したいとか、したくないとかの話じゃない (双葉文庫)

  • 双葉社 (2023年10月11日発売)
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本 ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784575527124

作品紹介・あらすじ

浮気相手に捨てられた売れない脚本家の夫。その夫に内緒で応募したシナリオコンクールで優秀賞を受賞し、これまでの家事育児だけの生活から外の世界に飛びだそうとしている妻。そんな妻に不倫相手を失った夫が久しぶりに迫るが・・・・・・。「セックスレス」をきっかけに夫婦のあり方、子育てのあり方を問いかける家族小説。

感想・レビュー・書評

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  • 祝!朝ドラ「ブギウギ」脚本作品。ラス前放送の(125話)スズ子が羽鳥善一に引退の本当の理由を告げる故由には、125話分を溜めた大鍋をひっくり返すが如く納得させられました。そんな見事な脚本を書く作家と、この愛すべきクズ小説の著者がどうにも重ならない。
    その愛すべきクズ小説については、夫婦と子供1人の3人家族という小さなフィールドのフィクション。脚本家が主人公なので自身の身を削るかの如くなかなか踏み込んではいるものの、全てがささいなことの積み重ねでくだらないが、それが生々しくもあり、主人公の器の小さな男の心理状態が如実に表現されています。そしてその男は微笑ましい程情けなくセコい。そのセコい男と結婚したが故、恐妻と化した妻との家庭内での心理戦や会話もリアルで笑えます。
    しかしながら「それでも俺は、妻としたい」と今作はかなり類似しているので流石に辟易してしまいました。

  • 新型コロナ禍での夫婦、親子関係とは?
    発達障害の疑いのある息子の描写がリアル。

  • 読み始めから終わりまで、夫の言動や心理にイライラさせられっぱなしになってしまった。
    何だか、情けなさというか、気持ち悪さまで感じてしまった一冊。
    ダメ夫に妻が愛想をつかしてしまう気持ちがよく分かる。
    妻との話し合いの場でも、どうやって相手を丸め込もうか、とか、このセリフはウマい、とか様々な打算があり、そういう一つ一つの描写にうんざりしてしまった。(妻にも打算はあったけれど、それがかき消されるくらい夫がどうにもならない)
    一言で言ってしまえば、グダグダな夫婦関係でした。

  • NHK朝の連ドラヴギウギの脚本家が書いた小説という事で読んでみたけど、何だかヴギウギの今後が心配になりました。やはり小説家とは違うのだなぁと反省しました。

  • タイトルからイメージする以上に、自慰行為の性描写が多くて肌に合わなかったし、最後までしたいとか、しないとかの話だった印象。
    はじめの方は夫が気持ち悪すぎて妻に同情的に読んでいたけど、段々妻の方もどうなの?というシーンが増えてきて、お似合いの夫婦だなとしか。しかし夫の気持ち悪さは計り知れず、最終的には悍ましさすら感じた。ここまでの気持ち悪い性描写が必要だったとは思えないくらい話も浅くて、ただただしんどい300ページ弱。
    複数の書店で面出しされてたから期待してしまったけど残念な結果でした。

  • あるあるなのかな、子育てや家事分担や就労についてどこか女性の方ばかり負担がかかってると感じるモヤモヤは恭子に共感できる部分も多かった。それをずっと抱え込んで相手に伝えずひとりで鬱憤を溜め込んだかと思いきや、いきなり夫にキツく当たったりする部分は心当たりが少し。そう、まさに、したいしたくないで割り切れない夫と妻の心理戦が上手く描かれているなと感じた。夫のダメな部分を冷静に分析しちゃう恭子に同情しながらも、夫から見た自分はどう映ってるかなと回顧しながらサクッと読めた。解説はちょっと興醒め。

  • 朝ドラ「ブギウギ」の脚本家の小説らしい。
    今どきの夫婦ってこんな感じなのかも

  • これは2日くらいで書いたのか?というくらい安易な作品だけど、どこか憎めないところがある。

  • どうしょうもない人しか出てこない、と個人的には感じた。
    読み終わってみて残るのは人はそう簡単に変わらない生き物、確かにね。

    どうして結婚したのかもここまで共に生きてきたのかも何もかもちゃぶ台返しよろしく、で最後まで我慢し続ける人生を送るよりマシ、はわかる気がしたけれど自分が悪いと思っている割にはどこかに僅かなりとも誰かや何かのせいにしているところはちゃんとある。

    発達障害とコロナ禍とセックスレスを混ぜ合わせているだけかな、と思ってしまう。

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著者プロフィール

1972年鳥取県生まれ。日本映画学校(現・日本映画大学)卒業。2015年に『百円の恋』で第39回日本アカデミー賞最優秀脚本賞、第17回菊島隆三賞、2016年に『佐知とマユ』で第4回市川森一脚本賞、2019年に『喜劇 愛妻物語』で第32回東京国際映画祭コンペティション部門最優秀脚本賞、2020年に『喜劇 愛妻物語』『劇場版 アンダードッグ 前編 後編』で第42回ヨコハマ映画祭脚本賞を受賞。2016年に『14の夜』で映画監督デビュー。2023年度後期放送のNHK連続テレビ小説『ブギウギ』の脚本を担当。小説に『喜劇 愛妻物語』『14の夜』『それでも俺は、妻としたい』『したいとか、したくないとかの話じゃない』などがある。

「2017年 『弱虫日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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