息子のボーイフレンド (双葉文庫)

  • 双葉社 (2025年1月15日発売)
3.65
  • (24)
  • (41)
  • (45)
  • (9)
  • (1)
本棚登録 : 937
感想 : 53
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (248ページ) / ISBN・EAN: 9784575528190

作品紹介・あらすじ

専業主婦の杉山莉緒は、高校2年生の息子・聖将からカミングアウトされ、激しく動揺する。しぶしぶ交際相手を自宅に招いたところ、一流大学に通う藤本雄哉は非の打ち所がない好青年。母親を早くに亡くし、家事はもちろん、祖母の介護までする苦学生で、何よりイケメンだった! ひとまず二人の交際を認めた莉緒だが、心中は複雑だし、夫・稲男にもなかなか切り出せない。はたして空回りする母は家庭の平穏を取り戻すことができるのか? たっぷり笑えて、しみじみ考えさせられるBLホームコメディ。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • おもしろかった。
    自分も想像の域をでないけどもし息子がそうだ、とカミングアウトしてきたら受け入れる。息子にとって母親は特別だと思ってるしやっぱり一番の味方で居てやりたい、と表面上はそう思うと思う。
    でも、実際そうなったら正直分からんし、ホントの本音はここにも書けない。

    なんでわざわざ日陰を選ぶの?
    って差別だよね。(でも限りなく本音だよね)
    親は日陰じゃなくて木陰になって守ってやれるような大きな枝葉でありたいって最後の文章が良かったなぁ。

  • 突然高二の息子から彼氏ができたと言われた母の莉緒の章から話は始まり、息子の聖将、莉緒の友人の優美、聖将の父の稲男、最後に聖将の恋人の雄哉の目線で話が進みます。
    この話は読む人の立場で、捉え方が変わるんだろうなぁと。私は息子を持つ母の立場なので、莉緒と稲男の気持ちが痛いほどわかります。親としては同性同士がダメとかではなく、この先に待っているであろう世間からの冷たい目に自分の子供が晒されてしまう、そんな目にあわせたくないと。
    だけど、1番大切なのは本人達が幸せかどうかなので、受け入れてあげるのが親なんだとすごく大事な事を教えてくれるお話でした。
    自分の子供が、想像を超える人間に成長していくのをそばで見るのは大変だけど楽しいです。

  • 息子からゲイだと告白された母親の視点から始まり、息子本人、母親の親友、父親、彼氏とそれぞれの目線で物語が進んでいきます。
    スピード感があってサクッと読みやすい作品でした。

    自分自身はLGBTQに理解があると思っていたとしても、実際に当事者が身内にいれば拒絶してしまうのかなと考えながら読み進めました。他人事だから「そっかー」で済ませられるのかなと。

  • 爽やかな読み心地でした。
    「日陰にいるんじゃない、木陰にいるんだ」
    という言葉がぐっときました。
    それぞれの感情そのものには罪はなく、関係性において問題が出てくるだけ。人間が愛おしくなるような本でした。出来過ぎってくらいだったけど。

  • 秋吉理香子「息子のボーイフレンド」
    2025年 双葉文庫

    LGBTQ+、ジェンダーレスがかなり一般的に浸透し始めてきたけど、ここまで真正面から小説になったものを初めて読んだ気がします。
    ガイドラインやマニュアルということではなく、あくまでも小説。でも一般概念と自分の家族とでは理解できていても納得できない等、とてもリアルな心情が描かれていると思います。しかも押しつけがましくないのも良い。
    しかも本筋は真面目だけど、キャラクターたちにコミカルさや過去の趣味等を持たせることで笑いと涙とともに読み進められておもしろかったです。
    世代によっては、まずはこの〝馴染む〟ということが重要なのかもしれないと思いました。

    #秋吉理香子
    #息子のボーイフレンド
    #双葉文庫
    #読了

  • 全人類読んでいただけないだろうか。この本を心の底から広めたい。

    LGBTを題材にした小説なんて数ある時代に、この作品だけは違うと思う。
    当事者だけじゃない、その裏にいるべき人を描いた家族の物語だからだ。
    少なくとも僕は間違いなく買ってよかったし、生きているうちに読めてよかった。この本だけは風化させたくないと心から願っています。いつか映画化やドラマ化されてもいいのではないでしょうか?

