ブラック・ベルベット (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575521160

作品紹介・あらすじ

魅惑のウイルスを求め、世界中を飛び回る凄腕ウイルスハンター・神原恵弥。彼がこの度訪れたのは、東西文化の交差点であるT共和国。この国では、全身に黒い苔の生えた死体が見つかっていた。そして、気鋭の女性科学者が入国後に突如消息を絶つ。ふたつを結びつけるのは、想像の域を遥かに超えた、ある事実だった――。

感想・レビュー・書評

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  • 外資系製薬会社で働く神原恵弥シリーズ3作目。(といいつつ、シリーズ第1作は未読なので、早く読みたい。

  • ウイルスハンター・神原恵弥第三弾(ウイルスハンターってなんかイメージ違うと思うけれど)。T共和国(トルコよねえ)を舞台に、新たな鎮痛剤の噂、女性科学者の行方、高校時代の恋の相手・橘との再会、恵弥は目的は果たせるのか。登場人物みんなが何かを隠していて(隠し事ばっかり! この仲間の世界はすごい)、恵弥が一つ一つ解明してゆく。あんまり深いものはないんだけれど、このシリーズは、恵弥のキャラを楽しめ、謎解きを楽しめ、旅気分も味わえてしまう。重くなくて良い。今回もそれで楽しめた。フリーになるのかな恵弥、そして橘とのその後の話、読んで見たいな。

  • 相変わらずの恵弥の観察力&洞察力…

    今回は周りの登場人物もさらに色濃くて面白かった!

  • 久々の再読。このシリーズは読んでいて、楽しい気分見させられる。
    間をあけて読むと、また作者に騙されて楽しい。

  • 過去2作の内容をすっかり忘れていますが、そんなことは関係なく楽しめる作品でした。
    トルコを舞台にスパイ映画さながらの展開は面白いし、まるで観光案内のような名所紹介も別の意味で良かったです。

  • シリーズ1作目2作目と同じく
    謎が次から次へと深まる途中が面白かった。

    トルコに行って、日本では見られない景色をこの目で見てみたくなった。

    今更ながら恩田陸さんの面白さに目覚めたので
    引き続き恩田陸さん作品を読もうと思う!

  • 2作目飛ばして3作目。MAZEはホラーっぽい面白さだったけど、今回はミステリー。トルコが舞台で、主要観光地を巡りながら謎が深まっていく感じはとても好みだった。
    意外と平和なラストも「これはこれで面白い」と感じた。

  • 神原恵弥のミステリーツアー第3弾は、東洋と西洋が交わるT共和国

    前2作のキャストも登場しながら、今回は現地の無神論者エディが加わり、トルコ観光をしながら壮大な謎を解いていく

    冒頭から女性が殺され、恵弥のかつての恋人が現れたりする
    果たして、女性はなぜ死んだのか?
    謎のフィクサー“アンタレス”の正体は?
    全身が黒い苔に覆われる伝染病とは?

    数々の問題がつながっていき…最後はすべてが解決する様は爽快、まるで2時間ドラマのよう

    神原恵弥シリーズはまた面白くなった

  • トルコが舞台、ミステリー色強め、オールキャスト、恵弥と橘浩文との再会もあり、時枝満も出てきて満足。展開するようでこれで終るような…というシリーズの終り方だった。
    これ以上この業界を突っ込んでいくと自分が恵弥みたいにマークされると作者が思う瞬間があったのかな――ジャーナリズム精神、言論の自由、日本はまだ戦前だからなあ…ってのが読後の印象

    ■多田直樹、アキコ・スタンバーグ、ギリシャ&クルド&イラク&トルコ人の血をひくエディップ君

  • 1作目があまり刺さらなかった記憶だけど、これは楽しかった。主人公が魅力的で、1作目から読み直したい。

  • シリーズ3作目。
    話の広げ方、謎の提供はさすがの安心感。
    本当にいつも中盤までは大好きだ。
    終わりはサラッとした感じだけど、珍しく閉じた物語で逆に驚くなど。閉じてるほうが面白いんだけど、オープンエンドのほうが記憶に残る不思議。

  • MAZEでは振り回す側だったけど、クレオパトラの夢とブラック・ベルベットではぶん回される側だったなぁ…主人公。
    今までの作品のオールスター戦だったのが楽しかったところ。
    エディみたいなキャラクターも結構好き。
    それにしてもコロナ禍で読むとゾワッとくる話題!

