- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575520972
感想・レビュー・書評
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なんと!!!
衝撃のラスト・・・
トラスケのくだりがとってもトラウマになる。読んだ後、夜眠れなかった・・・
人間のエゴであんな目に合うなんて。
言ってしまえば、主人公のエゴも入っている。
責任感もなく連れて行ったことであんな目に。
までも5歳だから、やっぱ周りの責任が大きいな。
小説でなければ続いていくはずの、様々な「これから」を思うと・・・
どうするのが正解とかわからないな。
トラスケのことが衝撃的すぎるし、忘れられない作品になりそう。 -
十四歳から二十九歳までの晄の行動。十四歳までの出来事。最後まで心にあったのは、本当にささやかな小さな光。
そんなに小さなものでも生きるよすがになるのか……。
そんなささやかなものしか手元になかったのか……。
もっと……別の生き方が……… -
最後までダークな展開が続きますが、スピード感があってサクサク読み進めることが出来ました。
普通の人生が分からなくなってしまった主人公が生きる指針とするもの、その正体は確かに衝撃的でしたが、一方で納得感もありました。
中弛みせず読める・主人公が暗め・人生について考えさせられる、という作品が好きな人にはオススメです。
個人的には、話の中盤である登場人物が主人公に言った「笑わない人は誰にも助けてもらっていない人」というセリフが印象的でした。それは、まるでこのセリフが自分に言われているような気がしてしまったからです。私自身、年齢を重ねるに連れて人を頼るのが下手になっていると実感します。どうしても意地を張ってしまったり、他人に迷惑を掛ける訳にはいかないから自分で頑張らなければ!と気負ってしまいます。もしかすると、自分も助けられることが出来ず、笑っていないのかもしれないと気付かされるようなセリフであり、このセリフを言われた主人公と自分が少し重なるように思えました。少し都合がいいかもしれないですが、たまには笑って助けてもらうことを大切にしたいと思います。