    今回取り上げられる対象はゲイカップルでその両親、つまりは当事者の親が物語の重要人物なのだが、主人公は誰かを問われた時に誰でもないそれでいて誰一人欠けてはいけないことに気づくと思います。
    皆さんが家族という存在を考えた時に誰が家族の中で主人公であるかと聞かれたら難しいのではないでしょうか。それと同じくこの物語には決して少なくない人の人生があって思いがあるのです。
    そしてゲイの当事者である自分がこの作品に対してはっきりと言えることが一つあります。それはこの作品に書かれている内容は全て綺麗事だということです。
    考えていただきたい、自分がゲイであることを打ち明けた時に受け入れられない親がどれほど多いだろうかと、そして大事にされてきた親に見放され、分かり合えず最悪の場合には殺されかけた人の数をぜひとも想像してほしいです。現実は決してこんな作品のように綺麗ではないでしょう。だけど綺麗事だと鼻で笑うことはできません、これを読んだ時にこれが理想的であり、本来あってほしいという受け取り方だと思うからこそ、これをフィクションではなくノンフィクションに近づけられる世の中に私たちがしていきたいと心から思います。

  • タイトル通り、ある日高2の息子にされるカミングアウトから始まる物語。
    序盤は腐女子のノリで息子の性癖をあれこれ言うのはやめろよ違うだろ…と思ったりもしたし、腐女子だから応援するよ⭐︎なんて友人の息子やその彼氏に言って喜ばれるわけねーだろと思ってたら優美おばさんは意外にも母親莉緒と聖将たちの良い潤滑油になるわ職場のクリニックでもちゃんとしてるわで…
    そして最後の章で全て持ってかれた。『幸せの黄色いハンカチ』が伏線になるとは思ってなくて、予想外で泣かされた。
    当事者でない優美おばさんは終始味方だったけど、親の莉緒とイナちゃんが悩みつつ、やっぱり悩みつつ、でも受け入れてあげたい、息子が幸せになる方向を考えたい!と愛に溢れていて大変良かった。

  • もしも、我が子が同性を好きになったら。
    私偏見ないし、大丈夫。 
    そう言い切れる人ほど読んでみて欲しい作品。人が人を愛してる。そんなシンプルな話なのにどうしてこんなにも戸惑うのか。複雑にしてるのは私達が長年刷り込まれてきた価値観の古さ。もう古いんだ、時代は変わったんだ、人が人を、好きになっただけなんだ、そう思いたくてもその蓋をこじ開けるのは「それ許していいの?」という外野の声。
    合ってるかどうかじゃなく理解できるかじゃない。そのままうん、わかったと受け入れられる人間らしさが己にあるのかということ。そんなことを考えさせられた。

  • 息子がいるので
    タイトルから惹かれてしまった
    考えてはいないけれど、もしタイトルの通りの出来事が起きてしまったらなと思い手に取る

    当人だけではなく、その周りの心情も描いていてぐっとくるものがあった
    ただ、周りの人たちの理解しようという善のかたまりみたいな人たちばかりで
    悪役かと思いきや、すぐに反省したりと清い世界で若干の物足りなさを感じた

  • 大学生になる我が息子から 同じように打ち明けられたらどうしよう。
    受け入れれるかな。応援出来るかな。見守ってあげれるかな。
    柔軟な心で子供の幸せを願えるように、もし同じことがあった時のために いつでも読める場所に置いとこうかしら。

  • 物語が進むにつれてたくさんの人の目線で語られていく作品。

    スピード感も良いし一気に読了

    もし私の家族にLGBTQとカミングアウトされたら莉緒たちみたいにはならず受け入れられると思うなーと読んでいた自分がいた。
    でもこれこそ、当事者じゃないからなんだよね。
    それをこの作品で身に染みて感じた。

    近年は認められつつあるけれどそれでもやはり壁はたくさん。1人でも多くの人に手に取ってもらいたいなー!!!

