きらきら眼鏡 (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
4.00
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本棚登録 : 951
感想 : 63
  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575521290

作品紹介・あらすじ

映画化決定! 2018年9月より、全国順次公開。最後の1ページまで切ない――人生の岐路に立つ若者の、ひたむきな恋と決断の物語。愛猫を亡くしたばかりの立花明海は古本屋で自己啓発本を買った。中には「大滝あかね」と書かれた名刺が挟まっていて、自分がもっとも心を打たれたフレーズには傍線が。明海は思い切ってあかねにメールしてみるが……。

感想・レビュー・書評

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  • 立花明海、25歳は西船橋駅前の古書店で古本『死を輝かせる生き方』を100円で買ったことから、その本の前の持ち主の大滝あかね、30歳に出会います。

    明海とあかねは出会った日から話が弾み、再び会って休日を一緒に過ごします。明海とあかねは、いろいろな話をしていくうちに急接近して、明海はあかねに好意を持ちますが、あかねには入院中で余命の少ない恋人の裕二がいることがわかります。

    私は最初、あかねはずるくないかと思ってしまいました。
    あかねの方から明海をデートに誘い、ずっと明海が勘違いするような行動をとって最後に恋人のことを告げるなんてと。
    あかねは追い詰められた状況にいたのはわかるけれど、鈍くないかと思いました。
    わざとやっていたら相当なものだと思いました。

    でも、読んでいくうちに作者の森沢さんの筆致がすばらしく、私の読み違いだったということがわかりました。
    余命の少ない恋人の裕二さんと、あかねと明海の三人のやりとりは嫌味がなく読ませました。

    難しいテーマの作品をあたたかい作品に描き上げた森沢さんの筆力はすごいと思いました。

    最後にあかねが『死を輝かせる生き方』にラインを引いた箇所の<自分の人生を愛せないと嘆くなら、愛せるように自分が生きるしかない>が響きました。

    裕二があかねに贈ったこの本は三人を結び付け、新しい未来に向かえるようにしてくれた縁を結ぶ絆の本でした。

  • 今からかなり大事なことを言いますのでちょっと静かにしてもらっていいですか?

    …はいじゃあ言います
    「森沢作品は順番に読んだ方がお得!」

    はいご一緒に
    「森沢作品は順番に読んだ方がお得!」

    はい拍手!

    自分はもう完全に手遅れなので、これから森沢明夫さんの作品を読んでみようかなとか、まだ2,3冊しか読んでないという方は是非そうしてください

    森沢作品はうっすら繋がっているので、分かっていると「ニヤリ」とするポイントがたくさんあってお得です
    うっすらなので読まないと意味が通じないってほどじゃないんですけどか家計を預かる主婦(主夫)ならやっぱりお得なほうが…ええやん

    さて本作『きらきら眼鏡』はそんなお得感満載の作品で切ない純愛物語です

    森沢明夫さんの作品はスローペースと(やや)ハイペースの作品があると以前から思っているんですが、これはとてもとても時間がゆっくり進んでいると感じるんですが気がつくとけっこう読み進めているという不思議な作品
    なんでしょうね?この森沢マジック
    ゆっくりなのに読みやすい

    さあ今日から自分もきらきら眼鏡をかけよう!
    そんな風に思えた夏の日の朝

    • ひまわりめろんさん
      うん、分かるぞ
      すごくよく分かるぞ

      ただそれでも次に続く者たちのために声をあげ続けなければならないのだよ!
      せめてこの老兵たちの屍を意味の...
      うん、分かるぞ
      すごくよく分かるぞ

      ただそれでも次に続く者たちのために声をあげ続けなければならないのだよ!
      せめてこの老兵たちの屍を意味のあるものにしようではないか!
      (何を言うとんねん)
      2022/07/29
    • みんみんさん
      老兵死す!
      カッコいい( ̄+ー ̄)

      「火影ってのは痛ェーのガマンして、皆の前を歩いてる奴のことだ。だから、仲間の死体を跨ぐようなことは決し...
      老兵死す!
      カッコいい( ̄+ー ̄)

      「火影ってのは痛ェーのガマンして、皆の前を歩いてる奴のことだ。だから、仲間の死体を跨ぐようなことは決してねェ!」だってばよ‼︎
      2022/07/29
    • ひまわりめろんさん
      ここでNARUTOが出てくるセンス!

      好き
      ここでNARUTOが出てくるセンス!

      好き
      2022/07/30
  • 愛猫を亡くした立花明海が、古本屋で手にした1冊の本。
    そこに挟まれていた1枚の名刺が、新たな出会いへとつながる。

    なかなか向き合えない、心の傷を抱えた、明海とあかね。
    そっとその傷に触れようとするまでの流れが、丁寧に描かれていく。

    最後のメッセージのやり取りに、じーんときた。

    舞台である船橋市の描写が妙に細かいなと思っていたら、筆者の出身地のよう。
    地元愛を強く感じる作品でもあった。

  • 登場人物たちの距離感のとり方が素晴らしい…。

    寄り添うけれど踏み込みすぎない感じとか、
    言いたいことはたくさんあるけれど、ちゃんと言葉を選ぶところとか。

    本来、人間関係ってそういう繊細な作業があってこそ、なのかも。

    題材は結構重いのに、温かい気持ちで読める作品。

  • ☆5

    とても切なくて…そしてとっても優しい物語でした。心に響く言葉もたくさんあり、私の中で大切な1冊になりました❁⃘*.゚
    今日から私も「きらきら眼鏡」をかけてみようと思います!

