ホテル・ピーベリー<新装版> (双葉文庫)

著者 : 近藤史恵

• 双葉社 (2022年5月12日発売)

感想・レビュー・書評

[akiさんの感想 · 2022年6月19日]

表紙に惹かれて購入。登場人物に魅力があまりなかった。でもハワイにちょっと行ってみたくなった。

[Takafumiさんの感想 · 2024年2月5日]

ハワイ行ったことないから3ヶ月とか長期で行ってみたいな。最初は旅行しにきたという感じで退屈だったが、後半から少しおもしろくなった。

[ちまりさんの感想 · 2023年3月8日]

読了。思いがけない展開(⊙_⊙)

[etsu*さんの感想 · 2023年2月14日]

ハワイ島ヒロで日本人が経営するリピーターお断りのホテルピーベリーに長期滞在するストーリー。
主人公を含めて、皆んな、秘密を抱えてやってくる。
中盤までは、ハワイ島へ旅行している気分に浸れる。
訳あり旅行者の主人公は、10歳の教え子に恋心を抱いて教師をクビになったり、傷心旅行先でラブアフェアを楽しんだりと、自分でも気付かないうちに恋に溺れてしまうタイプ、やっている事は軽蔑に値するのだけれど、読んでいるとそこまで嫌悪が生まれないのが不思議。
そんな中、宿泊者の不審死が重なり、不穏なミステリー小説に変わっていく。
こういう段取りと展開、意外と好きかも。

[nakamuraさんの感想 · 2022年9月5日]

仕事を辞めてくすぶってた主人公に旅行好きの友人が薦めたハワイにあるホテル。
そこは、リピーター厳禁で３ヶ月まで滞在できるという斬新なホテルで、特になんのしがらみのない主人公は興味本位でハワイに行き、そのホテルに滞在することになった。しかし、そこで殺人事件が発生する。

途中まで事件要素はあまりなく、ひと夏のアヴァンチュールのような形相だったんだが、後半急にミステリーになって、最後も怒涛のミステリー展開で、締めにかかってきた。
たしかに言われてみれば、こんなにミステリーを作るうえでおあつらえ向きなプロットもないだろう。ぼくは存分に楽しませてもらった。

[なぎさんの感想 · 2022年8月31日]

　とある出来事で仕事を追われ、くすぶっていたぼくに、旅好きの高校時代の友人がすすめてくれたのは、ハワイ島にある小さなホテル。泊まれるのは1回だけ、リピーターはなしというそのホテルのルールに惹かれたぼくは、わずかばかりの荷物をバッグに詰めて、ハワイ島に降り立った。

　和やかな日々に突然訪れた不審死。「このホテルの客はみんな嘘をついている」帯に煽られて読んだ1冊は夏の旅のお供にもぴったりのミステリでした。常夏の島には不似合いなほろ苦さも、モヤモヤも、ひと夏の出来事ならでは。

[あーおさんの感想 · 2022年5月27日]

3.5評価にしたい。

ミステリーというよりは、誰もが抱えうる喪失感や脱力感、諦めや自分を押し殺し続けた果ての顛末とその後。そういう方が強かった。ついでにちょっとミステリーみたいな。でもそれも主犯ではないにせよ、和美さんが関わっていたのは読者の私もちょっとショックではあった。

ハワイの様々な気候や景色、ホテルでの家族のような関わり合いを見ていると、ミステリーが置き去りになっているかのような、別世界の出来事のような気さえする。そんなふわっとした話でした。

[温泉たまごさんの感想 · 2024年2月24日]

2024-4

仕事を辞めて手持ち無沙汰に過ごしていた主人公・木崎淳平は友人から勧められて、日本人が経営するホテルのあるハワイ島を訪れる。
泊まれるのは1度きりのそのホテルで穏やかな日常を過ごしていたある日、宿泊客のひとりがプールで溺死する事件が起こり、不穏な空気が漂い始めて───。

“このホテルの客はみんな、嘘をついている。”
特徴的な帯に目が留まり、手に取った今作。序盤はハワイでの休暇を穏やかに過ごし、宿泊客と交流し……と平和な時間が流れる。所々に主人公の過去の謎や、宿泊客のちょっと怪しい雰囲気に(ん？)と思いながらも、サクサクと読み進めていた。景色や食事(特に朝ごはんと珈琲)の描写や、天体写真の話などが、文字で読むだけで情景が浮かぶようで、こちらも穏やかな時間を過ごせた。

事件が起きてから解決に向かうまでが気になりすぎて、一気に読んでしまった。面白かった。結末はあまり読めなかったけれども、少しずつヒントはあったんだなあと。

主人公目線で物語が進むので、そういうタイプは感情移入してしまうのだけど 、途中でおおお……ってなる。読み終わって冷静に考えたらなかなかに癖の強い主人公だったな。

[ひろさんの感想 · 2023年10月13日]

　娘に勧められて読んみでました。
近藤史恵さん、初めましての作家さん。
『タルト・タタンの夢』の作家さんなのね。テンポも良かったし、読みやすかったので、タルトタタンも読んでみよう。

　前半は日本で何かやらかした主人公が、ハワイ島に長期旅行に行く話。ホテルピーベリーという長期滞在者が多くて、でもリピーターお断りの宿に泊まりながら、ハワイ島を堪能しつつ、ノンビリ過ごす。

　ハワイ島に行った時の事を思い出しながら読みました。レンタカー進入禁止のサドルロードとか、知らなかったから、当時通っちゃってないだろうか？と思ったり。。。

　後半は宿泊客が亡くなり、不穏な空気に包まれていきます。先が気になって一気読みしました。

[まきまきさんの感想 · 2023年7月5日]

近藤史恵さんの作品は初だったが、表紙と帯に惹かれて買いつつ、半年ほど積読になっていたのをようやく読んだ。
ボリューム的には中編で比較的さくっと読める。ミステリーではあるが、主人公木崎の恋愛を中心にした人間模様の内容に比重が大きかった印象。
ハワイでもあまり観光地化されていない地域が舞台で、行ったことはないが現地の空気を感じられた。読んだらハワイに行きたくなった。

著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年『凍える島』で「鮎川哲也賞」を受賞し、デビュー。2008年『サクリファイス』で、「大藪春彦賞」を受賞。「ビストロ・パ・マル」シリーズをはじめ、『おはようおかえり』『たまごの旅人』『夜の向こうの蛹たち』『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』『岩窟姫』『三つの名を持つ犬』『ホテル・カイザリン』等、多数発表する。