    それにしても「もんげー」やこ岡山の人は言いません爆笑爆笑爆笑

  • 面白かった!!読みやすくて、最後は感動しました。

  • 高校生の息子にある時突然ゲイであることを打ち明けられ、悩みながらもボーイフレンドを家に招待する母。

    が主人公なのかと思ったら、それは一章だけで、その後は章ごとに、息子→母の親友→息子の彼氏→父と視点が変わる。

    ものすごく引き込まれる内容で、1日で読み切ってしまった。
    最初のうちは、母と母の親友がいいキャラしているので爆笑しながら読んでいたのに、終盤めちゃくちゃ泣いていた。

    こんな時代だし、まだ5歳のうちの息子が将来LGBTの自認をしたら、受け入れて認めよう。難しいけど、その覚悟は持っておこう。という話は前々から夫としていた。
    その頃には、世間で好奇の目で見られることのない世の中になっていると良いな。

  • 腐女子の過去を持つ母親、会社で LGBTQ への理解と支援のキャンペーンを担当する父親。でも、やはり我が子となると受け入れがたく。葛藤しつつも家族として一生懸命理解しよう、受け入れよう、と努力する両親、大好きな両親であるからこそ本当の自分を知って受け入れてほしいと願う息子の家族愛の物語。『消えた初恋』を読んだばかりのタイミングで読んだことも相まってか、結末も含め、メルヘンというか、どこまでもマンガ的な印象だった。温かくて大好きな感じではあるのだけれど。

    その中にあって、作中に出てきた不妊治療中の夫婦の男性側が実は同性愛者で、しかしそんな自分自身を受け入れがたく、嫌悪し、同性愛者である自分を自分とは別の”匿名の人格”とすることで自己否定を免れ、心の均衡を保ち、いわゆる普通の結婚生活を続けている姿にこそリアリティを感じ、ひどく切なく、心を締め付けられた。
    同性愛者であることを自分の特性として受け入れている人はそれだけですでに大きなハードルを一つ越えているのだ、と改めて自分も含め幼い頃からこの方、刷り込まれた”普通”の壁の大きさを思った。



  • こんなにも理想的な好青年居るのか?ってくらいのボーイフレンドでした。

  • 専業主婦の杉山莉緒は、高校2年生の息子・聖将からカミングアウトされ、激しく動揺する。しぶしぶ交際相手を自宅に招いたところ、一流大学に通う藤本雄哉は非の打ち所がない好青年。
    母親を早くに亡くし、家事はもちろん、祖母の介護までする苦学生で、何よりイケメンだった! ひとまず二人の交際を認めた莉緒だが、心中は複雑だし、夫・稲男にもなかなか切り出せない。
    はたして空回りする母は家庭の平穏を取り戻すことができるのか? たっぷり笑えて、しみじみ考えさせられるBLホームコメディ。
    ************

    前から読みたくて、図書館で予約。
    ようやく順番が回ってきました。

    “息子”の母親である杉山莉緒・・・私と同世代。
    そして彼女が学生の頃に萌えハマっていたジャンルに、私も全く同じ時期に同じようにハマっていた(笑)
    そこまでハードではないけれど、同人誌とかも描いていたし(笑)