  • 3作目だったのを知らずに読了
    テンポよく進んでいく感じ!

  • 多田からの依頼で、イスラム圏のT共和国で失踪した科学者を追っていた神原恵弥。だが、ターゲットは目の前で通り魔に殺されてしまう。かつての恋人・橘との異国での再会や、幻の鎮痛剤「D・F」の影をちらつかせる謎の男〈アンタレス〉、満が話す「黒い苔に覆われた死体」の噂が恵弥を翻弄する。〈神原恵弥シリーズ〉第3作目。

    冗長。地の文と台詞で全く同じことを繰り返している箇所が多すぎるし、ミスリードのためのミスリードも多すぎて萎える。それで前作とほぼ同じオチ!これはダメ。
    2作目でほのめかされていた橘と恵弥の関係をどう書くかは楽しみにしてたけど、やっぱり恩田さんは男同士を書くことに執着の浅い人なのがわかった。それよりエディを書くのが楽しくなっちゃってる(笑)。1作目で満に好感を持ってたから、恵弥が内心でこんなに満をナメてたのも残念だったなぁ…。満がアンタレスかもと疑うことすらないとは。今作はさすがに恵弥がバカに見える。

  • シリーズで1番すき

  • あたしは偶然を信じない。

  • 今までの登場キャラクターが大集合!って感じがよかった。相変わらず散々色んな人に振り回されてしまう恵弥がなんともかわいそう。T共和国のスパイスの香りとスッキリしたオチがよかった。

  • 一作目に続き三作目も満の存在感と安心感が良かったです。
    シリーズの中では読後感がスッキリしてました。

  • シリーズ物と知らず恩田陸一冊目に選んだ本。
    主人公の説明がかなり遅れてされて不服だったけど、シリーズ3作目なら仕方がない。
    DFのネタがあるとT共和国へ。
    なんでも良いけど国名とか地名とか伏せるのなんか意味あるのかな。
    キャラがみんな好きだー

  • 久々の恵弥シリーズ。
    旅行中だがあっという間に読んでしまった。
    今回はT共和国に仕事とプライベートの野暮用(?)で行ったはずがやはり何かに巻き込まれてしまう。
    今作は前作までをちゃんと読んでいないと楽しめないかもしれない。それくらいMAZEとクレオパトラネタが多い。
    個人的には慶子と満が出てきたので満足。
    多田からとある女性の捜索を依頼されるものの女性は恵弥の目の前で刺殺され、依頼した多田も謎の事故?で負傷してしまう。そして恵弥の元には色々な人が現れて慌ただしい。
    今までのまとめ感があるのだがこれでシリーズ終了なのだろうか?
    最終盤で恵弥は選択をしなければならないフラグも立っているのでこれで終わる可能性もありえるが個人的には続いて欲しい。
    恩田さん作品の中ではどこかアクションサスペンス映画(そんなジャンルはあるのだろうか?)みたいな雰囲気があってあっと言う間に読めてしまうので続編希望。

  • うーん。めぐみにマツコデラックスさんを重ねている私にとっては、めぐみの推理がズバリあたるという展開を期待してしまう。今作には、星新一の作品が出てこないのもさみしい。

