- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575525854
作品紹介・あらすじ
はじめて担当した離婚案件に隠された仄暗い企み、ロースクール時代の友人が起こした殺人事件の真実、淫行容疑で逮捕された家庭教師を救う少女の切り札――新米弁護士の木村は先輩の敏腕弁護士・高塚に助けられながら難儀な依頼を解決していく。大ヒット『花束は毒』で注目を集める著者による、全話驚きのヒューマン・ミステリ! 新装版で登場。
感想・レビュー・書評
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まだ比較的純粋な心を失ってない弁護士が主人公の連作短編。悪ではないけど手練手管を駆使できる先輩弁護士との差が面白い。
4篇で4つの家族が描かれますが、強い願望を持った人の強さ、怖さがそれぞれに描かれていて面白い。個人的には4話目が好きですね。 -
'23年1月27日、Amazon audibleで、聴き終えました。織守きょうやさん、三作目だっけ?四作目かな?
いやぁ、素晴らしかった!いわゆる連作短編集ですが…どれも大好きです!ビターなチョコレートのような、作品たち!僕は、大好きです!
同じ登場人物で、シリーズになっているようで…次作も、聴いてみます。
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初・織守さん作品。
花束に毒も記憶屋も読んでみたいと思いつつ…これが最初になってしまった。
御子柴さんシリーズでも常々感じていることだけど、譲れない想いのために自ら不幸(に見える)道を選ぶ友人を、止められない悔しさ、無力感がすごかった。
その人が、達成して心からの笑顔で幸せそうにする時の、自分の存在感のなさ…あ、こいつにとっては自分は、その程度でしかないんだなっていう…
弁護士ならそこに、倫理的には正しくない(かも?)ことに加担した後ろめたさ?みたいなものも重なるのかもしれない…
そう、そう言われてみれば…ちょっと前まで、子供が親を殺すってすごいタブーみたいに言われていたよね。尊属殺人。量刑も普通の殺人より重かったんだって。当時は「そりゃー親を殺すんだもんな…」て思ってたけど…今となっては「…なんで親だからって理由だけで????」たしかに。親は敬わなければならなかった。お世話ちゃんとしてくれた人には、親じゃなくたって自然と感謝して敬うものと思うが。人間関係の基本として。
今は、親だからって敬わなくても全然よくて(極論)、そういう意味では親の方も、昔の親みたいに無理して「親の威厳」を保つ必要はなくなったのかな。そういう肩書きが強い効力を持たなくなったのは、親にとってはいいような、悪いような。楽だけど、自分を律するものも緩んでしまう、気もする。
会社とかでも肩書きがつくと、意外に能力発揮できちゃう人もいるじゃない。
一番わからんかったのは表題作だなー。
彼はそもそも彼女のことが好きなのか?
好きじゃないのか?
どっちなのかわからないのか?
むにゃむにゃと拒絶もしない許容もしないままでいるのが一番悪かったのではないか?
好きなら「筋を通そう」って然るべき年齢まで待つよう話し合うべきだし、はっきりしないまま、押されたままでいるのは、未だによくわからない。
それとも彼のその受動的な部分も「そういう人もいる」という見本だということなのかな…? -
Audibleで。
日常ミステリーのジャンル。
設定が少し変わっていて、できる弁護士と新米弁護士のペアで、事が終わってから本質に気づくという流れ。
残酷なシーンなどなどない代わりに、犯人(?)の異常性というか執念が怖い。 -
現役弁護士らしく、リーガルミステリの連作短編。ベースは家族もので、ネタに使われる法律も多くないし難解でもなく分かり易かった。主人公は頼りない感じなので、裏主人公は先輩の方なんだろうな、と思って読んでた。もうちょいハードめとか、毒があるのも読んでみたい。
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法律の中でも民法の親族がメインテーマ。
ドラマ化すると模倣犯が出そう。
2015年時点の法律をもとに書かれているので、
2022年の民法改正は読後におさえていただきたい。
作品としては非常に面白く続編もすぐ買ってきた。
※評価はすべて3にしています -
おもしろい!木村先生がんばれ!
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新米弁護士木村×敏腕弁護士高塚 シリーズ第一弾
短編連作集
4作品とも最後には驚きがあった。
色んな愛の形。当たり前は当たり前じゃなくて
異端な事が人によっては当たり前な事もあるよね。
小田切の話が切なくて好きだなぁ。