    あんなに萌えてハマってた世界でも、自分の息子・聖将のカミングアウトで、あそこまで
    動揺し、あそこまで反対、嫌悪するなんて・・・。ちょっとビックリ。

    そう思うと、あんなに好きだったBLの世界、いかにも同性愛を受け入れてるっていうのは、
    結局非現実なファンタジーだったからであって、
    安全域にいるからだったんだろうな。
    上手く言えないけれど、結局他人事というか・・・。
    自分の身に降りかかったら、こういう感情になるのってなんだかなぁ・・・。

    父親もそう。
    会社(だったっけ?)でこれから推進していこうとしている多様性とかを、
    とても寛大に受け入れているように論じてるけれど、いざ自分の息子がマイノリティー側と知ると
    とたんに猛反対。
    結局、こういう論議って、理解しているようで、蚊帳の外だから、寛大になれるだろうな。
    偽美談者。

    まぁそんな事言ってる私は息子どころか結婚もしていないから。
    親の立場っていう理解はできてない。
    ここまで拒否る!?って思っても、同じ立場になったら、どうなるか。

    それぞれの立場、視点でのリアルさもしっかり書かれてあって
    いろいろかんがえさせられつつ、
    イヤな泥沼展開や重々しい空気は、この物語から感じないので救われる。

    落ち込んだり、傷ついたりしても、聖将と雄哉がとてもピュアだからか。
    どちらも本当に純愛で、お互いを大切にし合ってるのが感じてくる。
    出来れば今の優しい心のまま、ずっと寄り添って人生を歩んで行ってほしいと
    願ってる。

    私自身も若い頃と違って、そこまでBLジャンルを好んで読まなくなったけれど、
    聖将と雄哉のおかげで、キュンキュンしながら、読んだり描いたりしていた頃の気持ちを
    思い出すことができた。
    やっぱり“萌え”っていいよね。

    読めて良かった。
    良いお話でした。

  • 息子がゲイである事をカミングアウトされた母親莉緒。腐女子でハードなボーイズ漫画まで描いていた彼女でさえ受け入れられず葛藤してしまうのか〜と思った。

    そしてLGBTを頭では理解している父親も頑なになってしまい息子聖将の心情を想い居た堪れない気持ちになりました。

    息子の恋人雄哉は外見も内面も本当に素晴らしい人間です。ただ、男性というだけ‥

    私もLGBTには理解があると思ってはいるけど、果たして近しい人間のカミングアウトされたらどういった心情になるのだろうと考えさせられる作品でした。

  • 世の中では、未だに自分が思っていた以上に同性愛者に対する拒絶のような感情が強いのだろうかと不思議に思った。自分の息子が当事者になってしまうと、そこまで拒絶してしまうものなのだろうか。また、セクマイのイベントなどは当事者は参加しずらいというのは盲点だった。当事者の中で表立って活躍したいという方はたしかにごく一部だろうなと思う。最後の終わり方は素敵だった。

  • LGBTに偏見がなくても、我が子が当事者となれば受け入れられないというのはわかる。他の人に勝手にバラしたりするのはアウティングじゃないのか?とか、BLと一緒にするな、とか色々と気になる描写はあったものの、ラストに全て持って行かれた感じ。『幸せの黄色いハンカチ』が伏線だとは。しかも、100%受け入れたわけではないというところはリアルではある。稲男のキャラが良かった。

  • LGBTに理解があったとしても実際に当事者になると受け入れるのは大変なことなのかなと感じた。
    章ごとに1人1人の視点で書かれていて、さらっと読めておもしろかった。
    2人が幸せに過ごせることを祈る、

全51件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

兵庫県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。ロヨラ・メリーマウント大学院で映画・TV製作の修士号を取得。2008年、短編「雪の花」で第3回「Yahoo!JAPAN文学賞」を受賞、翌年、同作を含む短編集『雪の花』で作家デビューを果たした。ダークミステリー『暗黒女子』は話題となり、映画化もされた。他の作品に『絶対正義』『サイレンス』『ジゼル』『眠れる美女』『婚活中毒』『灼熱』などがある。

「2021年 『息子のボーイフレンド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

秋吉理香子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×