大誘拐 日本推理作家協会賞受賞作全集 37 (双葉文庫)

  • 双葉社 (1996年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (488ページ) / ISBN・EAN: 9784575658279

感想・レビュー・書評

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  • 誘拐される被害者が日本ミステリー史上に燦然と輝く愉快なキャラクターで、誰もが好きになってしまうだろう作品です。誘拐犯は、大地主の現当主であるおばあさんを誘拐して大儲けしようと企みますが、被害者のはずのおばあさんが誘拐犯の提示した身代金の金額に納得しない。「私はそない安うはないわ」と言って(笑)。おばあさんの提示した自分の身代金は、実に百億円。それ以下では末代までの恥と言い張るんですから面白い。そこから、誘拐犯、被害者のお祖母さん、その家族、警察の4者が入り組んでの物語になっていきます。
    最高の誘拐ミステリです。倒叙ミステリとしての読み味もある。コミカル且つ品がある所がいいですね。文章も軽妙で、深刻ぶらないところが好きです。

  • 紀州随一の超大富豪の女主人が誘拐され、身代金は百億円。しかも金の受け渡しのテレビ中継を要求した。その顛末は・・・。「20世紀傑作ミステリ国内部門1位」の看板に惹かれて手に取ったら、期待を裏切らない面白さ。30年近く前に発表された小説というが、今呼んでもまったく古さを感じない。読後感がまたいい。映画化されているというので見てみたい。

  • 古典の部類なんだろうけど、決して古くない。
    作者の温かい人柄が感じられる。
    とし子刀自のキャラが最高。

  • おばあちゃん 頭がいいですね。
    携帯電話があったらまた違うんだろう。

  • 悪党三人組が国内屈指の大地主のばあさんを誘拐するも、誘拐したばあさんに振り回されるというユーモアミステリ。この悪党やばあさん含め登場人物が皆魅力的で気持ちよく読める。

  • 面白かった★誘拐なのにあったかい★

  • タイトルの通り、とてつもない誘拐の話。
    なにがすごいって身代金の金額、なんと百億円!
    なんとも愉快な誘拐事件。
    元気なおばあちゃんが素敵すぎます。

  • 刑務所で出会った三人が、出所後、和歌山一大富豪の家のおばあちゃんの誘拐を企む。企んだはいいが、なかなか誘拐できない。やっとの思いで誘拐しても、計画はずさんで、これでは警察に捕まるのも時間の問題だ。そんな窮地に手を差し伸べたのは、以外にも人質であるおばあちゃんだった。。。

    一言で言うと、逆ストックホルム症候群物語でしょうか。犯人側が人質をどんどん頼っていく様が面白いです。物語のラストも素晴らしいと思いました。

  • 傑作中の傑作。同名岡本喜八監督作の原作ですが、映画を見た人にぜひ読んで欲しい作品。作中のテイストを忠実に映像化した監督とキャスト陣に再度唸らされること請け合い。原作から削られた部分…特に在日米軍側との心理戦など、より説得力ある展開が素晴らしい。ぜひ、ご一読を!

  • おばあちゃんがすべて持っていった。

  • 昔読んだ本

  • 日本推理作家協会賞(1979/32回)

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