  • 続きもの。

  •  消息を絶った女性科学者を捜索するために、神原恵弥はT国にはいる。
     そこには夢のような鎮痛剤の噂があった。

     恵弥の声が、子安さまで再生されるのでいかんともしがたいです。ごめんなさい。

     つか、もう全体が映像化を全力で求めているよね。
     T国って、トルコだけど、街並みやら自然やら、圧倒的な映像力で見せて、じゃなくて感じさせてくる。
     もう、空気感というか、熱気とか湿度とか、そういうものまで感じる。

     とはいえ、これは恵弥の圧倒的なキャラクター力なのだと思う。
     彼が、そう感じているから、読んでいる方も感じる。
     心情的ではなく、体感としてシンクロさせてくる。

     うん。
     心情と体感を切り離せるのがすごいな、恩田陸。

     恵弥の元カレもでてきて、謎が謎を呼んで…。

     面白かったけど、オチはちょっと弱かったかな。
     まぁ、シリーズとしては、これぐらいでよかったのだとは思うけれど。

  • シリーズその3
    これが新発売の時に書店に3冊並べて積んであったので、まとめ買いしちゃったわけだ

  • 2018.03.10

    恩田作品の中で好きな神原恵弥シリーズ第3弾。
    恩田作品は久しぶりに読みましたが、相変わらず気になるキーワードをたくさん散りばめ、風呂敷を広げるだけ広げておいて、アレっ?これで終わり?という結末はまさにこれぞ恩田節という感じ。
    結局本物のアキコ・スタンバーグについてはさらっと1行「東洋と西洋の狭間で死んだ」で終わり。そんなことある?笑
    多田直純は?どうなっちゃったの?笑
    その他、回収しきれていない伏線がわんさか…

    もやもやすることは読む前からわかっていたので、恩田作品としてはまだ読めるほうかな。
    旅情ミステリーとして楽しみました。

  • 3作目のT国での誰が、どうなっているのか?謎が多いが全てが繋がり、振り回される恵弥が1番好きかも…。
    自分の勤めている会社が何故監視されているのか、会社を辞めて独立するのか、有名になる前の話など、まだまだ恵弥のストーリーを知りたい欲求になるので続編がずっと続いていくといいなぁ

  • ウイルスハンター神原恵弥シリーズ第三弾。最近読んでなかった著者ですが、これ主人公のキャラが大好きなんです。あらゆる面で凄腕でキャラも強いのに、これまた家族友人知人が負けない変人ばかり(でも優秀)しかも今回は大好きなT共和国ときたらそりゃ読みますとも。今回も恵弥の行動言動思考の運びを楽しみながら、脇を固めるみなさんにも楽しませていただきました。特にエディ!彼だけで話ができそうなかっこよさ。謎解き自体は、そりゃないぜベイベー的展開(化学兵器のあたりではそれはフィクションだとのちにわかったのでは?というところも)でしたが、恵弥自身が次の段階に向かっていて次回作も楽しみなキャラクター小説でした。

  • 相変わらず恵弥のキャラは濃い!
    そして、このシリーズ、さんざん思わせぶりに振り回して、最終的にはとても現実的に落ちる。
    これはこれでいいと思う。
    MAZEのときは満くんのお料理がとても美味しそうだったけど、今回は焼き鳥位しか出てこなかったには、ちょっと残念。

  • 再読。神原恵弥シリーズ第3弾。なんといっても主人公のキャラクターが魅力的。謎解き自体はちょっと外れたところに着地した感があるけど、結末までぐいぐいと引き込んでいく面白さは何回読んでも楽しい。伏線のフリをした話のネタが多岐にわたっていてふむふむと思うし、トルコ中を巡る観光ガイドの面もあって旅気分にもなれる。また忘れたころにシリーズの次の作品が出るのかなあ。

  • 神原恵弥シリーズの中で1番面白かった!
    何が嘘で何が真実なのか、全てがもっともらしく、全てが疑わしく感じながら、読み進めた。
    後半の、怒涛の展開がすごかった。

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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