ときどき旅に出るカフェ (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 3235
レビュー : 181
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575522808

作品紹介・あらすじ

氷野照明に勤める奈良瑛子が近所で見つけたのは、カフェ・ルーズという小さな喫茶店。そこを一人で切り盛りしているのは、かつての同僚・葛井円だった。海外の珍しいメニューを提供する素敵な空間をすっかり気に入った瑛子は足しげく通うように。会社で起こる小さな事件、日々の生活の中でもやもやすること、そして店主の円の秘密――世界の食べ物たちが解決のカギとなっていく。読めば心も満たされる“おいしい"連作短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 主人公の瑛子は自分と結構境遇が似ていて、
    とても感情移入できたので、
    こんな居心地のいい素敵なカフェが
    家の近くにあったら私も通うのに…
    と夢見てしまう。
    私自身あまり外国に行ったりしないので、
    旅に出た気分になれるというのもいい。

    一つ前に読んだ近藤さんの作品同様、
    少し角度を変えたら見え方が違ってくる
    という事を考えさせてくれた作品だった。

  • OL瑛子が近所で偶然見つけたカフェ・ルーズは、かつての同僚、円が経営するお店だった。
    オーストリアの炭酸飲料アルムドゥドラー。ロシア風ツップフクーヘン等々。
    普段耳慣れない外国のお菓子やドリンクがどんどん出てきて、食欲をそそります。
    サクッと読める謎解きも楽しかった。
    ほんの少しささくれた心も和らいで、優しい気持ちになれます。

  • あたたかい、いつ読んでも幸せなお話。大好き。
    若い頃に何かにあこがれて海外に勉強に行った。結局何を得たのかわからなかった。
    未熟で無知なあの頃の自分に読ませてみたい。
    自分で見つけたステキなもので人を幸せにするなんて。円さんの生き方はステキ。
    家族がカギになるラストもハマった。



  • 近藤史恵さんも好きな作家さんのひとり。
    この本は29冊目になります。

    初めて読んだ近藤さんの本は『タルトタタンの夢』
    ビストロ”パ・ルマ”を舞台にしたグルメミステリー。
    この本で、近藤さんのファンになりました。
    このシリーズは第3まで読了。

    近藤さんといえば、もう一つ。
    ロードレースの世界を描いたシリーズ。
    ロードレースのことは全く知らなかったのですが、『サクリファイス』を夢中で読みました。
    『エデン』『サヴァイブ』『キアズマ』もとても面白く、すっかりハマりました。

    この【ときどき旅に出るカフェ】は『タルトタタンの夢』を思い起こすライトミステリー。

    瑛子が近所で見つけた≪カフェ・ルーズ≫
    お店のコンセプトは”旅に出られるカフェ”
    お客さんもここで旅を感じる。

    お店で出される世界の料理。
    北欧の苺スープだったり、ロシア風チーズケーキのツップフクーヘンだったり。
    初めて知るデザートや飲み物がいっぱい。

    タイのマッサマンカレーはもちろん知ってますが(笑)

    世界は広い…
    世界が広がって、違う世界を見せてくれます。

    でも、そこは近藤史恵さん。
    ライトミステリーです。

    そして、ラストの展開には
    えっ!そうなの~

    食べてみたいと心踊らされるデザートを想像しながら読み進めていたら、こんなラストが待っていたとは…

    カフェ・ルーズもシリーズ化を強く希望しながら本を閉じました。

  • おいしそうなお菓子や飲み物がいろいろ出てきてわくわくする。苺のスープと、何度も出てくるツップフクーヘンが食べたいなぁ。
    それぞれの章の謎はほんのちょっとしたことで、謎解きというほどのことでもなく答えは誰かが話さなかっただけ、という感じ。
    そうだなーと印象に残ったのは、セラドゥーラが簡単に作れるものであるというくだり。
    「いくら簡単にできると言ったって、存在を知らないと作ろうとも思わないよね」
    「家で作れる人は家で作ればいい。瑛子は――面倒だから、いくら簡単でも家では作らない。」
    そういうふうに考えられること、だいじだよなぁと思う。

  • カフェの雰囲気が素敵で、出てくるお菓子や飲み物がどれもおいしそう。世界中を旅したくなる。主人公はカフェに通う常連で、30代の独身女性らしい等身大の悩みもありつつ、しっかりした考えを持っていて気持ちがいい。残念なのは、最後の2行。突然主人公のキャラクターから大きくそれた感じがして、この2行はなければ良かったのに、と思った。


  • 「旅に出る」をコンセプトにし、
    各国のスイーツを提供するカフェの話。

    目にした事の無いスイーツが登場し
    説明や姿形の描写部分を読む度にドキドキした。
    出てきたスイーツたち、いつか食べてみたい…。
    「世界が広がる」感覚を味わいたい。

    文章も軽やかでかなり読みやすい。
    章ごとにスッキリする話が味わえて
    ストーリーも面白かった。

  • こんなカフェが私の近所にもあればなぁ。
    カフェで旅に出たような気分になれるなんて素敵!
    聞いたこともない食べ物や、飲み物、こう食べるのが普通と思ってた既成概念が外れるのもまた楽しい。世界が広がる。
    その食べ物にまつわる謎ときのような短編集。
    食べ物や落ち着ける空間は人を幸せな気分にしてくれる。
    そしてこんな本も。

  • 店主が旅先で出会った料理やお菓子が出てくるカフェ。聞いたことのないメニューを画像検索しながら、わたしも本場に食べに行きたいなぁ、と妄想しながら読んだ。こんなカフェが近くにあったら、私も通っちゃう。

    後半からは色んなことが一気に明らかになり、ほんとに1冊で完結するのかしら、なんて思ったらどんでん返しのおまけも付いてちゃんと着地した。お見事!

    読了後の気分としては、まだ別腹でデザートもイケます、というかんじなので、2巻もあったらぜひ読みたい。

  • この本を読むと自分もカフェ•ルーズにいるような気持ちになり、旅をしたような気持ちになれる。

    その非日常が普段の淡々と過ぎる毎日を彩ってくれるような気がして、また明日も頑張ろうと思える。

    カフェを通した様々な人との繋がりから、誰もが抱えてる生きづらさを共感してもらったような気持ちになり、自分の中でうまく消化できるように助けてくれる。
    人間関係でストレスが溜まったとき、誰にも愚痴を言えない、言いたくないときそっと寄り添ってくれるような本。

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著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。93年、『凍える島』で第4回鮎川哲也賞を受賞して作家デビュー。以来、細やかな心理描写を軸にした質の高いミステリ作品を発表し続ける。2008年『サクリファイス』で第10回大藪春彦賞を受賞。その他の著書に『ねむりねずみ』『散りしかたみに』『桜姫』『二人道成寺』『ダークルーム』『モップの精は旅に出る』『さいごの毛布』『スティグマータ』『シャルロットの憂鬱』など多数。

「2021年 『みかんとひよどり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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