    • やんばるさん
      のんさん、こんばんは。
      私もだいぶ前にこの作品に出会ったのですが、内容もかなり忘れてしまいました。古本がきっかけで始まるお話だったと思います...
      のんさん、こんばんは。
      私もだいぶ前にこの作品に出会ったのですが、内容もかなり忘れてしまいました。古本がきっかけで始まるお話だったと思います。それでも大事な本の印象が強く、仕舞い込んであります(笑)
      再読せねば!
      森沢明夫さんの作品大好きです!
      2022/11/16
    • のんさん
      やんばるさん、こんばんは☾
      そうです!古本屋で売りに出されていた「死を輝かせる生き方」という本がきっかけの物語です❁⃘*.゚
      心に響く言葉が...
      やんばるさん、こんばんは☾
      そうです!古本屋で売りに出されていた「死を輝かせる生き方」という本がきっかけの物語です❁⃘*.゚
      心に響く言葉がたくさんあって、とても印象に残る素敵な作品でした!
      私も森沢明夫さんの作品、大好きです(*´˘`*)
      2022/11/16
  • 情景の描写が美しい。自分の立場を登場人物の誰に置き換えても苦しくて切ない。いつかは遅かれ早かれやってくる死。その時を自分は強く受け入れられるだろうかと読みながら何度も考えてしまった。読み終えてタイトルのきらきら眼鏡はとても深いことを知る。偶然は必然というように奇跡的な出会いってあるのかもしれない。

    • あっちゃんさん
      私は、偶然❓に感謝する事がたくさんあります。

      一人の人との出会いが人生を変える。

      出会えた事に感謝しています。

      この本に出会えたのも
      私は、偶然❓に感謝する事がたくさんあります。

      一人の人との出会いが人生を変える。

      出会えた事に感謝しています。

      この本に出会えたのも
      2021/03/29
  • 後半はページめくるの止められない。読了感もほどよい物足りなさを残し、あとに引く感じもいい。
    森沢さんの小説は本当にいいですね。

    そしてその勢いを借りて映画化されている作品をみたが、映画は駄作中の駄作だった。。

  • 切なかった…。そして優しかった。
    終盤は涙腺崩壊しました。
    登場人物がそれぞれに悩みや苦しみを抱え、変化する状況に心を揺らしてるのを感じて何とも言えない気持ちになった。

    読書をしていると、ずっと心に残り励ましてくれる言葉に出会うことがある。
    どんな日常でも物事をプラスに捉えて見てみると、実は幸せはいっぱい。
    物語には寂しさが漂っていてハッピーな雰囲気ではないけど、会話やフレーズが心に沁みてきて優しい気分になりました。
    しんみりした余韻が心地よかった。

    『ふつうは、幸せ。
    過不足がないことは、それだけで奇跡』

    不自由を感じることで感じる幸せな気持ちや感謝の気持ち。
    一度きりの人生。
    本作を読んで、ささやかな幸せをいっぱい味わいたいなと思いました。

  • 物語の冒頭から主人公、明海の愛猫のお墓を…などという重い雰囲気で始まり挫けそうになった。
    軸には愛する者を亡くすという耐え難い事実があるのだけれど、決して読後感は悪くない不思議な物語。

    余命宣告を受けているあかねの恋人裕二。その絶対に消えて欲しくない自分以外の命が消えた時あかねは一人ではなく、自分の気持ちをそっと胸に仕舞った明海が静かにそばにいた。不運の裏側にある幸運のプレゼントは亡くなった裕二からだったのだろうか。
    コーラのペットボトルに書かれていたメッセージと“命とは時間の事”。この裕二の言葉は忘れられない。もちろん、明海がペットボトルに書いたメッセージも。毒を内側に抱えた自分を感じながらも結局は優しい人柄に溢れている。

    冒頭のペロのお墓のシーンは悲しみの重い涙、ラストのクローバーの種をペロのお墓に蒔くシーンは悲しいけれど温かい涙と、違った意味合いの涙で泣かされた。悲しいのだけれど未来と清々しさを感じる。愛猫ペロは天国のクローバーが咲く場所で裕二に可愛がられ、裕二もまたペロに笑顔にしてもらっている事だろう。

    きらきら眼鏡を掛けて自分の人生を愛せたらいいと思うけれど、今はまだ自分を嫌いにならない人生でいい。人生のきらきらはもっと歳を取った時の楽しみに。

  • 森沢明夫さんの優しい言葉遣いに引かれて3作目。
    情景が読み手にすーっと入ってくる感覚がたまらない。

    世界をプラスに変換できる素敵な眼鏡がタイトル
    心の有り様は自らが選択する
    感情は物事に対する後付けという点が気付きになった

    本書に出てくる"死を輝かせる生き方"という本
    この作品はこの言葉に尽きると思う

    『自分の人生を愛せないと嘆くなら、愛せるように自分が生きるしかない。他に何ができる?』

    自分を卑下してしまう、好きになれない方に届いて欲しい一冊です。

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著者プロフィール

1969年千葉県生まれ。小説家。14年、『虹の岬の喫茶店』が映画化(吉永小百合主演)されて話題に。ほか、『あなたへ』『夏美のホタル』『癒し屋キリコの約束』『きらきら眼鏡』など、映像化作品も多い。

「2022年 『プロだけが知っている小説の書き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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