珈琲屋の人々 宝物を探しに (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575521177

作品紹介・あらすじ

東京は下町の商店街にある『珈琲屋』。主人の行介はかつて、ある理由から人を殺していた……。心に傷を負った人間たちが、『珈琲屋』で語る様々なドラマを七編収録。連続ドラマ化もされ、ロングセラーを記録している『珈琲屋の人々』シリーズ最終巻。行介と冬子の恋の行方もついに……。

感想・レビュー・書評

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  • '23年5月19日、Amazon Audibleで、聴き終えました。シリーズ、三作目。

    前二作からちょっと時間をおいて聴きました。安定した楽しさに、本作にはちょっとシリアスな男女関係が挟まっているなぁ、と感じました。ラストにまた、救われたかな。

    良いお話でした。★、3.5位な感じです。

  • シリーズ3作目。行介と冬子の恋もついに佳境に入ってきた感じ。次こそは!もう最後まで応援してます。でも恋が成就するとシリーズも終わってしまうと思うと寂しい気もする。

  • 2巻の救われないどろどろ愁嘆場劇場から、すこーし軽めになったかな?
    しかし相変わらずおっちゃんおばちゃんの不倫や二股をなんか美談のようにどろ〜っと書いてるなぁ。
    おじさんたちの感覚がこの通りなら、今の若者との溝がかなり深い気がする。他人との距離感というか、懐に入っていく間合いが近すぎるー。生理的にムリー。

  • この先が気になるのですが、そろそろ行介さんと冬子さん、決着つけて欲しいです。でも決着がつくと物語が終わるのか、と思うと、、、。

  • 三巻目は恋愛もの?男女の恋の話が多かったように思う。どれもはっきりと結末は書かれず、どうなるんだろう?と思わせて終わってしまった。最終巻なのかな?

  • 珈琲屋の人々第三弾。
    以前の第二弾を読んだのが3年前だったので内容をよく覚えていないが、“昭和の夜のドラマ”という雰囲気は、やはり色濃く感じる。

    前科のある珈琲屋のマスター、宗田行介(そうだこうすけ)、幼馴染で想いあう関係の辻井冬子(つじいふゆこ)、同じく幼馴染の島木。
    悩める人々は迷える子羊のように珈琲店へと足を運ぶ。
    口の重い行介にかわって、商店街一のプレイボーイで話術の巧みな島木が話を聞き出し、冬子が思い切ったアドバイスや審判(!?)を下すこともある。
    良いトリオかもしれない。

    結果として行介の人殺しは商店街を救ったため、英雄視される一面もあり、子供の頃から住み続けた町でもあるので、石もて追われることはない。
    しかし、“前科者を見る堅気の人々の目”というものが常に存在する。
    行介を“人殺し”と好奇の目で見ながらも、救いを求める人々が珈琲屋を訪れてやまない、それはどういう心理なのだろうか。
    共通するのは、悩みの他にある“罪の意識”というものだ。
    皆、罪深い。
    そして、非常に自分勝手だ。
    それが人間というものなのだろう。
    訪れる女性たちが口にする「男はずるい」という言葉、「人間は弱いから、自分では半分しか決められない。あとの半分は他人任せ」というセリフが鋭い。

    行介は、責任を半分逃れた人の罪を代わりに背負い、悲しみ、欲を持たず、癒しの珈琲を出し続ける…まるでメシアのようではないか。

    1巻目では秘めていた冬子の想いも、巻を追うごとにあらわになり、行介との関係は、この巻では各短編をつなげる一本の大きな流れになっている。

    『恋敵』『ヒーロー行進曲』『ホームレスの顔』『蕎麦の味』『宝物を探しに』『ひとつの結末』『恋敵』

  • 池永陽『珈琲屋の人々 宝物を探しに』双葉文庫。

    シリーズ第3弾の連作短編集。『恋敵』『ヒーロー行進曲』『ホームレスの顔』『蕎麦の味』『宝物を探しに』『ひとつの約束』『恋歌』の7編を収録。

    過去に過ちを犯した主人公の行介の無骨で、不器用で、極めて真摯な生き方に惹かれるかのように心に傷を負った人たちは『珈琲屋』を訪れる……

    今回は行介と冬子のまどろっこしい恋の行方ばかりが脚光を浴び、先の2作と比べると少し面白味に欠けるように感じた。

  • 淹れたて珈琲そを〜を出されるたびに心温まるいい話でした。いいですね…こんな店で読書に耽りたいです笑 結婚しても歳をとっても恋愛感情とはなかなか抜けるものではないのだと。逆にいつまでも持ち続けていいのだなと…思わされるのでした。

  • タイトルに魅せられて!
    シリーズ本③

    「熱いですから」・・心に残るフレーズデス。
    冬子さんには、
    「ほら、冬子。熱いから気を付けて飲めよ」・・いいですね!

  • 小説推理2014年1月号から2015年3月号掲載のものを2015年7月双葉社刊。2018年6月双葉文庫化。シリーズ3作目。恋敵、ヒーロー行進曲、ホームレスの顔、蕎麦の味、宝物を探しに、ひとつの結末、恋歌、の7つの連作短編。前巻にも増して、コミカルな感じが強い人情話で、殺人で服役した過去を持つ主人公という設定に若干の無理感はあるものの、3作目も面白く楽しめました。

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著者プロフィール

1998 年「走るジイサン」で第11 回小説すばる新人賞受賞。2002 年「コンビニ・ララバイ」で注目を集める。06 年「雲を斬る」で第12 回中山義秀文学賞受賞。その他著書多数。

「2021年 『おっさんたちの黄昏商店街 それぞれの恋路』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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