持ちといった部分がおろそかになる、」
    っと 言った所は今のマスメディア に対する警鐘を感じる 作品。

    この夏も多くの若者が「肝試し」と称して 様々な禁足地 に入ってしまうんでしょうが………
    人の心にも禁足地ゎあるんですょ……

  • 凄惨な事件のあった廃村を訪れた大学生たち。豪雨の中に現れたのは、斧を持った大男だった。
    あらすじには「戦慄のホラー・サスペンス」となっていたが、がっつりミステリだった。
    ホラーも好きだが、ミステリも好きな自分にとってはたまらない小説だった。

  • 半分読んだ時点で誰も死ななかったのでおかしいとは思ってました。最後に意外なネタバレがありますが、うーん?って感じでした。

  • 22年前の惨劇再び…となっていたけど、思っていたのと違う方向へ…。
    最初から斧を持った男から逃げ惑う描写が臨場感漂うもので、こっちもハラハラしながら読み進めていた。
    けど、結局死者は出ず…。
    最後の種あかしで意外な犯人と主人公の正体が判明したけど、前半のスリルとの差が大きかったかな。

  • 大学の文学サークルで企画した実際に一家五人が惨殺された事件の起きた村である乙霧村を訪れる。サークルの顧問はノンフィクション作家である、泉蓮。彼が書いた「乙霧村の惨劇」の事件現場を見に行くことになる。乙霧村では彼らが訪れる前に学生による失火があり、彼らの訪問を快く思っていない。
    泉蓮の大ファンであり、一人だけ4年生(他は3年生)の友里の視点で物語は語られる。
    純、玲美、哲夫、昌枝、浩樹と友里の6人で乙霧村を訪れることになるが、惨劇の舞台となった松浦家で斧を持った男が現れる…

    情景描写がいまいちわかりにくいが、八つ墓村のようだと、感じる。
    サークル名がヴェリティ(真実)なのだが、ミスマープルの「復讐の女神」に出てくる女性の名前を思い出した。
    昌枝が終始、友里に対して酷い態度なのが、もう腹立たしい。純や玲美の金に飽かせた態度、哲夫の上から目線な物言い、いくら行ってみたかった、とは言っても、友里さん、メンツは選んだ方がいいよ、と思った。
    思ったより、サクサク読めたし、おどろおどろしい雰囲気を取り払ってみれば、よいお灸になったようにも思う。
    善人と悪人、簡単に決められないのが人間だと思うけれど、この人が言っていることは信じるに足ることか、と思いながら読んでみるのもよいと思う。
    英一がやったことは、5人(浩樹を除く)にとっては恐怖でしかなかった思うが、一番最後の泉の昌枝に対する一言も怖い。
    想像していた怖さと違って、いい意味で裏切られた。

  • 最後雑だけど世界観は好き

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。2005年『いつか、虹の向こうへ』(『約束』を改題)で、第25回「横溝正史ミステリ大賞」と「テレビ東京賞」をW受賞し、作家デビュー。16年『代償』で「啓文堂書店文庫大賞」を受賞し、50万部超えのベストセラーとなった。19年『悪寒』で、またも「啓文堂書店文庫大賞」を受賞し、30万部超えのベストセラーとなる。その他著書に、『奔流の海』『仮面』『朽ちゆく庭』『白い闇の獣』『残像』等がある。

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